3月に井上道義氏指揮新日本フィルで聴いたばかりだが、この曲は幾度聴いてもその度に感動する。
今日はサントリーホールでアラン・ギルバート指揮都響で聴く。
静寂な中、小太鼓のかすかな音から始まる。
まもなくフルートが鳴り始め、次々と木管楽器が引き継いでいく。
やがて金管楽器にバトンされ、やがて弦楽器のピチカートが加わる。
同じリズムが延々と続き、2つのメロディーが次々と色々な楽器に受け渡され、
少しずつ音量を増しつつ繰り返される。
時間が経つほどに、木管や金管、弦楽器、打楽器やハープ、チェレスタなどすべての楽器が加わる。
ずーっと繰り返されてきたメロディーはラスト2分頃から、全楽器が出せる限りの音を出し切り、エネルギッシュで壮大な迫力でクライマックスを向かえる。
演奏終了と同時に客席から盛大な拍手が湧きおこり、退場した指揮者が何度も呼び戻されたほど、しばらくなり止まなかった。
ラヴェルのボレロは、繰り返し聴きたくなる麻薬的な魅力に溢れた曲だと言えます。