『トランプショック』

雪は山肌に痕跡を残す。
それ以外は普段の景色のままだ。
灰色の雲が冬の情緒を加速させる。
「昨夜はなんせ風が強かった」
太平洋を渡って来た強風に違いない。
「雪を山肌に運んだんだねぇ～」
「まさかはある」と思っていた。
本命よりは穴を狙う。
今回は簡単だ。
二者択一だけど、まさかはあるから両方に賭ける。
「何かはあると睨んだ通りだったが・・・」
オジサンの予想は的中したが、折角のチャンスを活かしきれなかったのが悔しい。
「まるっきし、見当違いなら諦めようもあるが、そこまで辿り着きながら逃してしまった」
これが非常に大きい。
心が折れる。
今まで何度も経験してきたけど・・・。
逆を言えば、そこまで辿り着けるようになったと喜ぶべきなのだろう。
「彼のおかげで的を絞り易くなったのは確かだ」
今朝も８時起床、チャンスは形を変えてやって来る・・・。