美山たそがれメール

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二本の桜(紋次郎桜と江津ちゃん桜›)

2018年02月15日 | 日記
3日前に亡くなった愛犬紋次郎を枝垂れ桜の木の下に埋めた。この桜は私がこの村に住む決意をした年に植えた。今年で樹齢35年になる。最初の10年間は土地に馴染みにくく余り成長しなかったが、10年前から見事な花を咲かせるようになった。美山の中でも寒く雪の多い土地などで春になると枝が折れることもあったが、今では丈も3メートルぐらいになり折れることもなくなった。私は4月中旬桜の咲くときは独り木の下で眺めていた。そのときついてきていたのが紋次郎である。11月中旬癌宣告されたときから亡くなったらこの木の下に埋めようと決めていた。2月13日明け方に亡くなり夫は重機で穴を掘り紋次郎を埋めてくれた。昨日は知人が駆けつけてくれて花束を手向けてくださった。わが家から見えるところだから紋次郎も安心しているだっろう。この枝垂れ桜は紋次郎桜にしよう。

もう一本は佐々里峠の頂上の一角に植えてある十月桜だ。京都市と美山町を結ぶ唯一の道路として40年前に開通した。その時に京都市側の集落の人たちが植樹した1本がこの十月桜だ。だれにきずかれることももなく咲く。でもこの桜は私にとっては命の桜でもある。40年前癌になり手術、コバルト照射を受け再発の不安を抱えながら、一月に一度京都市内の病院に通院した。そのときにこの桜が私を励まし支えてくれたのだ。11月ぐらいから咲く。雪の中。寒風の下もで凛と咲いていた。冬の間は通行止めになる峠、開通して一番先に桜を見に行く。
桜は小さな花をつけていた・「また会えたよね。来年も咲いてね」と私は問いかける。寒風や雪で幹まで裂けることもある。この桜は十月下旬と3月下旬にも咲くから二度桜とも言われている。

そうだ。私は二本の桜に見守られて、残された人生たくましく凛と生きていくと決意した

知人から手向けられた花束。遺影の前に飾りました。。