足が短く歩くのがへたで、地上に降りることはまれ。
夜明けと共にやかましく鳴きたてる黒っぽい鳥がいる。
家のまわりを忙しく飛び交っているヒヨドリです。
縄張り意識がとても強いようだ。
スズメ・メジロ・シジュウカラ等の野鳥達が 、庭木や地上に降りようとするものなら、ピーピーとかん高い鳴き声で威嚇し、ことごとく追い払っている。
エサの少ない時期に、枝に挿したミカンや庭に赤く熟した南天・マンリョウ、セイヨウヒイラギ等の実を横取りされないよう目を光らせ、他の鳥達を近寄らせない。
鳴き声がやかまし鳥です。
灰色の体をしているが、よく見るときれいな模様があり、姿もスマートな鳥ですね。
やかましく他の鳥達を追い払う意地悪なイメージが強い鳥だが、昔から絵の題材にはなっていたようです。
話は変わりますが、ヒヨドリの名で平安時代末期の一ノ谷の戦いにおける奇襲が浮かんだので。
いわゆる義経が馬で駆け下りた鵯越えの逆落です。
『源平合戦絵図』第四巻より、「鵯越の逆落とし」の場面です。
猪や鹿などの他は通ったことのない難所を、義経が駆け降りる。
平家の裏を描くため、義経自らが「義経を手本にせよ」 といって三十騎ばかりで駆け下り、その後を大軍が一気に駆け下りる。
これが鵯越の逆落としの一節でした。
ここには、わんさかヒヨドリがいたのでしょうかね。
兵庫市に鵯町の名があるようです。