徒然草庵 (別館)

人、木石にあらねば時にとりて物に感ずる事無きに非ず。
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リアル世界の車窓から(2017秋)イタリア/ラヴェンナ・サンマリノ・リミニ編

2017年10月09日 | 旅行
さて。今日は大移動、朝からボローニャの北東にある古都ラヴェンナへ。
午後はアドリア海沿いに南下、リミニからサンマリノ共和国へ向かいます。

★エミリア・ロマーニャ州観光のポイント
・ミラノ〜ボローニャ〜リミニの幹線上にある町は、上手に回れば半日ずつで観光可能です!(ランチは手軽に、夜をしっかり、など時間を有効活用)
・列車の本数が少ない路線は、乗り継ぎに注意しましょう。また、予定していた電車にうっかり乗り遅れる、という事態だけは避けたいものです。例えばラヴェンナ→ボローニャ間はお昼の時間帯、1時間に1本か、それ以下です。
・美術館は開館時間に注意。(以前、改修中などで閉鎖されていて、予定が狂ってしまったことがありました)



★町から町への距離
列車の速さにもよるので、あくまでも参考でしかありませんが、切符にのっている距離表示はこんな感じです。
・ボローニャ→モデナ 37km 約30分
・ボローニャ→ラヴェンナ 84km 約1時間〜1時間半
・ボローニャ→リミニ 116km 約1時間〜1時間半
・ラヴェンナ→リミニ 50km 約1時間
・リミニ→サンマリノ(バス) 40km 約1時間

それにしても、月曜朝のボローニャ中央駅は大混雑!学校の始まる10月、月初ということもあったかもしれない。8:52のラヴェンナ行きに乗るため切符を買おうとしたら、自販機は長蛇の列。どうもシステムトラブルで現金支払を購入手続ラストで受け付けなくなった様子。クレジットカードで切符ゲット→コンコースを走り、ホームまでダッシュ→え?まだ列車いる!?(驚)→8分遅延してました、というオチがつきました。
何故8:52発に拘ったかと言うと、次の9:15の列車は経由路線の違いで30分余計に時間がかかるからでした…元々そんなに本数ない路線なのです。これがイタリアクオリティ!

★ラヴェンナみどころ
ビザンチン好きの人なら、ゆっくり1日かけて回ることを心よりお勧めします!!見ないと勿体ない!
・ガッラ・プラチーディア霊廟
・サン・ヴィターレ教会
・ネオニアーノ洗礼堂
・サンタンドレア礼拝堂
・テオドリクス霊廟
・サンタアポリナーレ・イン・クラッセ教会
・ダンテの墓
・サンタアポリナーレ・ヌオヴォ教会
・サン・フランチェスコのバジリカ  他多数

ラヴェンナの駅には定刻より5分遅れて10時過ぎに到着。小さな町とはいえ、ほぼ全て徒歩で回るとなると結構時間はかかるものです。モザイクの素晴らしい教会6ヶ所共通入場券で9・5ユーロ。今日は時間的に制約があったので、これだけは見ておきたい、というのを選んで「ガッラ・プラチーディア霊廟」「サンヴィターレ教会」「ネオニアーノ洗礼堂」を見学しました。





昨年夏に来た時は、郊外のクラッセにある「サンタアポリナーレ・イン・クラッセ教会」までモザイクを見に行ったのでしたが。ここは取捨選択が大事ということで!(笑)ちなみにここは、ラヴェンナ駅前からバスでも行けますが、リミニ方面行きの普通電車に乗ると、ちょうど次の駅がクラッセで、そこから歩いて五分ほどのところに聖堂があるので、移動が早くおすすめです。(ただし、本数が少ないので行き帰りに注意)



ラヴェンナをやや急ぎ足で見て回った代わりに、12:45の列車でアドリア海沿岸のリミニに向かいます。目指すはサンマリノ!ランチはロマーニャ風ホットサンド「ピアディーナ」をテイクアウト。

アドリア海沿岸を南下する列車がすれ違う、小さな駅。


定刻にリミニ駅到着。これから「国際線バス」(笑)でサンマリノ共和国に向かいます。リミニ駅から1日10便ほどバスが出ています。往復1人10€。(駅前の観光案内所か、バス乗り場近くのカフェで買えます)
リミニ着の列車と接続しているわけではないので、注意してスケジュールを立てないと、リミニ駅前で成す術もなく待たされるはめになります。その時はリミニ旧市街のローマ遺跡なんかを見て時間潰しも可能ですし、時間によってはランチをしても良いでしょう。

リミニ駅からサンマリノのバス停までは所要60分。天気が良ければティターノ山の上で偉容を誇るサンマリノの町が途中からでも見えます。(位置さえ分かっていれば&空気が澄んでいれば、リミニに向かう列車からも見えるほどのスケール感!)














★サンマリノみどころ
・市庁舎
・第1~第3の塔(多少ハイキングになる)
・町並み散策
・興味のある人は切手やコインなどの購入
・パスポートにスタンプを押してもらう?

要塞を巡って(中には入らず)歴史地区を一周。山道あり、坂道あり、階段あり、で結構な歩き距離になります。それでも城壁内の旧市街をぐるりと歩いても、2時間もかからないでしょう。半日は使う気で来ると、若干拍子抜けするかもしれません。

はい、ここから「やや毒吐き」タイムです!
2回目行ってみて、やっぱりどうしても納得がいかないことがありまして・・・。(笑)

サンマリノ共和国。はっきり言って!これだけ苦労して(ボローニャから直接来ても片道2時間以上かかる)来ても「景色以外は何もない」そこの特産品、お土産と呼べるものも余りない。「日本の流行っていない温泉街か!?」的なよく分からない偽物のジュエリーや武器を売るベタな店しかない!ついでにレストランは高いし、美味しくない!サンマリノ共和国刻印の1ユーロコインを5ユーロで売ってる図太い神経が耐えられない。(爆)

では何のために行くのか?! ←自問自答

ひとえに「あの絶景を見に行く」のと「サンマリノに行った、という話のネタ」でしかないと思います。(爆)
ですので、訪問するにはお天気が晴れてないと意味がほとんどない・・・というのも、事実であります。

帰りのバスの最終は平日19:10、休日18:00です。なお「サンマリノで夜景を見ながらディナー♪」というのは、車移動か、この地に宿泊の場合でないと不可能だということも、念のため書き添えておきます・・・。

個人的には、どうせ行くなら近隣の同じような山頂の村サン・レオもオススメしたいです。レオナルド・ダ・ヴィンチが美しさを称えた城塞、急峻な山に奇跡のように作られた家並みやカテドラルは、確かに魅力があります。が!車でしか行けない!のが難点。夏季のみ1日1往復リミニ駅から直行バスが出ているらしいですが、サンマリノ以上にここには何もないので、余程のモノ好きか城塞マニア以外には「わざわざ行け」とは言えないですね。
ちなみに私はサン・レオの村、いつか行く気でおります。車なら、サンマリノからウルビーノまで40分ほど。そのままドライブしてマルケからウンブリア、トスカーナというのが次なる計画です。

閑話休題。





サンマリノのバス乗り場近くにあった素敵なワイン&食料品店。ちょっとした肴や軽食とワインも頂ける、居心地よい空間で「何か軽いものと地元のワインをお願いします」というリクエストに、黒トリュフ&トマトのブルスケッタやサラミ、オリーブを出してくれました。メニューブックに雑な写真と数ヶ国語を並べたような、観光客向けのベタな店しかない(しかも高い)当地では貴重な、地元のお客からも愛されている様子の店構えです。品揃えも、サンマリノ産のワインや野菜のオイル漬け、近隣のロマーニャ地域産ワインやパテなど、おおっ!と思わず嬉しくなってしまうくらい。サンマリノらしからぬ!上品なセレクトに脱帽です。店主の女性は私と同年代で英語も通じ、ワインの知識も豊富。偶然とはいえ良い出会いをしました♪ピアディーナ(ホットサンド)などもあるそうなので、こちらのお腹の好き具合によって「これは?」「好き嫌いありますか?」といろいろ聞いてくれました。帰りのバス待ちの時間に軽食をお考えなら、ここをお勧めしたいです。

サンマリノのバス時刻表(列車→バスの乗り継ぎなど、事前にチェックして行くことをお勧めします!)
http://www.bonellibus.it/portale/images/download_pdf/rimini_sanmarino_invernale.pdf
夏期と冬期で時間や本数も異なります。とにかく何にもないところなので・・・(苦笑)

サンマリノへのバス旅、最終のリミニ行きバスは帰りを急ぐ観光客で満席&1台増車。
小さな共和国の1日が終わりました。





リミニのヨットハーバーを見下ろす素敵なレストランで、シーフードと地元産の濃いめな白ワインを堪能して、駅に戻ったのは21時半過ぎ。予め列車時間を調べて切符も買ってあったので、安心・・・?ちなみにコレ、ボローニャ行きの終電でした。

私「ダメだったら、22時リミニ駅前発のボローニャ空港行きリムジンバスがあるよ。23時過ぎに着くって♪」
相方「冗談でしょ?!」

飲み歩きに終電チェックは不可欠です。(苦笑)

(つづく)