昨年も一度、チョコレートに認知症予防効果がありそうだという話をしました。最近、健康効果が次第に明らかになってきているチョコに注目してみましょう。
チョコはカカオの種子を発酵・焙煎したカカオマスを主原料としており、フランス語ではショコラとおしゃれに呼ばれることもあります。
チョコの消費量は、ドイツが1番でスイス、イギリスと続き、ヨーロッパでは、嗜好(しこう)品としてしっかりと根付いています。わが国は意外にも16位あたりに低迷しています。ところが、昨今の健康ブームも手伝ってちょっとしたブームになりそうなのです。
チョコの原料のカカオに含まれる、カカオポリフェノールにダイエット効果や血糖値を下げる効果があることが判明しました。意外なことに食物繊維も豊富で便秘解消はもちろん、糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇も抑えるのです。糖尿病になると約3倍もアルツハイマー型認知症になる確率が上がる事実からも、チョコはお勧めです。
チョコのいい香り、口の中でのとろける感じが、幸福感を生みだし、同時に満腹中枢が刺激され食欲を抑えてくれます。さらに精神安定効果もあり、ストレス対策にも利用できそうです。
では注目を集めている認知機能の改善効果のメカニズムとは? 「BDNF」という物質が、認知症予防効果を発揮することが分かっています。「脳由来神経栄養因子」と訳されます。脳内の神経細胞の成長を促したり維持したりする作用を持つタンパク質で、記憶力や認知力に重要な影響を及ぼします。
認知症の予防効果で注目されている「BDNF」。なんとチョコを食べることで増加することが分かり、認知機能の低下を予防できそうなのです。もちろん、食べ過ぎは禁物、でも板チョコ半分(25グラム)ほどであれば毎日食べてもいいと考えています。
■栗原毅(くりはら・たけし) 医学博士。栗原クリニック東京・日本橋院長。前慶応大学特任教授。「血液サラサラ」という言葉を提唱し、著書やメディア出演などを通じて予防医療の大切さを訴えている。
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