夜7時のNHKニュースで、ギリシャからトルコへの難民送還のことを報じていました。トルコ側の提案にEUが合意した協定が実現するか世界が注視しているなか、抵抗もなくトルコへの送還に応じたというような内容でした。ドイツ公共放送のニュースをそのまま流したような感じでしたが、俄には信じがたいです。必死で工面した大金を払って、命からがら海を渡ってきた人たちが、わずか数日後に唯々諾々と送還に応じるとは信じられません。明日はもっと違うニュースが流れるような気がします。
こんななか、ワシントンで開催された核セキュリティ・サミットにはメルケルもオランドもキャメロンも出席しているんですね。オバマのためのしょうもないイベントに、問題山積の欧州の首脳がくるとはやはりアメリカの国力なのでしょう。でも大統領選挙で忙しいアメリカ国民にはさほど関心はないようです。
その大統領選でトランプが、日本は自ら核兵器でももって自国防衛をすべきだというような発言をしています。トランプが大統領になるかどうかは分かりませんし、なったとしてもこの発言にそった政策を進められるとも思えませんが、日本にとってはいい問題提起になったのではないでしょうか。北朝鮮の核開発、尖閣列島の実効支配を崩そうとする中国の動き、そして日本に対するトランプのような考え。こうした世界の現実に日本はどう対応していけばいいのでしょう。民主党、いや民進党でしたか、政権担当能力があると思っているのなら、そういうことについてコメントしてほしいのですが、何も聞こえてきません。そのかわりにいっているのは、安倍総理が消費税を引き上げないなら退陣すべきだというような話。しかし民進党自身は、消費税を引き上げるべきだと考えているのでしょうか。それをまず明確にしてもらわないとね。何でも反対だけでは失われた信用は戻りません。