遠(かなた)の世界

小説出版のご案内、徒然ポエム、たまには短編小説。エッセイ。

ベルベットの光沢を持った あの人が

2021-05-21 09:58:11 | よもや馬ポエム
ベルベットの光沢を持った
あの人が、
次に行く世界は
巨大な巨大な宇宙樹が生えていて
現世にいた時に見た夢のようなところ
 

虹の橋が滝壺に落ちて
飛沫をいっぱい浴びて共に落ち行く
 

わくわくしながら
跳んでいくのでしょうね
猛獣より美しい貴方、ベルベットーー

 

 
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紫の草原を駈ける馬たち

2021-05-19 20:51:05 | よもや馬ポエム
近づいてくる。。。
近づいてくる。。。
力強い鼓動のように、蹄の音が。

紫色の草原にたてがみを
靡かせてくるのは。。。
あの人の幻だろうか
馬の姿を借りた彼に違いない
 
 


ヴァイオレットの風を
恨みたくなる
あの人の頬の横をすり抜けて
きたのだから。
激しい呼吸と混じり合うのだから。

渦巻く。。。。
渦巻く。。。。
頭の奥を、馬蹄音が。。。
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三浦春馬氏イメージよもや馬ポエム「空にあいた空洞か花びらの露か」

2021-02-20 15:08:57 | よもや馬ポエム
心の隅々を探っていく。
 
 
小さなカケラでいい
面影……いや、幻でもいい
残り香でもいい
些細な風聞でもいいから
痕跡を見つけられないかと。
どこにも見つけられない事を知りつつ。
 
 
だから、自分で 
彼を表現する言葉を探すしかない。
表現者を表現する言葉?
それは何。
 
 
花びらから落ちた露?
 
 
 
青い空の真ん中から、
突然消えた太陽。
 
 
 
その跡は闇ではなく、
ぽっかり空いた真っ白な空洞だ。
 
 
その空虚を埋めるために
今日も心の中をさまよう。
いつまで? 
いつまでも。
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泡沫(うたかた)の赤い金魚、ローラ

2021-02-13 08:38:44 | よもや馬ポエム

泡沫の赤は激しく燃えながら
素早い金魚のように、指の間を
すり抜けていった

ローラという名の、ブーツを履いた人魚
赤くひるがえり、赤く輝き
赤く弾けーーー
燃え盛る炎の烙印を私たちの心に
押しつけてーーー

 

泡沫と思えるほどに、あっと言う間に
すり抜けていったけど
強烈な魅惑はずっと消えることはない
炎の赤はずっと心の中に……

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三浦春馬氏イメージ よもや馬ポエム「心の声」

2021-02-02 08:58:27 | よもや馬ポエム
「ヤダ。今日、学校行きたくない。休む」
布団の端を握りしめて、もぐり込む。
友人が迎えに来ている。
「そんなこと言ってないでぇ……」
「……」
 
「ほら、これ貸してあげるから」
それはオレンジ色のビーズで作られた
お人形がついた長めのペンダント。
白いブラウスを着た私が首にかけてみると、
オレンジのスカートとぴったり合う。
 
 
「行こう」
手を引かれて外へ出ると見知らぬ男性が尋ねる。
「この場所へ行くには、ここを
真っ直ぐ行けばいいんですか?」
地図を見せられる。
それは1キロほど行った先の
狭い場所だった。
男性を先導して、その場所に着き……目を疑う。
狭い場所から出てきたのは……
 
 
彼ではないか!
髭が伸びて時を感じさせるけど確かに彼だ!
彼が顔を上げ……私を見た。
 
 
言葉は要らなかった。
風になって駆け寄り―――
彼の首を抱きしめる。
自分の心の声がやっと聞こえた!
「逢いたかった……」
息が止まるほど、抱きしめ――
抱きしめ――
狂おしく、溶け合うくらい
彼の力強い腕も私を抱きしめる。
 
 
 
「逢いたかった……」
これが、何故かずっと我慢していた
心の声。
「逢いたかった……」
 
 
 
 
どのくらいの時が経ったのか……
ふと腕の中が軽くなった。
彼は霧が消え去るように
いなくなっていた。。。
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