いよいよ象に会いに行きます。
今日は「ナップツアー」のガイド、ビーさんにお世話になりました。
ホテルから市街地を抜けて車で2時間ほど山間部へ進んで行くと、静かな川沿いにお揃いのTシャツを着た象使いに率いられた象が現れました。
こんなにたくさんの象を見るのは初めて! ここには親子合わせて70頭ほどの象がいるそうです。
最初に出迎えてくれた象さん達にバナナやサトウキビをあげます。 待ちきれないようで彼らの方からずしずし近づいて来て、あっという間に岩のように大きな巨体が迫り、手? いえ鼻を伸ばしてバナナを催促してきます。一房のバナナとサトウキビをあっという間に平らげ、危うくカメラまで食べられそうになりました。残しておいたバナナの蔕もしっかり鼻で持って行き、食べてしまいました。
ゴワゴワしているけれど、暖かく、そして柔らかい象の肌は、不思議な感触です。とっても器用な鼻の動きに見とれていると、「さあさあ次へ」とガイドに促され観覧席へ。 エレファント・ショーの始まりです。
ダンスやお絵かき、サッカー、人をズシズシと踏みつけるようにしているのは、なんとマッサージです。
タイでは象もマッサージをしてくれるようです。
そして次は象の背中に乗り、森の中をお散歩です。
調教のおにいさん、ときどき振り返っては何か言ってくれますが、さっぱり判りません。
象から落ちる人がいると聞いていたので、最初は大きく揺れるととても緊張しましたが、高くて広~い背中の上はとっても気持ちが良かったですね。前を行くのは私の娘たちです。この象さんから、水のシャワーをプレゼントされ、とってもびっくりしました。
川を渡るところ。象はここで立ち止まり、それぞれ水を飲んでいました。
エレファントライドからもどり、生まれたばかりの赤ちゃんを見せてもらいました。
「そっちは行っちゃいけないよ」とでも言っているように、鼻で子象を引き寄せようとする母象のやさしい仕草と、子象のつぶらな目と可愛い表情についつい見とれてしまいました。何時までも動こうとしない私たちにしびれを切らしたガイド・ビーさんからまた声をかけられてしまいました。名残惜しいですがこれでパークを後にすることにしました。
タイの国内には、今日のような象の施設が何カ所もあるようです。このように象が大切に守られていって欲しいと思います。
チェンマイから北の山岳地帯にはたくさんの山岳民族の集落があります。
アカ族、リス族、バトウン族の村へ足を延ばしました。
高床式に作られた家屋の前では、鮮やかな色の糸を紡ぐ人や独特の柄にパッチワークや刺繍を施した小物入れを作る人、なんと立派な足踏み式のミシンを使っている人もいて驚きました。 小物入れからタペストリーのような物まで様々な物が作られていました。色使いがとてもきれいで、日本人にはない色彩感覚です。
鼻を垂らした男の子が背後の母親から受け取った手作りの腕飾りを「テンバー、テンバー」と言って近づいて来ました。 この子は、母親よりずっと有能な売り子です。この目で見つめられてしまったら、つい買わされてしまいます。でもその後が大変。一人から買ったら子ども達がたくさん集まってきて囲まれてしまいました。「ごめんネ、もうお金ないよ」と思わず日本語で言い訳をしてしまいました。
この集落は、幸い町に近いので子どもたちは学校へ通っていますが、更に奥地の山岳に住む集落には通える学校がなく、勉強できない子どもたちがたくさんいるようです。今、日本でも山岳民族の子どもたちを支援する活動が少しずつ広がり始めています。