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自律神経のバランスを乱す「悪い習慣」の正体

2021-08-13 15:30:00 | 日記

下記は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

下がった副交感神経をいかに上げて整えるか
自律神経のバランスが乱れる
体を伸ばさないことによって、筋肉というバネがさびついたり、肩甲骨の位置がズレたりするだけではなく、物理的な圧迫が加わることで、全身の酸素量と血流が低下することをおわかりいただけたと思います。
けれども、健康被害はそれにとどまりません。むしろ、これこそが最も大きなデメリットだと言えるでしょう。それは、全身の酸素量と血流が低下することで、自律神経のバランスが乱れるということです。
自律神経というのは、24時間自動的に作動している、人体の健康維持装置のようなものです。私たちの体は脳がコントロールしていますが、実は脳がそのすべてをコントロールしているわけではありません。
たとえば、人間は呼吸が止まると、生きていくことができません。しかし、いちいち脳が指令を出さなくても、私たちは今この瞬間も、はたまた眠っているときも呼吸をすることができます。また、熱いときに「汗をかいて、体温を下げよう!」と意識をしなくても、自然と体温調節することもできます。
このように、意識をしなくても、外部環境の変化に応じて、生体の内部環境を一定に保つようにコントロールしているのが自律神経なのです。
自律神経は全身に張り巡らされており、血液循環、呼吸、消化吸収、排泄、免疫、代謝、内分泌など、人間が生きていくために欠かせない機能に深く関わっています。とくに、血液循環は自律神経の最も大きな役割だと言えます。たとえば、こんな経験はありませんか?
「布団から立ち上がったときに、頭がくらっとする」
いわゆる立ちくらみですね。でも、しばらくすると元に戻るはずです。なぜでしょうか。横たわっているとき体は床に対して水平なので、血液は全身に等しく行き渡っています。しかし立ち上がると、血液は重力にしたがって足に流れ出します。するとここで、自律神経が危険を察知します。「このままでは脳に血液が行かない! 血管をコントロールして、血液を脳に送ろう」
そして、瞬時に血管が収縮し、足→心臓→脳へと血液が送られます。まるで水が流れているホースを指でギュッとつまんだときのように、ピューッと勢いよく血液が昇っていくのです。
この、血管をコントロールする力は、自律神経のバランスにかかっています。自律神経のバランスが整っている場合は、瞬時に血管をコントロールすることが可能です。立ちくらみが起きてもすぐに回復するか、あるいは仕事が速すぎて立ちくらみすることすらないでしょう。
一方、自律神経のバランスが乱れている場合は、反応が遅れるとともに、血管を収縮する力が弱まります。回復するまでに時間がかかったり、激しい立ちくらみに襲われたりすることもあるでしょう。
とくに高齢の場合は、立ちくらみした際に転倒し、骨折をしてしまい、そのまま寝たきりになるケースも少なくありません。したがって、血管をコントロールする力を高めることはとても大切です。
このように、血流をはじめ、呼吸、代謝、体温調節などが適切に保たれているのは、自律神経が24時間休むことなく体の状態を確認し、それに応じて適宜コントロールしてくれている賜物にほかなりません。
つまり、私たちが生きていられるのは、自律神経のおかげであり、体が本来持っている機能を十分に働かせるためには、それらをコントロールしている自律神経のバランスを整えることがカギになるということです。
自律神経が、心身のパフォーマンスを決める
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分かれていて、基本的に相反する役割を果たしています。
「交感神経」は車に例えるとアクセルのようなものです。優位になると体は活動的になります(優位になるというのは、神経細胞が興奮し、情報の伝達が頻繁になることを言います)。
交感神経が優位になると、臓器は活発に働き、血管は収縮して、血圧や心拍数が上がります。気道が広がるので、呼吸数も増えます。体内では多くのエネルギーがつくられ、脳の活動も高まり、心は興奮状態になります。
全体的にエネルギッシュなので、なんだかよいことのように感じますよね。しかし、そうではありません。交感神経が過剰に優位な状態は、アクセルを踏みっぱなしにしているようなもの。しかも加齢に伴って、“乗っている車”も年季が入っていきます。タイヤは摩耗しているし、エンジンの調子も万全とは言えないでしょう。
それにもかかわらず、時速100キロでブレーキをまったくかけずに走り続けたらどうなるでしょうか。エンストしたり、タイヤがダメになったり、事故を起こしたりしかねません。快適に走り続けるためには適度なブレーキが欠かせないのです。
そして、そのブレーキの役割を果たすのが「副交感神経」です。副交感神経は、血管を緩ませ、血圧を低下させる働きを持っています。副交感神経が優位になると心も穏やかになります。
交感神経と副交感神経のバランス
車を運転するためには、アクセルとブレーキが必要であるように、体にとっても交感神経と副交感神経の両方が必要なのです。「交感神経」と「副交感神経」は生活習慣や感情など、さまざまな要因によってめまぐるしく上下しながら、常にバランスを取り合っています。自律神経のバランスは、次の4パターンに分類されます。
    * ①交感神経も副交感神経も高い
    * ②交感神経は高いが、副交感神経は低い
    * ③交感神経が低いが、副交感神経は高い
    * ④交感神経も副交感神経も低い
    *  
    * このなかで、最も心のバランスがよいのは「①交感神経も副交感神経も高い」です。残りの3つは、どれも自律神経のバランスが悪い状態であり、そのなかでもとくに悪いのは「④交感神経も副交感神経も低い」です。
理想的なバランスは、10:10、もしくは9:9など、ともに高いレベルを維持することです。常にバランスを取り合っているため、同じ値になることはありませんが、なるべく高いレベルでバランスを取り合うことが理想です。
バランスがうまく取れていないと、自律神経のバランスが乱れ、「肩こり」「頭痛」「不眠」「便秘」「免疫力の低下」「全身の倦怠」「イライラしやすい」「集中力が続かない」などの不調を起こしやすくなります。
さらに、長期的には「高血圧」「糖尿病」「脳疾患」「認知症」「心臓病」「鬱病」などのリスクが高まります。自律神経は全身に張り巡らされているので、影響は心と体の全身に及びます。
そこで大切なのが、いかに高いレベルで両者のバランスを取るか、ということです。自律神経は、意思と関係なく働いているので直接コントロールすることはできません。しかし、実は間接的に整えることが可能です
整え方のポイントは、ずばり「副交感神経を上げる」こと。多忙でストレスに満ちた生活を送っている現代人は、「交感神経が高く、副交感神経が低い」ケースが大多数を占めます。
さらに、加齢によって、副交感神経が低下しやすくなることもわかっています。われわれの研究では具体的には、男性は30歳を境に、女性は40歳を境に副交感神経のレベルが大きく下がり、以後10年ごとに15%ずつ低下していくことが明らかになっています。
したがって、自律神経のバランスを整えるためには、下がってしまった副交感神経をいかにして上げるかということがカギになってきます。その方法は意外なほどシンプルです。
    * ①血流をよくする
    * ②深い呼吸をする
    * ③心地よさを感じる
    *  
血流・呼吸・心地よさは、実は自律神経とリンクしており、互いに影響を与え合っています。そのため、次のような関係が成り立ちます。
    * 「血流が悪くて呼吸が浅く、心地よさを感じていない→自律神経のバランスが乱れる」
    * 「自律神経のバランスが整う→血流が促され、呼吸が深くなり、心地よい状態」
体や脳、心の健やかさを奪う
お気づきでしょうか。①血流をよくする②深い呼吸をする。この2つはどちらも「体を伸ばさないことによる弊害」と関係しています。体を伸ばさずにいると、血流が悪くなり、呼吸も浅くなりますよね。
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さらに、実は首と背中には、自律神経のなかでもとくに重要な神経が走っているため、姿勢の悪い状態が長く続くと、自律神経の働きそのものも阻害されてしまいます。
つまり、体を伸ばさないことによって、さまざまな要素が自律神経の働きを邪魔し、体や脳、心の健やかさを奪ってしまうのです。
そして、自律神経のバランスを整えるポイント③心地よさを感じる。これも非常に大切です。いくら体を伸ばしても、それが苦痛を伴うものだとしたら自律神経のバランスは乱れます。したがって、体の硬い方が無理やりストレッチをすることは、「体を大切にする」という観点からすると望ましくありません。
大切なのは、体をしっかり伸ばしつつ、心地よさを感じること。それによって副交感神経が優位になり、自律神経のバランスが整います。



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