さるタジラのブログ

怪獣の写真とかを上げていく予定…。

2024年後半期の怪獣模型製作話

2025-01-12 21:20:00 | 日記


皆さんこんにちは。

本年もどうぞよろしくお願いします。

(年始は軽く過ぎてしまいましたが…。)

バタバタと仕事とプライベートを過ごしていたら、いつのまにやら2025年になりました。

昨年の1年は本当に充実していたというか、今まで生きてきた中で1番早かったと思います。。
体感半年も行ってないぐらいピュンッと過ぎました。
今年も同じ感じになる気がしますね…。
 
今回は、今更ではありますが2024年後半期に製作した怪獣達をまとめていきたいと思います。
前半期に塗装したものはそちらのブログをご参照ください。
 
2024年は年間で32体の怪獣を塗りました。
1か月で2.6個ペースです。
30㎝級の大型キットが多い中、これだけ作れたのは平日夜に眠い目をこすって塗装の時間を設けるようにしたからかなぁと…。
 
たまに聞かれますが、仕事でも塗装はしていますがプライベートでの模型とは作業する場所も違うので完全に別物になります。
会社に出勤しての毎日を過ごしながらこれだけ塗ったので本当に頑張ったなあと…。
多分これ以上年間個数を増やすのは難しいので、現状のペース維持を目標にしたいですね。
 
後半期はとにかく初めて塗るキングギドラ4連発&モスラといった、初塗装というチャレンジのシーズンになったかなと思います。
 
その他、なんと山崎貴監督にご紹介頂いたり、原型師さんの展示見本を塗るようになったりと沢山色んなことがありました。
2024年は彩色師としても大きく飛躍させて頂いた1年だったと思います。
そして見て頂いている皆さまにも本当に感謝しています。
 
そんな後半期の作品を振り返っていきたいと思います。
 
7月
 
◼️工房RASEN オルガ デザインイメージVer.
 
 
ワンフェス2024夏にて、工房RASENさまより販売の「オルガ デザインイメージVer,」の東宝特撮ワンフェス用の完成見本を製作させて頂きました。
 
彩色テーマは『波動砲 収束・発射イメージカラー』。
オルガの肩にエネルギーが収束し、発射する寸前のイメージにて彩色しました。





 
↓製作過程
 
 
サフは吹かず、レジンにプライマーを吹いて塗り出しています。
ベースはオルガの初期のNGスーツである茶色のスーツを参考にしています。

 
青みとシャドー、汚しを加えました。



 
筆で稲妻模様を描きこみ、エアブラシでぼかしを入れることで発光感を出して完成です。






 
 
■K.I.S.(ZO MODELS) ガメラ1996

 
ご依頼品。
ガメラ2スーツをベースに、以前同じご依頼者さんのG3と並べた際の統一感も意識して塗装しました。



 
甲羅ごとにブロック状に分かれている分割のため、非常に立体感を実現しているキットです。
シャドー・ドライブラシ・汚しを使って立体的な表現を目指しました。




また、このキットは前掲頭部・咆哮頭部の2つの頭部が付属しています。
こちらは内部を掘ってネオジム磁石を仕込みましたので、簡単に脱着できるようにしました。
 




↓こちらが咆哮頭部となります。
それぞれで違ったシルエットとなるので非常に面白く、作りごたえのあるキットでした。







 
■海洋堂(原型:酒井ゆうじ) デスギドラ 
 
 
ご依頼品。
頭長20㎝級のキットとはいえ、その全長や翼長は40~50㎝級のキットにひけを取りません。
 
デスギドラの3部作最初の敵とは思えないほどのラスボス的な見た目を引き立てられるような塗装を目指しました。



 
↓製作過程
 
超全集などを参考に、頭が白いこのギドラの特徴を捉えた彩色としています。


最初は体表も白めに塗り、シャドー・汚しで劇中並みに暗くしていきました。

 
翼には、うるさくなり過ぎないように血管を入れています。

 
翼の外側へ色素が薄くなるように白いハイライトをアレンジで入れています。
これにより存在感ある翼となっているかと思います。



 
 
8月
 
■ボークス メカキングギドラ

 
ご依頼品。
 
こちらもデスギドラに続き、初めてのメカキングギドラ製作となりました。
 
メカ物の彩色自体これまでほとんどやったことがなかったので少しチャレンジでしたが、格好良く仕上げられたんじゃないかと思います。





翼に少し成形不良があり完全な修復が難しそうでしたので、少しダメージ加工のような塗装に仕上げています。
 
メカ部分は、メカギドラのもつ冷徹な印象をだしたかったので、少しクリアブルーを吹いて寒色なカラーリングと、シャドーを濃いめに重たい質感としています。








9月
 
■田中ミュージアム工房 モスラVS白亜紀型ギドラ【1億3000万年を超える死闘】
 
 
ご依頼品。
こちらも初めて塗ることとなった白亜紀ギドラとレインボーモスラ。



 
↓製作過程
 
 
モスラ自体これまで1度も塗ったことがなかったため、レインボーモスラはかなり勉強しながらの彩色となりました。

 
筆とマスキングにて、どんどんとグラデーションも交えて仕上げて行きます。
難しいけど達成感がありますね!
 
実はレインボーモスラは2と3でカラーリングが結構違うので、今回は3のカラーリングに合わせています。

 
出来てきました。
劇中ではかなりギドラにぼこぼこにされるので、少し汚れた雰囲気にします。


 
塗装が完了したので、ドライヤーで熱してグニャグニャにし、翼を折り曲げます。
レジンとソフビはこれができるので良いですね。
※同じ「ガレージキット」でも3Dプリント出力品は熱すると割れるので気をつけてください。



白亜紀ギドラの方も進めました。
部位ごとにカッパーよりの茶色ぽいゴールドと通常のゴールドで分けています。
ギドラ系は目が6つあるので大変です💦





 
ちぎれた尻尾も生々しく骨が出た感じに。
これだけでグランドギドラが再生しちゃうからチートです。
相変わらずのGミュージアムさんの激カッコ良いキットでした。

 
 
■STUDIO24(原型:しぃた) ゴジラ1995 ソフビキット
 
 
クリア成形を活かし、内部からの柔らかい発光感のある彩色を目指しました。
 
透明成形の上から塗ると暗くなりがちなので、そういう雰囲気にはしないようにしました。
 
↓製作過程
 
クリア成形の裏から白を吹いています。
シルバーでギラギラするのはメカなので、生き物の発光とは違うのでは…?が僕の主義なのです。
まあシンゴジにはパール吹きますので完全に好みですね(笑)









自然光でもこのぐらい明るいです。



 
背ビレは、最近の海洋堂デスゴジを見ていいなと思った、白背ビレ→灼熱背ビレに変化する塗装にしてみました。
 
赤い背ビレとの対比の為、白背ビレにクリアブルーを薄く吹いて冷たい雰囲気にしているのがこだわりです。










10月
 
■ススキガレージ カイザーギドラ

 
ご依頼品。
キングギドラ4種製作のラストは皇帝。
 
スーツに合わせて彩度を抑えた金色と、対照的に青い部分は身体に走るエネルギーラインのようなイメージで彩色しました。
 






後ろ足側の色が暗いのもカイザーの特徴です。

劇中の雰囲気を損なわず、ススキさんの造型ともマッチした色を目指しました。





 
 
■二郎工房 呉爾羅2024

 
二郎工房さんの完成見本として製作。
 
『ゴジラ-1.0』の序盤、大戸島に上陸し守備隊を襲う際の、炎に照らされながら吠えるシーンをイメージして彩色。
 
ゴジラ・フェス2024のトークコーナーにて、山崎貴監督にもお褒め頂いた、ありがたい思い出のある作品です。

その際は名前こそ出しておりませんが、後で僕の投稿なども引用RTしてくださっており、ただただありがたい気持ちでいっぱいです。



 
↓製作過程。本体キットを塗るだけでなく、台座も自作しました。
 


 
ストーン調スプレーを吹き全体をザラザラにした後、テクスチャペイントにて部分的に土のテクスチャを加えています。

 
ゴジラを置いて場所を調整しながら、ハイライト部の炎の照り返しと、周囲に暗闇の彩色を加えています。








 
11月
 
■四畳半工房 ゴジラ1999

 
ご依頼品。
イベントでよく見るギラゴジの展示スーツ・アトラクションスーツなどをベースに、淡い背ビレや全体の雰囲気は劇中のミレゴジの印象に寄るように彩色。
 
目の描き込みと、ようへいさんのモールド感を引き立てられるような塗装を目指しました。





 
劇中の月明かりに照らされているような、少し淡いメタリック加減の背ビレがこだわりです。
 
ようへいさんの筋肉質なゴジラ造型も大好きです。

 
 
■酒井ゆうじ造型工房 23㎝ ゴジラ1995香港上陸 

 
ご依頼品。
 
よくある30㎝キットの方ではなく、近年販売された23㎝サイズの方となります。
 
劇中のデスゴジに準拠し、体内から発光する雰囲気の再現を目指しました。
 
スーツ準拠の白目・白背ビレにしています。

 
発光部の彩色は、溝の凹部にイエローを流し込むなど、内部から明るくなるような彩色を目指しています。
 




 
 
■ススキガレージ スペースゴジラ

 
ご依頼品。
今年3体目の製作となったキットですが、今回は超ゴジライメージのカラーリングから大きく変更し、スペゴジのイメージでもあるパープルのカラーにて仕上げました。


肩からは奔流する宇宙エネルギーをイメージしたラインを入れています。
 
ツノ・目などの彩色とともに、アイボリーのレジンキットながら発光感のある彩色を目指しました。



 
結晶は劇中以上に鉱石を意識。





 
 
■一番くじB賞 呉爾羅(2023) リペイント
 
一番くじの呉爾羅を、継ぎ目を軽く埋めて劇中とCGデータを参考に塗装。
自然でリアリティのある汚し具合を目指しました。





 
↓リペイント前


 
↓リペイント後





 
 
■海洋堂(原型:原詠人) 大怪獣ガメラ ソフビキット

 
ガメラの59周年の誕生日に投稿した作品。
 
初代のガメラを「生物感ある雰囲気に塗ってみる」をテーマに彩色。

 
複数色によって構成されたボディ・生々しい爪・電飾された目をイメージした彩色など、初めて昭和ガメラを塗るのでこだわってみたガメラとなります。

 
 
■ウルトラ怪獣アドバンス 宇宙獣ディゲロス ソフビリペイント&頭部角を延長改造

 
こちらはウルトラマンアークの怪獣ソフビのリペイントとなります。
OPのサビが恰好良いのでそのテンションそのままに塗装しました。
 
スーツ準拠に、赤い模様や発光器官などを再現。
頭部ツノの延長に関しては、スーツが右角の方が少し上に上がっているのでそのあたりも再現しています。
 
 
↓改造前/改造後





 
 
12月
 
■Yoshi. デストロイア完全体

 
ご依頼品。
爆発エネルギーを吸収して登場した時のような、「炎の悪魔」をイメージしています。
 
部分的にはスーツの印象を残しつつ、造型に合わせて禍々しさと説得量のある彩色を目指しました。




自分のこれまで塗ったデストロイア完全体の中でも、1番のお気に入りかなと思います…!!






以上が、2024年下半期に彩色した怪獣キット達となります。
前述の通り、後半期はギドラにモスラに…とチャレンジの連続でした。
 
年末年始にはバンドリの高松燈というキャラを塗りました。
推しです。










1から美少女キットを製作するのは初めてでしたが、なんとかなりましたね…!!
髪のグラデ・重ための服・足の肉感とやりたいことができました。

ただ、目のデカールに苦戦して、肉眼では気にならないのですが左右で若干目の高さが違います。
ほぼ分からないレベルですが、そういった細かいミスをしているのでまだまだだなと。。めっちゃ悔しいです。

でもそのおかげで、アイペイントしている人達の凄さをより実感できたし、いつか出来るようにもなりたいと思いました。

やっぱり怪獣以外にも塗れるようになりたいなぁ…という想いが強く、前から美少女は塗りたかったのでチャレンジしました。

怪獣と違い、磨きのレベルが段違いですし、肌の塗膜などは本当に薄く失敗できないし、少しでもエアブラシや表面にごみが入ると修復不能なので苦労の連続です💦

一応製作過程です↓




ただ、美少女キットを塗る人達と話すと怪獣の方が大きいし大変では…と仰るので、それぞれの分野ごとの違いかなとは思います。
 
いずれにしろ、仕事にしたいとかそういうのはなく、美少女キットも良いものが多いし好きなキャラも沢山いるので趣味で塗れるようになりたいですね…!!
仕事で筋肉ゴリゴリマッチョなフィギュアも塗ってるので、そういうキットも作ってみたいかも・・・。
 
ずっと同じことを続けるのではなく、本を読み・YouTubeの解説を聞きながら新しいことにチャレンジするのは大変だけど楽しいです。
まわりまわってその技術が怪獣にも活かせるかもしれません。
造型に頼るのではなく、「塗る側の個性もありつつ作家さんの造型も引き立てる」、そんな彩色を今後も目指していきたいと思います。

全然違いますが、続けているランニングではいつかハーフマラソン大会とか参加してみたいですし(とりあえず10kmしっかり走れるようになりたい)、バンドリのおかげで昔やっていたピアノにももう一度真面目に取り組もうかな…とも思い始めました。
 
今後も色々なことに挑戦しながら、怪獣のご依頼品と並行して頑張りつつ、そのエネルギーを怪獣にもぶつけていきたいと思います!!
 
いずれにせよ2025年も色んなことに挑戦しつつ、自分の足元もしっかり見つつ、地に足をつけながら。
今年で26歳になりますので、30歳までにやりたいことの目標を考えたりしながら、頑張っていきたいと思います。
 
今後ともよろしくお願いいたします。