聖名は、
「そうか…運命の出会いか…」
と言うとグラノーラを口に運んで黙り込んだ。
俺の口は勝手に質問していた
「聖名はどうなの?」
しまった、と思って俺は慌てて謝った。
聖名は前を向いて一瞬困っていたようだったが、
「いやセンパイが話してくれたから いいんだけど、そうだな 、そう言われれば、告白されたからなんとなく付き合っただけだったな…」
そしてうつむくと、
「確かに運命の相手は 欲しいね」
そこで俺はまた何を思ったか
「えっ? 今いないの?」
と尋ねてしまった。
「いないよ 付き合ってる相手なんて。気がつかなかった?」