ポリクオタニウム-10を配合する化粧品が増えています。
多くの天然成分で出来ている。とか安全。だとかの記述を読みます。
合成成分は塩化グリシジルトリメチルアンモニウムでの合成です。
関連情報として、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム=塩化ベンザルコニウム。 指定成分です。(ポジティブリスト)
塩化グリシジルトリメチルアンモニウムは、
この旧指定成分の代りの成分だと思います🎵
医薬部外品リスト。化粧品成分リストのどちらでも管理がされていない成分塩化グリシジルトリメチルアンモニウムが
ポリクオタニウム-10
を合成するときの材料の一つという事は明確
(多分ですがグリシンというキーワードから天然物も使用されていると推定できます。)
由来等の情報が読み解けなくて・・・・・。
「塩化グリシジルトリメチルアンモニウム」を検索すると英名がわかりました。
上記より英語化学名=2,3-Epoxypropyltrimethylammonium chloride
https://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB1246988.htm ケミカルブックさんより引用
次に<2,3-Epoxypropyltrimethylammonium chloride>
で検索したところ欧州連合 リスク評価書(2008 年最終版)のPDFがありました。
PDFアドレスを検索すれば全て確認していただけます。
33ページ渡り経皮や生殖器への毒性の研究結果が報告があります。
(末ページのみを抜粋した記事が下記)
http://www.nihs.go.jp/hse/chem-info/eu/euj/3033-77-0_j.pdf
4.1.2.9.3 生殖毒性の要約
上述の試験では、生殖能力そのものへの影響について、ほとんど何も示されていない。し
かし、その結果を用いて、雌雄の生殖器官において認められたかなり重度な形態学的変化 に基づき、示唆的な NOAEL を設定することができる。上述の 28 日間反復投与試験から、 生殖への毒性に関する NOAEL として、10 mg/kg 体重という値が選出される。
追加試験の要求に応えて生殖毒性(生殖能力への毒性や発生毒性)についてさらに情報が得
られたとしても、遺伝毒性発がん物質に求められるリスク削減策を上回る方策が必要とな ることはなさそうである。化学物質の分類と表記に関する作業部会は、EPTAC を、カテゴ リー3 の生殖毒性物質; R62(生殖機能の障害を引き起こす可能性がある)に分類することを承認した。
EURAR 2,3-EPOXYPROPYLTRIMETHYLAMMONIUM CHLORIDE
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なぜかリストに管理されていない「塩化グリシジルトリメチルアンモニウム」の話はここまで
ポリクオタニウム-10は塩化グリシジルトリメチルアンモニウムとヒドロキシエチルセルロースの重合体です。
子孫を辿ってみました。
塩化グリシジルトリメチルアンモニウムは何者かは前半の資料で個々に判断下さい。
ヒドロキシエチルセルロースは
私は科学者ではないのですがヒドロキシ基は私たちの生体に存在するそうです。
天然物を加水分解するときにヒドロキシ反応を利用するようで、アセチル化と言われたりするようです。
これらの反応も天然物同士なら比較的リスクは無いと思いますがそこまでは成分名からは見て取れません。
次にセルロース
セルロースも人体に存在しますし問題ありません。
但し酢酸セルロースなので化学合成をしていることがわかります。
このアセチル化反応自体はすべてが悪ではないと思うのです。
これらの反応の仕方を解析するとβは天然 αは石油合成の結果
でも表示名だけでは読み解けないところです。
ヒドロキシエチルセルロースは化学合成も経ていますが
比較的安全な成分だと思います。
問題は旧指定成分に形が近いのに配合制限が無い
「塩化グリシジルトリメチルアンモニウム」
の安全性です。
ポリクオタニウム-10はこの2つの原料から合成されています。
多くのポリクオタニウム系も第4級アンモニウムで合成されています。
無添加化粧品をかざすメーカーさん他、多く安全な保湿剤的な広告を見るのですが・・・・・?
私は選びません。
ポジティブリストの陽イオン系成分のご案内の前に気になっていたので掘り下って調べてみました。
By さえぽん
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