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短編/物語りSP3「心には色がある」君の心は何色

2022-04-11 11:29:07 | 小説:不思議な物語りSP




「迷い色」

声・喧嘩・闇・痛みの心のドアは重たかった。あがらう(崇める)事だけ信じてた。
事実・真実・現実、誰?俺?何故? 強い!こんなヤツはじめてだ。強い!こんなヤツはじめてだ。
でも・・・前しか見えない。でも、後ずさり。
これでもか、これでもか、これでもか、もう僕のからだはよく分からない。
服もからだもボロボロ、顔なんて、まるで別人。
何かに、流されそうになったんだ。
傷だらけのエンジェル。間もないエンジェル。心ないエンジェル。
ゆっくり瞬きをして、ゆっくり頭を上げて。
「でも、やったよ」青空が支えてくれてるね。
エンジェルの瞳に映る目の前の風景は、空色ではなく、まるでミルク色のような朝でした。
彼らも血だらけの体で立ち上がりました。木霊のように犬も吠えています。
まさに蜘蛛の子を散らすという感じで・・・彼らも必死に逃げ回っています。
でも、僕も彼らも、ミルク色の闇の中に、迷子になったのです。
あっちの道、こっちの道、逃げて、叫んで、悶えながら。
走れ、走れ、走れ、何もいらない、ただ走れ!
迷宮の先に何かがあると信じて、走れ、走れ、ただ走れ!

「出会い色」

緑が満ち溢れています。ゆったりと優しく、ほんのりと暖かく。見つけた。
心のスポンジにしみこんでゆく。ジュッと、ギュッと、ぬくもりに包まれていく。
ここは、みどり色の世界・・・。緑の色彩が、あたたかく体に触れる。
みどりの中に、わたしたち、あなたが見える。ふれあう笛の音が聞こえる。
少しずつ歩いていく。少しずつ、少しずつ、そっと静かな足音で。
メトロノーム、カチ、カチ、カチ。
静かなオルゴール、静かなリズムで、カノン、カノン、カノン。
そんなとき、鳩時計が鳴りました。もう時間だよ。
「だれ、だれなの?」まるで絹ずれ。手招きにゆれる。
色彩の中の風は、サラサラと通り過ぎ、ユラユラと絶え間なく。
近づく、近づく、近づく・・・近づきたい。やっと見つけたよ。
「ちっちゃいな」~「ちっちゃいね」
心のドアって ちっちゃいね。わたしたちの心って。
「ねぇ、まだあるよ」開いていない心のドア。心を開こう、ドアをあけて。

「別れ色」

いつもの森の中で、二人は肩を寄せ合いながら歩いていた。
「ねぇ、風の色、みたことある?」
「ないよ」
「ねぇ、光の声、聞いたことある?」
「ないよ」
「ねぇ・・・」
ミルク色の影が近づいてくる。ゆっくり、ゆっくり、溶け込んでくる。
「約束ね」
光透波(ことば)は空に浮かんだまま、白い闇に包まれていく。
ミルク色の雨は重たい。いったい何日ふりつづいているのだろう。どのくらい時がたっただろう。いつ頃、姿を見失ったのだろう。
分からない・・・思いたくない・・・知りたくない。もう忘れたい。
ドアのカギはかかっていません。でも、もう決して開くことはありません。
どんなに呼んでも・・・どんなに叫んでも・・・どんなに叩いても・・・。
心のドアは壊れてしまいました。冷たく閉ざされてしまいました。残ったのは 心のぬけがらとそして…。
「わかって。二人きりで、あの優しい色の世界で本当にわかりあいたかったの。だって…ごめんなさい、あなたを迷わせてしまって」
だんだんミルク色の雨が、重たい灰色に煙ってきました。
まるで人ごみの歩道にみたいだった・・・穴が開いた心に詰め込みたい。
忘れた色を思い出したい。でも、忘れたい。
そして塗るんだ。その色で塗るんだ。世界中を塗るんだ。
僕だけの見える色の世界に、染めてしまえ。

「素直な色」

太陽はサンサンと笑っています。ボクたちは両手を広げ、笑っている。
目の前に大きな雲が流れている。流されてはいけない。流されてはいけないのかもしれない。
雲はボクたちに語りかけてくる。 語り、語られ、語る。そして、心に伝える。
振り向きざまに光る道を見つけた。たくさんの色を持っている。
キミ達の色と似ているね。
いつも同じ道で、チラ、シュー、ドン、キャッチボールみたいにかえってくる。
暖かいな。緑色? 無色透明?一度消えてしまった色だけど。いつでも創れる色なんだ。
ここには、もっといろんな色が 重なって生まれていました。
「はじめまして」リズムに合わせて、さあ、ワルツを踊りましょう。
ステキなステップ、手と手をつなぎ、足をそろえて、踊って、踊って、踊りましょう。
笑い声は一つになって空のかなたに飛んでゆく。
その時、ドアがノックされました。あのミルク色に煙る雨、灰色の雨は、とても重く冷たかった。
どんなに、もがいても、何もつかめなかった。
でも、ボクの頭の上に透明な傘が、うっすらと虹が見えました。
そろそろ、新しい心のドアが、開こうとしています。

「永遠の色」

あのころのぬくもり。目の前で真っ白な光を放っている。
それは、決して交わることのない。やさしい色で・・・あたたかい色で。
その中で、わたしの色を見つけました。その中で わたしの心を見つけました。
そして今、七色の光がささやく、黄金色に輝く心のドアを見つけました。
その向こうには誰かがいる?君?君がノックしている。トントントン。
さぁ、思い切って開こう。今こそ、勇気をだして。はじめの一歩、踏み出して。
さぁ、今こそ、心のドアを開けるときです。
そして色は一つになる。色彩豊かな心の色は一つになる。君と僕の心の色が一つになる。
光、広い大地を照らして。心、狭い世界を照らして。
あなたの輝き、飛んでゆく、富んでゆく、からだいっぱい、いっぱいにして。
包まれて・・・ふたり、いつまでも、一緒にいて、そばにいて、寄りそおう。
そして「おめでとう」心(しあわせ)永遠であれ!
二人の心(しあわせ)、君たちの心、永遠であれ。


人の心ってわかりずらいと思います。でも心は単純で何かを感じている。でもそれが気づけないのが人間なのかもしれませんね。
でも、いつかきっと、気づく時があると信じています。
それは大切な人で出逢えるまで僕らの冒険はドラマ化して、きっと出逢えると信じたい。
きっと生きてさえいれば大切な人が見つかると信じて。


空色の彼方に

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