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巡り合い<6>聖志と葉月の再会の愛と幸福

2021-02-03 12:31:20 | 恋愛小説:巡り合い


最終話


本部の会社では代休と有給休暇を合わせると30日間の自由な時間を持てるようになった聖志だったが、聖志が実家に戻ってくるのを知り森山印刷会社に赴任してくると知った事で、葉月の母親と長女が運営する観光ホテル旅館菜の花のフロントにある椅子に葉月の両親と聖志の両親は座り、2人の今後について話し合いをしていた。
お見合いや結納などはなく婚約者であり早く婚姻届を出すよう進めていく事と観光ホテル旅館菜の花の教会では両家の親戚だけの結婚式をしてから披露宴をする方向で話はまとまった。葉月と聖志の住居は、駿河家の本家の敷地内の離れに既に建築されていて、聖志は休暇2日目には、婚姻用紙を渡され両親達から早く入籍するよう言われ婚姻用紙に名前を書き2人で婚姻届を役場に提出し、旧姓野村葉月は駿河葉月と苗字が変わり新婚生活の始まる。葉月と聖志の間には4歳になる子供がいるが野村正志だったが、苗字が変わった駿河正志は聖志の胡坐にすっぽり入ると離れようとしなかった。聖志は以前に見た夢を思い出し、その夢が現実になるとは思ってはいなかった。
休暇3日目からの葉月と聖志は、2人でウェディングドレスの衣装を幾つか決めたり、聖志の車で正志も連れて3人で都会へ行き営業先だったジュエリーショップで結婚指輪を見て回り探して忙しい日を送りながら都会のホテルに一泊して実家に帰った時に、2日後に結婚式を挙げると両親達から聞き、もっと先でも良かったのにと思ったが予約されている事も聞き、葉月と聖志は従うしかなかったが結婚式の予定日は旅館菜の花からの連絡で変わった。旅館菜の花での結婚式の招待状や教会の準備や披露宴会場を準備する事を聖志の両親は確認すると、聖志の休暇6日目に結婚式の日は旅館菜の花からの連絡で決めた日で結婚式となった。教会での結婚式には、駿河家、野村家、成島家の80人が教会の椅子に座り参列していたが、参列者の中に成島奈菜の姿もあったが葉月と聖志は気づかないふりをしていた。しかし奈菜は教会での結婚式で、奈菜は葉月と聖志を見つめていたので親戚関係だったと気づいた時だったのかもしれない。
教会での結婚式後には、旅館菜の花での披露宴会場には500人が集まっていた。本部の取締役社長や営業部統括部長や営業部の第二課第三課の課長と企画部の社員や営業先の役員達や町役場の職員達や観光協会センターの職員達や大学での教授や准教授や大学の同期生等、これまで関わっていた人達だった。招待状を作成して郵送しいたのは聖志の両親と葉月の両親であったはずだったが、他にも招待状を作成して郵送した人物がいた。それは、葉月の叔父にあたる会社のトップの会長の野村藤次郎であり、聖志と葉月の両親が知らない人物にも招待状を送っていた。
河野春奈の姿や結婚式の招待状を出していない笠原結衣と大原桔梗の姿があり大学での教授や准教授の姿もあり、聖志は驚いていたが葉月は元課長で出向社員の先輩の手紙の中には笠原結衣と大原桔梗の写真があった事で驚く事はなく、聖志と葉月が通った大学での教授や准教授の姿を見ても驚く事はなかった。
司会者によって呼ばれ会場にいた数人が、マイクを通し聖志と葉月の過去の姿を披露宴会場に来た人達に話したり、ウェディングドレスの衣装替えをしたり、カラオケで歌をうたっていたり名刺交換もあったりで結婚披露パーティーは3時間ほどで終わると披露宴会場から出て来る人達と聖志と葉月の両親が会話をしたり握手をしたりで両親達はともかく聖志と葉月は少し疲れ気味であり都会の様に二次会はなかった。その後は駿河家の大部屋で親戚関係の人達が集まり今後の予定や色々な話し合いがあり聖志と葉月は黙って話を聞いていた。
そして奈菜は、聖志と葉月に声をかけてきた。
「結婚おめでとうございます、成島家は親戚関係だったのですね、今後とも宜しくお願い致します」
「すまない、親戚関係だった事を伝える事が出来なかったんだ」
「いいえ全く問題はないと思います、私にとっては先生であり個人講義をしてくれた事や推薦状に感謝します」
「ねえ聖志、成島奈菜さんの事、知らなかったの?お付き合いしてるの私は知ってたよ」
「ああ、奈菜の事は、お袋に聞いてから知ったんだよ」
葉月は実家に戻ってから両親から成島家の事を聞いていたようで、奈菜との関係も全て知っていた。
「親戚なので、これからも聖志と宜しくお願いしますね、奈菜さん」
3人での会話が続き、聖志は過去を思い返すとしどろもどろになり返す言葉はなくなった。
親戚関係の人達と話し合いが終わり、駿河家から野村家や成島家の親戚は夜遅くに帰っていく。
親戚が帰った後には、駿河家では母親は黙っていたが、父親が今後の生活の事で聖志に声を掛けてくる。
「おい聖志、葉月と正志を幸せにしろ、離れの自宅で家族を守っていけよな」
「分かったこと言うなよ、仕事と両立するからよ、覚悟してんだ」
親戚が帰った後で葉月は聖志と父親との会話を聞いて葉月は笑いながら、改めて愛情のある家族の絆と家族の大切さを思いさせられた。再会した巡り合いの愛情のある日常生活で、愛情のない苦渋の決断と切磋琢磨していた過去があったからこそ葉月と子供と30日間充実した生活が遅れると聖志は思っていた。しかし、聖志の思いとは別に両親からの思いで違う方向へ向かってしまった。入籍と教会での結婚式と結婚披露パーティーで聖志の休暇6日間の間で早い期間で行われ聖志と葉月は疲れ気味で、供の正志も疲れたのか自宅に戻ると布団の中で眠ってしまう。
4日間の休息後、聖志と葉月は疲れがとれたが葉月の体調の事で話し合う。
「ねえ聖志、来るものが来なくなってるの」
休暇10日後に葉月は体調不良になり病院の内科に受診すると内科医から病院内の産婦人科へ行くよう進められた。正志を身ごもっていた時は葉月は、つわりが酷かったが、今回はつわりはなく産婦人科でエコー検査をすると子供のが画像が見られ葉月は身ごもっていた。
看護師が聖志に声を掛け聖志と正志は診察室へ行くと産婦人科医から妊娠してから2か月半で女の子と言われる。
聖志は良く分からなったが、葉月は分かっていた。
「あの時だったのか?」と聖志は思い出した。
土曜日の休日に、お忍びで町おこしプロジェクトがどのくらい進んでいるのか1人で確認に行っていた事を聖志は思い出した。
土曜日の休日で数か月前に葉月との今後の事で野村家の父親と酒を飲み、葉月の離れの自宅に泊まり男女の関係を持った事を覚えていた。
「入籍する前に、お父さんと酒を飲んで止まった時があったでしょ」
「あの時だったのか?」と聖志は思い出す。
休暇11日目には駿河家の離れの自宅では産婦人科医から妊娠してから2か月半である事を葉月と聖志の両親に伝える。正志は保育園や幼稚園に行く事はなく葉月が仕事の時は葉月のお婆さんが正志を見てくれていた事で正志は自宅の敷地で遊んでいて外出をする事は殆どなかった事からの要望もあった。
「お父さん、外に行きたいよ、何処かに行きたいよ」観覧車では正志は喜んでいた。
残された休暇期間は、聖志と葉月と正志で3人で車に乗って外出し町おこしで建築された全ての飲食店で外食をする様になり町おこしプロジェクトで第2地区から第5区の現在の状況を観察できる事で聖志にとっては営業先を見つける事も出来るきっかけで都合が良い事だった。そして春奈が課長と室長を兼務して町おこしプロジェクトチームを動かし成功させたかを確認する事も出来ると聖志は思った。
駿河家と野村家の本家と分家ある土地が広くある第1区では、元課長で出向社員の大崎サトルの課長時期によって既に全ての整備がされていた。第2地区から第5区でも閉鎖されていた4つの民宿や旅館がありリフォーム工事後に開業を始めている為、新入社員の募集広告を出し4地区の支社役場と観光協会センターからも募集をかけていた。
第2地区から第5区では全てのテナントは3階建で1階には飲食店や御当地グルメお見上げ店が多くあり2階から3階のテナントでは飲食店もあるが個人事業主や様々に脱サラをして物作りをする起業家等また人材派遣企業が賃貸契約して働く人達がいる。そして、リサイクルショップや町の里という大型スーパーや大型ホームセンターや学習塾もあり日常生活には欠かせない企業もある。遊園地ではなく大きな1つの観覧車と高さ30メートルの展望台もあり各都心からの移住者の増加、農地が多くあるので農業をする移住者の増加、脱サラしてくる移住者の増加等で働く場所が多くある為に都会での失業者にとっては助けられる町となり若い世代の移住者の増加もある。新築一戸2階建500万円からで購入でき、新築一戸2階建ての賃貸の家賃は5万円から駐車場付きで過ごしやすく住みやすい静かな町で森林に囲まれた自然があり春の光景では菜の花畑や田んぼや森林の緑一色で、秋の光景では緑の森林は紅葉一色になり、春と秋には観光客は増加で大型バスも多くなり駐車場では満車の状態になる。古い空き家は耐震リフォーム工事をして約200万円で購入出来るようになり、都心部より家賃の安さをパンフレットでアピールしていた。
テナント家賃3万5千円で飲食店の増加、テナントでは個人事業主や個人の起業家の増加、第1区には総合病院は各地区5軒の個人の診療クリニックや保育園や幼稚園がある。私立の学校では小中高まで通学ができ高校卒業出来る。過疎化と高齢化が進む事で4地区では4階建ての集合住宅は第2地区から第5区にあり家賃は1万5000円 アパート家賃は4万円から5万円駐車場は1台1000円で 中小企業や工場や商社企業では土地代家賃は月10万円から15万円と規模によって違う。特に広い駐車場は多く整備され所々では3階建ての立体駐車場や大型バス用の広い駐車場も整備がされた。
各都心での失業者への対応は、医師や看護師、保育士や保育園や幼稚園教諭等の資格者や資格不要者、但し原付免許や普通免許保持者の条件付きで募集をして見学から面接で就職ができ様々企業によっては社員寮がありアパート等の住まいもある移住者の増加し駅の近くには交番があり2地区から5地区では駐在所は2軒ある。家賃が安く都心までは車で30分電車では1時間で通勤でき限界集落の過疎地域の第2地区から第5区の町も観光地や就労等ができる街と速い期間で変貌していた。道路が整備された事で電柱は無く歩道の地下にあり信号機もない道路で国道線では信号機があるが信号機がない事で裏道となり車両の通りが多くなり全5地区には様々なものがあり観光地として宣伝した事で立ち寄る人も多くなっていたのは、女性ならでの春奈の発想と行動力で先を見る目の付け所だと聖志は思った。休暇が終わり30日後にはグループ企業の株式会社森山印刷会社に出向き挨拶をした時には森山社長と全員の従業員が立ち上がり聖志に頭を下げ挨拶を交わした。
「駿河部長、デスクはこちらです、全ての設備は整っています」
「そうですか、ありがとうございます、役職ですが平等に普段通りに接して頂ければ幸いです」
部長なのに上下関係は全くない姿を見て、社長と全員の従業員は言葉を失っていたが聖志を見て、しばらくすると拍手と笑顔が見られた。そして聖志の出向先では営業部の部長職として出向社員となり手取り50万円と給料は上がっていた。葉月と聖志は同じ森山印刷会社で働く事になるが葉月は受付で聖志は町おこしプロジェクトアドバイザーのみの役割であった。出向先の以前の森山印刷会社の社員は10人だったが20人となり忙しい時は本社から数日間の5人の社員が出向してくる。町おこしプロジェクトアドバイザーだけではなく以前の様に役場や観光協会センターや農家や個人の起業家や商社等の企業相手と営業をしたいと聖志は本部の営業部統括部長に伝える。聖志が営業する事の意向を営業部統括部長は認める事にし役員会にも聖志の意向を話すと過重労働ではないか部長ならデスクワークのみではないか等と賛否両論あったが野村会長からの指示もあり承認された。
5人は町おこしネットサイトホームページの作成と更新をする役割があり5人は聖志の部下として勤務、グループ企業になる以前の森山印刷会社の社員達の10人は5つの地区の役場や観光協会センターから依頼を受ける企画広報印刷部門として勤務だが、聖志が出向する以前に営業部統括部長は本部から企画部のプロジェクトチームの社員達を選び、精鋭の社員10人を送り込んでいた。聖志には部長職だがアドバイザーでデスクワークでは物足りず、やりがいのある仕事にする為に職場環境とそれなりの待遇を受けるようになれた。グループ企業の森山印刷会の社長は町おこしプロジェクトによって選挙が行われ1区から5区の全域の町長になり駅名は「町おこし駅」となる。
聖志は部長として出世し出向社員となり野心というものから解放され家庭を持って愛情のある家族となった葉月は2人目の子供を身ごもり女の子を出産後には、家族の絆は強くなり騒がしい日々を送る事になる。そして聖志は父親としての覚悟を持って仕事や家庭内では忙しい日々は喜びと愛情の中で両立ができ常に笑顔を絶やす事はなくなった。
「なあ、葉月、次は3人目の子供か?長女の名前はどうする?」と聖志が葉月に言った時だった。
「こら聖志、お前は何を言ってるのか分かってるのか?葉月のいう事が正しいんだぞ」と聖志の父親は言った。
聖志は葉月に両親の前で言うと嬉しかったのか恥ずかしかったのか上を見ながら笑顔で無言だった。野心家の聖志の姿しか見た事がなかった葉月は初めて見た聖志の本当の笑顔を見せる姿が嬉しかったのかもしれない。
「そうね、出産したばかりで、今すぐには子供は作れないでしょ、でも名付け親はいるみたい」
「そうなのか?だれだ?オレは聞いてないよ」
「たぶん、聖志は知ってる人かもしれないよ」
「え?、統括部長か?オレの知ってる人ってだれだろ?」
「この手紙見て、木葉(このは)駿河木葉か小野葉か古葉のどれか選べって書いてるでしょ」
「あれ、この文字って?見た事があるな、会社の会長の文字かもしれない」
「会長なの?だったら私の叔父さんだよ、どれを選ぶ?ねえ聖志が決めてよ」
「オレなら木葉(このは)がいいと思うけどな、わかりやすいし子供でも書きやすいと思うし葉月の葉が入ってるし」
「それじゃあ、木葉に決めようね、今後先の学校の先生達も誰でも分かりやすそうだしね」
葉月と聖志は手紙を読んで話し合いながら長女の名前を決めた。
葉月の叔父である野村藤次郎は聖志が勤務している会社の会長であり他の企業の顧問もしていた。野村藤次郎は葉月と聖志の思いを知っていた為、2人の再会によって葉月と聖志の幸せになるよう考えていたのかもしれない。そして2人の結婚を早く進めるよう駿河家や葉月家の本家や分家と成島家の親戚を動かしていたのかもしれない。
名前を決めた後で聖志は過去の出来事を思い出し春奈との過去の出来事や野心を抱く女性達との過去の出来事や生徒の成島奈菜との出来事を葉月に全てを話していた。黙って聖志の話を聞く葉月だったが届いた手紙を読んで知っていたが手紙には書かれていない出来事もあり初めて聖志の全てを知った葉月である。そして2人で良く考えてみれば葉月と聖志の大学での卒論レポートは終活とサラリーマンとしての覚悟の為だけの卒論レポートであった事に気づいたようだ。
「ねえ聖志、卒論レポートには就労後の先の事は書いてなかったよね」
「そうだね、出向の事や葉月とオレの事って全く書いてないし想像もつかなかったよ」
「もしもだけど神様がいたら、今の生活って運命的だったのかもしれないね」
「そうかもしれないけど、神様っているのか?」
「ハハハ、冗談で言ってるのに聖志は真に受けるんだね知らなかったですよ」
「冗談なの?オレってどうなってんのかな?」
「以前の聖志は野心まる出しだったと思うし卒論レポートの内容を現実にして根回しとか思惑とかで考える事はなかったと思う」
「そうなのか?でもオレ、出向前に少し考えてた事があるよ、でもなって」
「実家に戻ってから私は変わったのかもしれない、子供が出来た時には野心なんて関係ないって思ったから」
「そうか環境が変われば、その環境によって人って変わるのかもしれないね、今は野心的な事はないし」
「そうね、これからは聖志は父親としての覚悟してるように見れるけどね」
「ああ、仕事と家族の事しか考えられなくなってるような感じがするよ」
葉月と聖志の会話によって互いの思いや真実の気持ちを確認していたのだろう。
そして巡り合いによって再会した愛情に恵まれ、聖志と葉月は互いに助け合いながら幸せな人生を送る事になる。家族として家庭を持ち充実した日常生活が続き仕事も充実したものになっていく。葉月と聖志は2児の母と父となり愛情に満ちた暖かい家族での日常生活が続き親戚関係との付き合いもあり見守られながら幸せな日常生活は続いていく。




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