佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

昨晩の雨を含んでいる芝生ふみしめてゆくつまさきの朝

2024-12-31 12:27:12 | 日記
人の世は“はかない”という無常感は、
日本人の心に住みついている。

『平家物語』の有名な冒頭の一節
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響き
あり。紗羅双樹の花の色、盛者必衰の
理(ことわり)をあらわす。」は、その
最も美しい表現だ。

はかないというのは、消えてなくなり
やすい、もろくて長つづきしない、と
いう意味だが、そのことを美しいもの
としてとらえるところに日本人の心が
ある。

「行く水に数書くよりもはかなき思わ
ぬ人を思ふなりけり」という古今集の
歌にあるように、何のかいもない無益
な恋に悩むことも高貴な人たちの多く
が行ってきた。

桜の花を日本人が愛するのは、その
美しさがはかないからだ。


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