執着心は人を鬼と化す（安珍と清姫の続き）

大阪心斎橋にある、対面鑑定と電話鑑定＆タロットスクールの
占い店「占いサロン・イリス」です。

こんにちは、翠川琉妃です。
急に暖かくなりましたね。
桜も満開です。
春は恋する季節でもありますね

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さて、前回の続きです。

清姫は口から火を噴いて怒り狂い、安珍が乗った船を追いかけるべく
川に身を投げ出します。

で、川に身を投げた清姫は大蛇になってなお安珍を追いかけます
「まてぇ～安珍！！」と無我夢中というか、それはまあ恐ろしい形相で。

一方、安珍は、ほうほうのていで、来るときに立ち寄った道成寺に
救いを求めて寺の石段を駆け上がります。
「助けてくだされ、助けてくだされえ」と、叫び続けました

寺の僧達はなにごとかとびっくりしますが、とりあえずかくまうことにしました。
相手は大蛇だということだしとにかく安全な場所を・・・
鐘つき堂の鐘を下ろしてその中なら大丈夫かも、と安珍を鐘の中に入れます。

ですが、執着心の塊、我を忘れてただただ安珍が憎い清姫。
ずりずりと体を這いずらせて（大蛇になっているので）安珍を探しまわります。

ふと、鐘を見ると草鞋の先が見える。あ、ここに隠れておるなぁ！と清姫は
その鐘に体を巻きつかせ、口から火を吐き、尾っぽで鐘を打ち鳴らします。

かくして鐘はメラメラと炎に包まれ焼けただれ、長い時間が過ぎました。
そして大蛇となった清姫は鐘から身を離しずりずりと何処かへ去って行きました。
後には燃え尽きた安珍の亡きがらだけが残されました

とまあ、安珍と清姫の物語はこれでおしまいです。


で、思うのですけどね、あまりにも執着心が過ぎると
人は人でなくなってしまうのではないでしょうか。

そりゃ、最初は好きから始まったのだと思います。
ですが、人間ですから気持も変わります。愛が覚めることもあるだろうと。
でもね、それを受け入れられないと愛と言う名の執着心に変わるようです。

自分の思い通りに行かないといてもたってもいられない。
この状態をなんとかしたい。
そこには相手の気持ちや立場を理解せず、
ただ、自分の気持ちの押し売りです。

執着心に囚われると正しい判断ができなくなりますし、
何よりも「魔」に付け入られる感じがします。
顔形が変わったり言動が変になったりと、人が人でなくなるような感じですね。
夜叉、鬼、蛇、など心の奥底に巣食うような感じかな。

憑き物が落ちるとよく言われますよね。
この憑きものは執着心であったり嫉妬であったり、そういったモノが
魑魅魍魎の類を引きよせて人に憑いてしまったんだろうと思います。

出来ればそうならないように生きて行きたいものですね。


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