
今日は新国立オペラ・ルチアでオペラパレス。
だったんだけど、今日はちょっと心がついていかなかった。
2日続いたムーティの夜が強烈すぎた。
この2日ぼくの中ではマクベスの音楽が鳴り響いて、アナスタシアや谷原さんの歌声や表情が頭から離れていなかった。
幕が開いて、映像を使った美しい舞台には一瞬心が動いた。
須藤さんは頭からさすがだったし、又吉さんはさっそうと新国立デビューしたし、伊藤さん、小林さん、菅野さんの日本勢はみんな良かった。
ルングは容姿もよく、声も美しくて文句はなかったのだが。ブラウンリーが見てくれ悪すぎ、声も悪いので興醒めてしまった。それで悲恋のドラマに感情移入していかない。
この人はMETのセヴィリアに出てたけど、その時も何がよくて抜擢してるんだろうって思った。
一番気が乗ったのは、2幕で又吉さんが登場してからフィナーレの、大合唱バックの重唱の場面。あそこはベルカントの躍動感がぼくの中に入り込んできて気が昂った。
でも3幕では、狂乱の見せ場も、そこまでのドラマ展開で気持ちが盛り上がってないので、胸にグサッと迫ってこない。
ホールは沸いて大きな拍手が続いたけど、ぼくはその中に入っていけなかった。
そんなままでエンディング。
昨年11月日生オペラのルチアは、感染症対策で森谷真理さんだけが舞台上で演じた超新演出だったけど、素晴らしかった。ぼくは傑作だとFBに書いた。
ルチアはマクベスより日本では上演されることが多い演目だよね。
でもルチアって、そんなにいい?
作品としては、ストーリーも音楽もはるかにマクベスの方が素晴らしいと思う。
そんな思いもあったのでかなぁ。今日はあまり楽しめなかった。
ムーティの2回目に行った方が良かったに違いない。でもだいぶ前にシーズンで買っていたから仕方なかった。
ムーティ、あとは金曜日に紀尾井ホールでモーツァルトを聴く。
それで終わり。だと思うとさみしい。
でも良かった。
コロナでろくな年じゃなかったけど、ムーティをこんなにたっぷり聴けて。
金曜日は楽しもう。



