「幸せになるには必ずなにかがな
くてはいけなくて、それがあるか
ら幸せなのだ。つまり、外界から
に依存した感情だ。
喜びにはそんなものはいらない。
目に見える理由がなにひとつなく
てもわたしたちをつつみ、まるで
太陽みたいに、自分自身の核を燃
やしながら燃えつづける」
幸せと喜びとの違い。幸せには
「○○だから」というような、
ある程度客観的な理由が存在し、
他人もそういうものさしで人の
幸せを見ている。
が、喜びというのは、人それぞれ
で、何をもって喜びとするか、ど
ういうときに喜びを感じるか、に
客観的な理由というのは存在しな
い。
せつなさと淋しさとの違い。これも
また、幸せと喜びとの違いに似てい
るような気がする。
淋しさには、客観的な理由がある。
この人は淋しそうだなあと、他人
でも想像がつく。でも、せつなさ
は人はそれぞれだ。
そして幸せよりも喜びを――
と同じように考えると、淋しさ
よりせつなさを、たくさん感じる
ことのできる恋愛のほうが、より
素敵かもしれない。
たとえば七夕に、何ら
かの理由で恋人に会えない場合。
淋しさではなく、せつなさ感じる
恋を、私はしたいと思う。
淋しさというのは、他人の目を
気にしたり、自分を中心にして
生まれる感情だろう。みんなは
デートしているのに、とか。
でも、せつなさは、違う。会え
なくても、相手のことを思うから
こそ、生まれる感情だ。
“せつなさと淋しさの違い問う
きみに口づけをせり これはせつなさ“