さるタジラのブログ

怪獣の写真とかを上げていく予定…。

ミレニアムゴジラ・スピノサウルス 製作記

2023-05-26 08:11:00 | 日記

どうも、さるタジラです。

WFも終わり、怒涛の展示会シーズンの中で仕事と共に忙しく生きております。

今回は先日完成しました、「四畳半工房 ミレニアムゴジラ」と、「ペガサスホビー スピノサウルス」の製作レビューとなります。


まずはミレニアムゴジラ。


wf2023wにて購入した本キット。
元々趣味原型をしていた頃から「ようへい」さんの造形が好きだった僕としては、即売会で販売するようになってくれたのが嬉しい限りです。
なかよしさん塗装の作例も毎度綺麗ですし、お二人とも気さくに話してくれるので楽しいです。





さて、WFで御本人に挨拶しながらミレゴジを見ながらふと思っておりました。

「(尻尾、めちゃめちゃ振り上げてるな…。)」

この際に、自分の脳裏をよぎっていたのが幼少期に手にしたこの食玩でした。





ゴジラ全集の2000ミレニアム。
長い尻尾を大きく振り上げた格好良いポーズ。

しかし、昔の自分が最初にこの食玩を目にした時思ったことは「(これどこのシーンなの?)」でした。

全集はどれも、作中で印象的なゴジラのシーンを切り取っていました。
印象深いのが香港デスゴジや福岡タワーを倒すモゲゴジ、復活して咆哮するFWゴジラなど。

けれどこのミレゴジに関してはどのシーンの立体化なのか分かりませんでした。

なので、付属の解説が載っているミニブックを読むと…。



サントラのジャケットにもなっている、ラストの東京を燃やすゴジラのシーンでした。

その時に思ったのが、「(もっと燃えてるみたいな塗装なら良かったのに…。)」という純粋な疑問でした。

そして時は過ぎ、大きくなっても中身は子供のままの彼は、尻尾を大きく振り上げたようへいさんのミレゴジを見た時にその食玩を見た時の感情を思い出したのでした。

「(これだ!!!)」

東京を燃やし尽くしながら、自らもその炎に包まれていくようなミレニアムのエンディング。
あのインパクトのあるシーンを塗装で表現したい。
そんな思いから、今回の塗装が生まれました。

さて、それでは製作に移ります。



まずは洗浄ついでにパーツを眺め。



とてもスーツ顔でイケメン。理想的なミレゴジの顔です。



さて、それでは組んでいきます。
今回は照り返しの雰囲気を出すため、あらかじめほとんどのパーツを組み立てたのち塗装します。




この状態から黒い体表にメタリックパープルの背ビレとミレゴジの基本塗装を行い、最後に前面からアイボリー→イエロー→オレンジ→クリアレッドという風に段々と赤くしていきます。

その過程で、足元や顔の前面の最も光が強いところには筆で白や明るいイエローのハイライトを置いていきます。

爪に関しては、最後に塗装を落として根本をボヤかしハッキリとした色にしています。







こうして、肉眼で見ると自然な仕上がりとなりました。
本体だけ照り返しというのも味気なく、またこのキット自体が台座必須という都合上、自分で台座を用意しました。
ビルなどを並べることも考えましたが、せっかくの造形が見えなくなるのもなんだかなぁと思い、何も置かずシンプルめに。

以下、完成画像。









































黒背景にすると、色の出方がまた変わってくるんですよね。
肉眼だと下の白背景に近いと思います。









「ゴジラァァァァァァァァ!!!」
あのシーンの海外版発音を定期的にYouTubeで見るのが好き。


















今回のミレゴジは、久しぶりの自分用の製作だったので展示会に持っていけるように、出来るだけバラせるようにしました。



展示会ではKOC覚醒シンゴジと共にかなり好評で嬉しかったです。
依頼品などでゴジラをスーツらしく塗るのも挑戦感があり楽しいんですが、自分はやはりこういった遊んだ塗装をするのが好きなのかもしれません。




続いて、スピノサウルス。



このブログを読んでいる人の皆が大好きであろう、あの名作映画「ジュラシック・パークⅢ」。

そこに出てくるスピノサウルスの強さと暴れっぷりといったら、素晴らしいのなんの。

飛行機を体当たりで倒し、博士一行に陸水から襲いかかり、ティラノすらも真正面から倒してしまう。
その圧倒的な力と、他の肉食恐竜とは一線を画す異形かつ独特なフォルムに子供の自分はすっかり魅了されました。

そんなスピノ、いつかは自分の手で塗ってみたいと思っていた所に、良い商品が見つかりました。


ペガサスホビーという海外メーカーガレージキット。
軟質レジンということでしたが、物を触るとインジェクション成形のPVCにしか感じないような…。
正直素材は不明ですが、まあ洗浄してサフ吹けば良いかと考え塗装開始です。




ジュラパスピノは独特の体色をしており、朱色にも赤茶にも近い色味となっています。
基本は市販の色をそのまんまベースにすることが多い僕ですが、今回は流石に調色して近い色にします。



瓶に入ってると何かのサンプルみたいで良いですね。


塗装は、この写真のアニマトロニクスを参考にしています。
上半身のみ作られた実物大で、実際にこのティラノとスピノを闘わせてあのバトルシーンを作ったとか。

特に、背中の帆の模様・身体の筋模様に関しては再現したいなという想いが強かったです。



塗装開始。
まずは筆で模様のあたりをつけていきます。









各社のフィギュアや全身CGモデル。
上半身モデルは下半身や足の模様が分かりませんので、身体の後ろ側はこの辺りを参考に塗装しました。



上半身はアニマトロニクスの精密な写真が現存しているのでこの辺りを参考に。
ジュラシックパークトリロジー等の書籍も買い、部屋からパンフレットも引き摺り出して見比べながら塗装していきました。

スピノは、アニマトロニクスの帆にはくっきりと菱形の模様が入っているんですが、CGモデルだとそれがあまり目立たないんですよね。

なので市販フィギュアも背中の模様は縦にエアブラシぼかすだけです。
工程考えたらそれはもう当たり前なんですが、やっぱり模様が欲しいなあという思いがあり…それが今回のスピノ塗装につながりました。

個人的にはティラノをぶっ○したアニマトロニクススピノが大好きなので、そちらの模様を選択です。



そして、下塗り状態のスピノが出来上がって来ました。
基本的な色分けで一度汚しまで入れて完成間近まで持って行き、体色が問題ないことを確認してから模様の筆塗りに入ります。






模様。白いラインをひたすら筆で描いていきます。
写真だと鱗の隙間を縫うようなラインの入り方ですが、線が身体中に走っていることを強調するために今回は鱗の上にも書いています。



魚の方もどう塗るかなと。
スピノに食べられているのはシファクティヌスという淡水魚で、当時南アフリカに生息していた魚類でした。

どういう体色にするか魚の体色を色々調べましたが、
・身体が大きい
・淡水魚
・所詮スピノの餌
という要素から、熱帯魚のように派手にするのではなくそこら辺にいそうな地味に色にしようと決めました。

そこら辺にいそうな、と言っても家の周辺にいるコイは黒いし、アユは意外と派手だし、オイカワ・ウグイは論外とパッと思いつきませんでしたが…。

結局「シファクティヌス」と検索した時に、UMAの紹介サイトに「生きているシファクティヌス!?」的な紹介をされていたこのお魚くんが好みドンピシャだったのでこの色にすることに。



こんな風に塗ってこんな感じ。



結構あっさりめに(見えるような)印象にしてみました。
あんまり工程は覚えてませんが、サフ→背中にシルバー→黒→調色したクリアグリーン→お腹に白とかだった気がします。
そして、背中側はフラットブラック、腹側はフラットブラウンで、希釈を薄めにして鱗を目立たせる程度に墨入れ。
このお腹の墨入れを茶色にしたことが効いた気がします。



なんかお魚の方が塗装の説明多い気がしますね。

正直、本体に関しては画像と見比べながら、スマホで何かしらアニメを見ながら塗装しているので、塗っている時のことあんまり覚えてないんですよね。
「あ、雰囲気違うな。」と思ったらすぐにシャドー入れたり墨入れたりクリアカラーかけたりしているので、感覚でやってしまっています。



そんなこんなでスピノも完了。
模様は入れまくりました。

白いラインは、最初に描いていたものプラス、墨入れを施してから鱗の間にもエナメル塗料でアイボリーを流し込みながら追加塗装しました。


これによってかなり細いラインも加わり、より細かい模様になったかと思います。
さらに熱川バナナワニ園で撮ってきた写真を参考に、ナイルワニをイメージして黒い斑点を加えることで体表のワニ感も付け加えました。



背中の帆の青い模様に関しても、
筆でラインを下書き→模様の中に白→模様の中にクリアブルー→枠組みを黒で細吹きして太くする
作業をすることで、パキッとしつつ、やり過ぎないぐらいに馴染んだ模様にできたかなと思います。
墨入れや黒が効いてるので、写真で見るよりも生の方がより馴染んでいる印象です。

後は台座と合体させて完成となりました。







水部分は展示会に間に合わせたかった都合上、メタリック塗料を下地にして塗装しました。
反射して光る、絵画の水のような雰囲気が出たんじゃないでしょうか。



お魚にも最後は血をつけています。
これは市販のブラッド塗料を筆でちょめちょめ乗せただけの簡単な仕上がりです。













以上、ペガサスホビーのスピノサウルスとなります。

これでジュラシックシリーズのディロフォ・ギガノト・スピノと好きな恐竜達を塗ることが出来ました。



海外プラモのディロフォサウルス。











プライズをリペイントしたギガノトサウルス。










今回のスピノ。








今回ご紹介したミレゴジ・スピノは浅草で行われた「Carat2」にて展示も行いました。

怪獣系よりも美少女・ロボットが多い印象の完成品展示会でしたが、僕の怪獣卓にて足を止めて見てくれる方もとても多く嬉しかったです。

引き続き、自分の色を出せるような塗装を目指して続けていきます。

展示会に向けた製作も一旦終わり、製作代行の方を再開しております。
ありがたいことに1年ぐらいは予約が埋まり、何月に完成、というのが謳えるか怪しいスケジュールになってしまっていますが、こちらも引き続き丁寧に完成させていきたいと思います。

それでは今回はここら辺で。