あの日、すべての色が失われたーー。
新鮮な果実の色、
心豊かになる絵画の色
連なる山々の青
食卓の彩り、野山の花々
星空のような街のネオン
街ゆく人々のファッションの色
貴方がいなくなったと報じられた瞬間、それらは、
山は翳り、空は雲に覆われ
川は鈍色に染まり一切の色が失われた。
もう色鮮やかな世界は甦らないと
思われた。
が、魂は巡りに巡り、迷いに迷い、
苦しみにのたうち回って、
やがて心の奥の奥に行き着く。
そこしかないのだ。
貴方が銀幕で生き生きとしていた瞬間
くっきりと焼きついた姿と笑顔が
見られる場所。
誇りに思う歌や演技に打ち込む姿を
味わえる場所。
結局その場所へ帰っていく。
不死鳥、
三浦春馬を愛したひとりひとりの懐へとーーー。