@telier OWLのブログ(アトリエ アウルのぶろぐ)

くつと修理とその周辺…日々の記録です。

注文靴、紳士内羽根靴

2021-05-20 22:15:09 | 注文くつ
内羽根紳士靴のご注文を頂いていました。
普段は靴や鞄の修理を中心にまわっておりますので、靴作りは新鮮です。

アッパー縫製からつりこみ、
平面だったものが立体になっていく過程は楽しいです。

試作靴を作ってサイズに問題ないことを確認してから本靴作成いたしましたが、履いてもらうまでは緊張しました。

サイズも良い感じで
無事お渡しできてホッとしています。















紳士靴、ゴム交換とオールソール

2021-05-20 21:41:29 | 過去のブログ2021年10月まで
つま先もとんがつていて
お洒落なデザインの靴だなと思います。

伸びたゴムの交換両足と
割れた靴底のオールソール
修理させて頂きました。

ゴム交換は慎重にほどいて慎重に縫い直しました。破れているところは裏から補強しました。

オールソール
元の状態にどうやったら近くなるかな、
と考えて資材を選びました。ヒールは革を積み上げて作りました。

最後に靴磨きをしました。

ほどいて
切って
貼って
削って
磨いて
気になる部分は
やり直して
気に入って修理しようと思われた靴を
また、まだまだ履いて頂けるように。

似たような作業の繰り返しと思うかも知れませんがデザインや構造が違えばどれひとつとして同じ作業はないので
いつも四苦八苦しながらやっています。


↓修理前





↓修理後












GUCCI、根革交換と内張り交換

2021-05-13 15:02:46 | 過去のブログ2021年10月まで


根革は傷みやすいパーツです。
時には重量オーバーの荷物の負荷をひたすら耐え続けるすごいやつです。
根革交換2ヶ所、
そして内張り合成素材の劣化のための内張り交換です。


↓修理前





根革の片側はおそらくお客様自身で補修されたのでしょう。瞬間接着剤が使われていました。
瞬間接着剤はつけた部分が硬化してしまい最悪修理不可の状態にもなります。
瞬間接着剤で硬化した革やその他素材は
バッキバキに固まり、無理に剥がそうとすると割れたりします。

今回のバッグにも古い根革がGUCCIの塩ビレザーに固着しており、慎重に除去させて頂きました。
瞬間接着剤跡を隠すため、根革は本来より大きめで交換しています。



↓修理後