そして、
「翔真、行かないでほしい…せめてあと2週間とちょっと、契約満了までここに住んでもらえないかなぁ。オレ、何もしないから」
「えっ? 」
まず、名前で呼ばれたことに驚いたが…
「翔真にはオレ、ひとめ惚れだったんだ。ごめん、オレ、男の人も好きになるタイプだって隠してて」
俺は固まってしまった。
どうしよう…
そう思いながらも、俺は聖名の背中に手をまわして抱き締めていた。
気がつけば頬を寄せていた。
聖名の気持ちに寄り添いたかった。
聖名の体がびくっと揺れた。
「えっ? 」
聖名はびっくりした表情で俺の顔を見た。