今夜は新国立オペラ「エフゲニ・オネーギン」初日。
演出ドミトリー・ベルトマン、指揮ヴァレンティン・ウリ。
すごかった、3幕ラストのタチヤーナとオネーギンの愁嘆場。
そこまでエカテリーナ・シウリーナとユーリ・ユルチュクには完全には満足していなかったが、この最大の見せ場で決めた。見せた聴かせた。これなら文句ない。
そこまではレンスキーのヴィクトル・アンティペンコ、グレーミン公爵のアレクサンドル・ツィムバリュクが素晴らしかったのでくわれた感あったのだ。
その他の外国人キャストも、みなロシアオペラのスペシャリストだというだけあって雰囲気あった。オール日本人キャストだとこういう本場感はでない。
日本勢では郷家暁子さんがよかった。
でも主役はマエストロと東京交響楽団だ。交響曲3曲分の150分奏でたチャイコフスキー。繊細でドラマティックで切なく美しい。
この音楽が熱く切ない悲恋の物語を導く。チャイコフスキーの最高傑作だ。
わたしは2019年小澤征爾松本フェスティバルで、ファビオ・ルイージが振った公演が忘れられない。サイトウ・キネン、アンナ・ネチャーエヴァ、大西宇宙が素晴らしく、とてつもなく美しかったのだ。
でも今日の新国立エフゲニ・オネーギンも忘れないだろう。
何度でもみたい演目だ。