本日は終戦の日である。終戦記念日とも敗戦記念日とも言う。だが、不思議なことにカレンダーには一言も乗ってない。まして、祝日ではない。国民から忘れ去られているのだろうか?
他日でもいいから、塩田平にある「無言館」に行くことを勧める。首都圏から車で行く場合は、小諸の懐古園、海野宿、真田城などと一緒に回り、宿は別所温泉にするのがいいかも知れない。電車の場合は、上田から別所温泉に至る上田交通を利用し、下之郷あたりで下車して、トータル8キロくらいのウォーキングになる。他にも、落ち着いた寺などもあり、いいコースだ。
無言館には、美校(現芸大)の生徒たちが戦場に行く前に、家族への手紙などと共に、彼らが残していった作品が展示されている。生きていれば、後に日本の美術界を背負ったであろう若き学徒であった。日本の美術界にとって、大変な損失である。
彼らが、命と引き換えに残していった作品を目の前にすれば、涙が自然に流れてくる。私は絵のことは分からないが、私がこれまでに見たどんな有名な絵画や彫刻よりも心を打たれた。甲府でミレーを見る暇があるなら、---これ以上、ごたごた述べる必要はない。ぜひ、無言館に行き、自分の目でこれらの作品を見ていただきたい。