ストックホルム中央駅の構内は賑わっていました
いつものように電光掲示板で運行状況とホームを確認します
ノールランストーグは、ボーデン駅でボスニア湾に面するルーレオ行きと、北へ進み続けるナルヴィーク行きに分かれます
あっ.. 来ました!! 30分前には入線してきました
渋く黒光りする電気機関車が先頭で格好いいです
出発は赤の電気機関車が先頭になるようです
行ってきます(^^)/
荷物を片付けた頃
車掌さんが検札にやってきました・・
と、ここで事件が!!
夫が嬉々としながら部屋の洗面台に並べていた、日本から持ち込んでいたウィスキー瓶・・
車掌さんはそれに目をやるなり「これはアルコールですか?」と聞いてきました「はい、そうです」
「お酒は部屋では飲めません。車内でお酒を飲んでいいのは食堂車だけです!(きっぱり)」
没収しかねないような厳しい口調でした
「えっ?聞いてないよ~~」と思いながら「飲みません」と慌てて鞄にしまう(隠し入れる?)夫^^;
北欧はお酒の販売が厳格で、コンビニでも買える日本とは違いどこでもは売っていません
Systembolaget システムボラーゲットという専売店でしか買えず(ノルウェーではvinmonopolet ヴィンモノポーレ)
しかも18時までの販売(このお店、日曜日は閉まっています)
・・ということは調べてあったのですが、列車の個室(車内)で飲んではいけないとは知りませんでした
ここも「公共の場」になるのでしょうか。。。
可哀想な夫・・(笑)
19時間の長時間乗車を私から聞いた時から
ウィスキーを部屋飲み(し続ける?)ことだけを楽しみにしていたのですから ..........
ハイボール用に、持ってきていたのは水ではなく炭酸という念の入れようだったのに。。
大人しく、駅の売店で買ったサンドイッチ&サラダを食べて仕切り直しです^^
しばらくして21時半過ぎだったでしょうか?食堂車(カフェテリア車両)に行ってみました
車窓は夕焼け
列車は北へ北へと走っているので、夕焼けと明るさは長いこと続きました
気の毒な夫に(笑)普段より寛大な気持ちになり
海老のサラダ、白ワイン→赤ワインと飲み進め
酔いが回っていきましたぁ~~~
個室寝台、二つ隣の部屋の若者3人グループ
彼らもここで飲んで出来上がっている様子・・
コーヒー片手で私達に話しかけてきてくれました
彼らとは、廊下で写真を撮っている時や
トイレに行く時にたびたびすれ違うのですが
翌日シラフの時は、酔っている時とは違って
実はシャイで真面目なタイプのようで
可笑しかったです(^o^)
部屋に戻って着替えてベッドに横になるといつの間にか眠っていた.. という感じです
朝ベッドから這い出すと、車窓に雪を見て小躍り(o^^)o
ここMurjek(ムリエク)を過ぎるとそろそろ北極圏(北緯66度33分)に入ります
駅が観光地の雰囲気を漂わせていたので帰ってから調べてみたら、ここからサレク国立公園へのハイキング出発点になるKvikkjokk(クビックヨック)行きのバスが出ているようです
検索していたら出てきた、Murjek駅~Riksgränsen駅(ノルウェー:Narvik駅手前のスウェーデン最後の駅)の路線図を貼り付けてみました
あっ.. と思ったらKiruna(キールナ)でした
ここは鉄鉱石の産地で、スウェーデンの重要な輸出産業です
キールナから、ルーレオ港やナルヴィーク港へ運搬し輸出されます
鉄鉱石運搬の長い列車が続いていました
ここでGPSをつけた夫が・・
「あれっ?この列車、2時間位遅れていない?キールナだよね?」
そういえば、昨夜夜中にかなり長い時間列車が動いていなかったような・・・
Murkを過ぎてからも頻繁に停車していた・・
昨日は英語のアナウンスも入っていたのですが、この日は英語アナウンスはなし
車窓に夢中で気にもとめていませんでした
定刻ではナルヴィークに12:58到着予定の列車です
その後(バス停まで歩いて20分位ですが)乗車予定のトロムソ行きのバスは15:20
バス便はこれきりなのですが、乗り換える時間には多少遅れても十分と思っていたので、何も心配していませんでした
車窓はここからが一段と佳境に入るというのに・・・・・
アビスコ国立公園のあるAbisko(アビスコ)!夏~秋はハイキング、冬はオーロラのメッカです
若者たちはここで降りていきました
この駅を過ぎたところでちょうど通路を歩いてきた車掌さんを呼び止め、遅れについて尋ねてみました
(前日の車掌さんとは交替して別の人になっていました)
「列車は1時間半遅れて14時30分にナルヴィークに到着します」とのこと ... う~む ....
15:20発 トロムソ行きのバスに乗る予定であることを念押しして伝えておきました。。
ウィキペディアに掲載されていた地図↓
ナルヴィークまで、列車はロンバックスフィヨルドに並行して走ります
第二次世界大戦中、鉄鉱石の利権と冬でも不凍港となるナルヴィークの獲得をめぐり、この北極圏のこの地で激しい闘いが繰り広げられた史実があるなんて・・二度と繰り返したくない戦争の歴史です
列車がナルヴィーク駅に到着したのは、14:45でした
ノールランストーグに21時間乗っていたことになります!
ナルヴィーク駅(ヨーロッパ最北端の駅)
駅前にタクシーなどは停まっていません
長旅を共にしたノールランストーグ号と写真を撮ったりホームで感慨に浸る余裕など全くなく、夫に急かされながらバス停へ急ぎました(涙)
念のために駅の外に貼ってあった地図を写真に撮っておきます
途中、右に曲がれば良さそうなのですが、、GPSの道案内を信じている夫は、そっちではなくぐるり回らないと駐車場には行けない!と言います。。
途中振り返って、写真を撮ろうとしていたら「こら、お前ぇ~~何やってんだあああーーー!」と夫にガミガミ怒られました^^;
ああ~ せめてこのフェンスの網の隙間からカメラのレンズを差し込んで写真に納めたかったあああああ~~~
GPS片手に必死な形相でバス停に急ぐ夫の後から、うねうねカーブする坂道をスーツケースを転がしながら私も転がるように小走りし続けました ああ、鉄旅ダイエット
15分前にはバス停に着きました
「ああ~~ナルヴィークの写真が撮りたかったああ~~」(というと、夫が今でも激怒します^^;)
トロムソ行きのバスは、ショッピングセンター横のバスセンターから出発します
トロムソまでの所要時間は4時間半
途中、トイレ休憩を4~5回入るので大丈夫です
私もガソリンスタンドと併設されているようなコンビニ?のトイレを一回借りました
トロムソまでのバスの車窓も素晴らしかったです!
バスはトロムソに定刻の19:50に到着 ~
この日のトロムソの日入りは22:27、まだまだ明るいです
トロムソからスヴォルヴァーまで乗船するフッティルーテン(南行き)の船は、23:45に入港し1:30に出港予定(^^)/
次回は
■『スカンジナビア半島の旅④トロムソからフッティルーテン』
お楽しみに\/