大阪龍馬会

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16日公開「桜田門外ノ変」佐藤純彌監督 「善VS悪」でない歴史描く

2010-10-11 00:01:00 | ドラマ・映画・舞台
幕末の水戸藩士らによる大老・井伊直弼暗殺を描いた「桜田門外ノ変」が、16日公開される。
 
初めて本格時代劇を手掛けた77歳のベテラン、佐藤純彌監督は、「過去の結果として今があるという、歴史の連続性を描きたかった」と話す。
 
最初は監督を断ったという。「政治的テロリズムを賛美するような映画は、作ってはいけないと思ったんです」。美化する必要はないと言われ、考えた。「事件そのものは政治的テロに思える。でも、なぜそれが生まれたのか。かかわった人たちが、どんな運命をたどったか。時系列を二重構造にして描けないか」

 普通はクライマックスとなる暗殺場面を、あえて前半に描く変則的な構成。襲撃に至る背景と、その後の逃走劇が、別の時系列で描かれる。こだわったのは、「その時代を見つめるということ」と言う。

 「時代劇は善悪をはっきりさせた方がドラマを作りやすいが、そういう安易なことはやめた。歴史の評価とは常に、現在の人が決める相対的なもの。善も悪もないからです」。歴史的な事実には出来るだけ忠実に作った。「面白くするためにフィクションを取り入れてはいけないと思った」

 企画は、茨城県民らが、地域振興や観光誘致を目指して始まった。約2年前、「支援の会」を結成。県や水戸市も協力し、県内の支援者や団体から製作費を集めた。事件の現場となる彦根藩邸から桜田門までのリアルなオープンセットは、製作費のほぼ半分をかけて水戸市に造られ、現在、一般公開されている。

 「県民映画」と言える作品だが、地元の人々を前に、「『水戸の映画』にはしたくない」と語ったという。「水戸にこだわると、見方が偏る危険があった。これは水戸だけじゃなく、日本の歴史の重要な一ページなんです」

 冒頭とラストには、現在の風景が映し出される。国会議事堂をとらえたカメラが、桜田門へ移動するシーンだ。門の位置を示す意味もあるが、「過去の出来事が今とつながっている、と言いたかった。映画というものは、時代のある部分を切り取りがちですが、時代というものを区切って見てはいけないんです」。

 その思いを支えるのは、自身の戦争体験だ。「第2次大戦の前と後との落差の激しさを、僕は肌で知っている。こんな年寄りが監督すると、若い人のチャンスを奪っているんじゃないかとも思うけど、『歴史』を描くときには、しゃしゃり出てもいいのかな、と」(小梶勝男)

10/8 読売新聞

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