10/29付・朝日新聞の社説です。
ダーとわたしは、彼の進行ガン治療中(正しくは抗癌剤による延命中)に、この混合診療の壁にぶち当たりましたのでね、わたしは朝からひどく怒っております。
日本の医療に関して、わたしには、山ほど言いたいことがあるから、今までもきちんと自分の所在を明らかにした上で口にしてきました。第一に、「抗癌剤治療後進国」とでも言うべき、遅々として進まない日本の新薬認可について、そして、今回最高裁の判断が示された「混合診療」もその中の一つです。
混合診療とは、「保険治療」と保険の効かない先端技術や薬剤を使う「自由診療」とを組み合わせたシステムであり、現在の日本では、合法ではありません。
つまり、保険診療をするなら保険診療の範囲内で。そこを超えて自由診療をするなら、本来は保険診療で賄えるものもすべてを自己負担で、というのが、今の日本の医療システムです。
進行ガン治療の場合を説明すると、たとえば、日本では認可されていないが欧米ではすでに多くの症例があり、科学的データにより効果も示されている抗癌剤があるとします(そういう抗癌剤はとても多い)。そういうものが、日本にはないが世界にはあることを知ったとき、患者とその家族はどう思うでしょう。
「わたしたちだって使いたい」
当然の希望です。
それらの薬剤は、医師が個人輸入して、日本でも使えます。使えるのですが、それは日本の厚生労働省が保険認可した薬ではないから、「自由診療」となります。先に述べたとおり、自由診療と保険診療の「混合」は認められていませんから、この薬を使いたければ、治療に関わるすべてが「自由診療」になることを受け入れなければならないのです。
進行ガンの治療には、多くのメニューがあります。抗癌剤投与はもちろんのこと、二ヶ月おきのCT検査、週ごとの血液検査、抗癌剤投与中は特に抵抗力が著しく低下するため、体調を崩しやすく、放っておけば命に関わる場合もあるから、そのたびに、病院へ行かなければなりません。
それらの費用すべてが自己負担になるというのは、想像以上のことなのです。
わたしの周囲にも、自由診療をしていた進行ガン患者が数人いたから、だいたいわかるのですが、高価な抗癌剤に加え、治療費すべてが自己負担になるため、月50万円から100万円は下らない場合も多いのです。
月100万円だとすると、年間1200万円。たとえば、それが3年続いたら・・・?
患者とその家族は、よほどの大金持ちでない限り、間違いなく経済破綻します。実際、自由診療のために、家を売ったり、借金をする人たちはたくさんいるのです。それを理由に、家族間での諍いが絶えなくなることもあるのです。
苦しんでいる人が、さらに苦しい思いをしなければならないのはなぜ?
医師から寿命を告げられるような病気になっただけでも大変なのに、その上、経済的な苦しみも背負わされる。そして、世の中の多くの人たちが、彼らの背後に隠された、口には出せないこのような苦しみを知らない。
進行ガン患者の寿命は、抗癌剤の種類の多さで決まります。
一つの抗癌剤が効いても、それは数ヶ月から長くても1年で耐性ができ、まったく効かなくなります。わたしたちの場合、1つ目が7ヶ月、2つ目は3ヶ月程度で副作用が起こり断念、3つ目は8ヶ月程度は持ったでしょうか。
そうして頭打ちしたとき、つまり、いよいよ使える抗癌剤がなくなってしまったとき、患者とその家族は何を思うでしょうか?
当然、欧米で認可され効果が実証されている抗癌剤を使いたい、と思います。何が何でも使いたいと思う。だって、愛する人の命は、抗癌剤にかかっているのです。もう切羽詰まっているのです(わたしたちは、進行ガンの延命には抗癌剤しか効かないことを実際に知っています)。
しかしそうなると、上のような金額をすべて自己負担で支払わなければならない。
それだけではありません。公の病院では、ほとんどの場合、自由診療を受け付けてくれない。そのため、海外から抗癌剤を輸入し、それを投与してくれる医者を探さなければならない。今まで世話になった主治医や病院を変えなければならないのは、患者にとっても家族にとっても大きなストレスなのです。
だから、患者団体は、「保険診療と自由診療を組み合わせた混合診療を認めてほしい」と訴え続けてきた。
自由診療のお金は全額自己負担するから、血液検査やCT検査、通常の診療などは保険診療を認めてほしい、とお願いしてきました。しかし最高裁は、それを退けたのです。
なぜ、退けられなければならないのかが、どうしてもわからない。慎重論を唱える人は、体験者なのだろうか。大切な家族の一人が、進行ガンで苦しんだことがあるのだろうか。
混合治療は確かに、財政の制約に適っていない。これを認めると、日本の医療財政はさらに苦しくなるでしょう。
そこで、わたしはふと、思ってしまうのです。今現在、通院しているすべての人に、本当に通院が必要なのだろうか、と。
病気のときには病院に行くべきです。誰もが多額の健康保険料をとられていますから、必要な治療をしてもらう権利があります。
しかし、保険が利いて1回数百円だからと言って、まるで散歩に出かけるように病院へ通う人はいないだろうか、と。必要のない保険治療をしている人は本当にいないだろうか、と。
余談かもしれませんが書きます。
ダーのときには、まだアービタックス(原発大腸ガンの抗癌剤)が日本では保険認可されていませんでした。この薬は、すでに欧米では何年も使われ、実績を持っている薬でした。ダーは原発大腸ガンの肝転移、腹膜播種だったので、抗がん剤による延命治療しか残されていません。だからこの薬を何とかして使いたかったのです。
わたしは一度、彼に、「アービタックス使おうよ」と持ちかけたことがあります。けれども彼は、即座に、「使わないでいいよ」と言いました。「なぜ?」と訊くと、「これ以上マキに経済的負担をかけたくない」と言うのです。
彼はそんなことを言いましたが、わたしは経済的負担はかけられていませんでした。彼は、ガンがわかってからも、抗癌剤のおかげで普通に仕事をしていましたし、治療費はすべてそこから出していましたから。けれども、保険認可されていないアービタックスを使い出すと、この後どうなるかが彼にはわかっていたのです。月に50-60万円程度の全額自己負担、それが何ヶ月も、何年も続くとどうなるか・・・。
また、彼は、こうも言いました。「アービタックスは使いたいよ、でも、使うなら、自分だけじゃなく、みんなで使いたい。貧しい人も使えるような状況になったら自分も使いたい」と。これを言うと、他人は、変な顔をします。彼の言いたいことがわからないのです。でもわたしにはわかりました。
そのため、わたしたちは、たくさんの協力者を得て、アービタックス早期認可の署名を集め、それに嘆願書を添えて厚生労働省に持ち込みました。
ダーは若い頃、厚生省の検疫課にいたので、お役所仕事が何たるかを知っていました。それでも、担当の男性はとても優しかった。「こんなにたくさんの署名を集めたのですか・・・そしてこれをわざわざ持ってきたのですか。もちろん、お預かりします。そして、あなたの気持ちに添えるよう努力します」と言ってくれました。
もちろん、自分たちのこの行動で、アービタックスがすぐ様使えるようになるとは思ってはいませんでしたが、当然ながら期待をしていました。希望を捨ててはいませんでした。
しかし、ダーの存命中、とうとうアービタックスは保険認可されなかった(亡くなって1年後くらいだったかに認可されました)。
日本は新薬(特に抗癌剤)の認可がとてもつなく遅いのです。まさに、冒頭に記した「抗癌剤治療後進国」です。
抗癌剤は毒薬でもありますから、認可に慎重な姿勢が必要であることは承知しています。けれども、副作用を懸念するばかりで、使いたくても使えずに死んでいってしまう人のことは何にも考えてくれません(これは国のせいではありません。国はわたしたち国民の思いを反映しますので、わたしたち国民の問題です)。
わたしは、今でも、悔しいのです。あのとき、アービタックスが使えていたら、あの人は、まだ半年くらい元気で生きたのではないだろうか、と思うから。
知らない人は、たかが半年、と言うかもしれない。たかが半年延ばすために、それだけのことをしなければならないのか、と思うかもしれない。
だけれど、わたしたちにとっては、大切な大切な半年なのです。
半年あれば、約束していたアドベンチャーワールドにもパンダの赤ちゃんを観に行けたし、彼が帰りたがっていた奄美大島にも二人で行けたし、彼の心残りであった、うちのお店の様々なものも作れたでしょう。
その間に、また新薬が出て使えるようになれば、さらに寿命は延びたかもしれない(断っておきますが、抗癌剤というのは、きちんと使ってもらえれば、「元気な日を一日でも長く」伸ばすことができるのです。寝たきりとかそういう意味での延命ではありません)。
わたしには、彼の命はあそこまでだった、それは最初から決まっていた、とわかっています。けれども、それは、わたしが、宗教的なものに支えられているからこそ言えることであり、人として、ただの女性としては、わたしはやっぱり悔しいのです。そして、こういう悔しい思いをしている人が、世の中にどれほどたくさんいるかに、思いを馳せてほしいのです。
今、この瞬間にも、使いたい薬が使えず苦しんでいる人がいます。混合診療の壁にぶち当たり、悩んでいる人が大勢います。
いつか必ず、新薬早期認可の問題も、混合診療認可の是非についても、誰もが当事者になります。生きている限り、人は病気になるからです。愛する人も、自分も、病気になり、遠い未来か近い将来、必ずこの問題にぶち当たります。苦しい者がますます苦しい目に追い込まれていくことに気づきます。
そうなってからでは遅い。危機感が必要です。できるだけ早く、苦しいときには、その苦しさを和らげてくれる何かがある・・・救いのある世の中にしていかなければ・・・と思いますから、自分のできることをしていきたいと思っています。
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さて。
お待たせいたしました(*^_^*)
明日、10/30日曜日新作速報です!
ああ、みなさま・・・ついに10月も終わり、今年も残り2ヶ月となりました。すごすぎますねー。早すぎますねー。
長袖コレクション第二弾でございます。
もちろんみなさまの大好きなピンクを3アイテムご紹介いたします。
まずはこちらから(*^^)v
アクセサリー要らずの素敵さです・・・
可憐でスウィートな胸元に視線集中♪ 誰より着ている本人が幸せ気分になれます♪
まだまだ日中は気温が高いようなので、一枚で素敵にお召しいただけます♪
コートの季節になったらコートの下にin♪ そして春になったらまた一枚で・・・♪
とろけるような肌触り♪ みなさまが大好きな白ピンクです。
前面に散りばめられたフローラルパール&キラキラ
画像ではうまく伝えられませんが、とーっても素敵なんです。
こちらも甘い甘い薄ピンク♪ 一緒にご紹介するパール丸襟、宮殿スカートにもぴったり(*^^)v
こちらはお尻をすっぽり隠してくれるチュニック丈♪
ご覧ください(*^_^*) ホワイト刺繍のちっちゃなリボンがいーっぱい散らされているメルヘンムードたっぷりのデザイン。
お袖にだって(*^^)v
何とも愛らしい♪
このプリンセス・ピンクは、チークのような効果があり、お顔をぱっと晴れやかに若々しく見せてくれます。
また、リボン刺繍は、裏側全体にもあしらわれており、どこから見ても素敵です。
パールの丸襟(付け襟)がとーっても似合います♪
さあ、パールで模ったとびっきり素敵な付け襟をご紹介♪
こちらは後ろをベロアリボンで結ぶタイプで、調節ができますので、どんな襟元にもしっかりフィットしてくれます。
フロントのリボンは、ベロアの薄ピンクorホワイトをお選びいただけます。
画像ではすべて薄ピンクを使用。
こちらのニットにもぴったり♪
とってもキレイな丸襟を描き出してくれます。
最高に可愛いのでぜひ合わせてみてくださいネ・・・
とてもキレイなパールを使っているので、高級感もございます。
お手持ちのお洋服も劇的変化!
薄ピンク×ホワイトのクチュールライン・ツイードジャケット
とても美しい素材 クチュールらしく、仕立てもキレイです。
サイズは11号のみ。この子は価格が魅力的♪ 半額以下です!
この時季は、チョコ系のスカート、ツイードのスカートと合わせると、オシャレで洗練された印象に(*^_^*)
大ブレイクをいただきそうな宮殿スカート☆彡
このスカートはとーーっても
ウール混素材、薄ブラウンのメランジ調に、クラシカルムードたっぷりのプリントが施されています。
お手元でご覧いただくと分かるのですが、少し浮き出たようなベロア調のプリントが、上品な華やかさを添えてくれます。
とてもご紹介する価格には見えません(*^^)v びっくりしちゃいます。
サイズは59-61、62-64、65-67の3サイズ(^^♪
ふんわりとふくらむシルエットがとても可愛いんです。明日の着画をお楽しみに!
このスタイリング、おススメです!
こんな可愛い子も登場~~
ピンクハートにあしらった5ベアちゃん
物語的な愛らしさにあふれたRose Party オリジナル 童話の世界のハートリース
随所にちりばめられた童話モチーフ♪
ベアちゃんは全部で5匹も(^^♪
ご覧いただけますでしょうか・・・レースの内側には、薔薇のブレードをあしらい、その周囲には童話モチーフや巻きバラを可憐にデコレーション♪
細かいところまで凝っています。
華やかロマンティックなロングマットもご紹介♪
この柄、とびっきり素敵です~~
キッチンマットはもちろんのこと、ベッド下のマットにもぜひ(^^♪
毛足の長いパイル素材で、足元から優雅な気分に。
この着画がとても好評でした。勝因は間違いなく「帽子」でしょ^^;?(コートは完売しています)
もちろんスカートも買いました。このスカートはやたらと品質が良いです。そしてこの色がいいんですよ、この深みのあるチョコ色が!
ぜんぜん知らない人からも、「素敵ですねー」とメールをいただき、びっくりしました。ありがとうございます、ぜひ、お客様になさってくださいまっし^m^
それですみません、お問い合わせ・その他のメールには、お手数ですが、必ずお名前とご連絡先をお書き添えくださいまっし。毎日たくさんのメールをいただきますので、メールアドレスだけでは、リピーターさまであっても、どなたか判断がつきません^_^; よろしくお願いいたします。
ついに、2011秋冬ブーツデビューしました^^; ブーツはねぇぇ、一度履くと、春までやめられないのよ、脚がスッキリ見えるというメリットもあるしねぇぇ、しかし、この日は多少暑かった^^;
Reneのリボンリボンリボン・・・ニットにクチュールのチョコチュールスカート、ブーツは昨年購入のショップ・チャンネル^^; 最近このスカートばかり履いていますよね、お店でも履いているし^^; そろそろ裾が破れてくるんじゃないかしら^^;?
このニットもデビューでした。メーカーの担当さんにリボン一つ、むしりとられそうになりました。
オープン当初からお買い物してくださっているYさんに、「マキさん、バストがあまりないからあたしには参考になるわ」と言われてたまげました。Yさん・・・?^^; バスト、ありますよ、あたし、多少はね・・・多少はありますから(本当に普通にありますから!)、参考にはならないと思いますよ(キッパリ)^^;
というわけで(?)、こんな可愛いバレッタを仕入先で見つけて購入。
ふわふわレースにふわふわミンク球♪
ダブル使いしようと思っています。
それではみなさま、
明日の更新をどうぞお楽しみに。