Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

イギリス観光案内ー英国の至宝(8)

2021年03月06日 | 旅の情報
大英博物館の「ケルトの美」(ロンドン)



 イギリスの歴史はミステリーに満ちている。
いろいろな民族の興亡、衝突の中で異質のものを排除せず融合して来た、この多文化共存、
寛容の精神こそがイギリスの魅力である。
 大英博物館の「ロゼッタ・ストーン」はナポレオンがエジプトから持ち帰ろうとして、ア
レクサンドリア条約によって、勝利軍のイギリス側に引き渡されたものだし、「パルテノン
・マーブル」は当時オスマン・トルコの大使だったトマス・ブルース・エルギン卿が莫大な
私財を投じてギリシャからイギリスに持ち帰ったもので、どちらもイギリスの歴史的文化財
ではない。大英博物館の収集、展示物に自国イギリスのモノはきわめて少ない。


バターシの盾


部分拡大図


金製の腕輪(イギリスでは金は採掘できない)


フィブラ(留め針)

 2階展示室に「先史時代からローマ時代を経て、ルネッサンスまで」のイギリスの歴史、
文化財が展示されている。とりわけ展示:50室「鉄器時代とケルトのヨーロッパ」では
ケルトの鉄器、銅器、青銅器などの装飾品を見ることができる。
 ケルトの金属加工技術の水準の高さ、高度な芸術性を伴った独特なケルト文様は斬新で
現代にも通用するデザインである。
切れ目のない有機的な連続模様のデザインに「生命は永遠である」と言ったケルトの生命
観を感じる事ができる。
 イギリス人の精神性の根底にローマ文化があり、さらにその基底にケルト文化が生きづい
ていると思われる。


データ:
大英博物館
   グレート・ラッセル 通り
   10:00~17:00
   無料(寄付歓迎)
   地下鉄 ホルボーン駅
       トッテナムコートロード駅
       ラッセルスクエア駅

       


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