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横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

目や鼻の調子を整える

2015年12月03日 | 冬ネタ

12月も初旬となり、年末に向けてさまざまな準備が気になる時期になってきた。“まだ少し先のこと”と思いつつ、主婦の多くがそろそろ段取りを気にし始めるのが、大掃除のこと。新年を気持ちよく迎えるためにも欠かせない行事だが、普段からきれいにしていても、思わぬところにホコリやハウスダストが溜まっていることも。そのため大掃除の途中や直後に、目のかゆみや鼻の不快感を覚える人も多いだろう。

 そうした中、11月24日に発売されたのが目や鼻の調子を整える緑茶飲料『めめはな茶』(アサヒ飲料・350ml・希望小売価格150円 税抜き)だ。機能性表示食品でもある同商品について、担当者に話を聞いた。

「さまざまな機能性表示食品が発売されていますが、“目や鼻の調子を整える”という機能はこれまでなかったタイプなので、各方面から『おもしろそう』『新しい商品として、ポテンシャルを感じる』など、興味や関心を寄せてくださる声が多いのが嬉しいですね」と語るのは、アサヒ飲料 マーケティング本部 マーケティング部 お茶・紅茶チームの宮本雅美さん。

「当社は『安心して飲めるおいしい商品づくりを通じて社会に貢献』を経営理念に、おいしい商品をお届けするのはもちろんのこと、豊かで健康な食生活の実現――といったスタンスを持って、商品やサービスを提供しています。そうした中で10年以上前から、産学官の共同研究のひとつとして『べにふうき』茶葉のメチル化カテキンという成分に着目し、緑茶飲料開発を続けてきました。

 実は2005年から今年3月まで、べにふうき茶葉を利用した商品を季節限定で販売していました。当社の製品の中でも、とりわけコアファンの多いアイテムのひとつで、『辛い季節をすっきり・快適にすごせた』『今年も箱買いします!』といった声をちょうだいしていた商品です。今回、機能性表示食品制度をきっかけに、より飲みやすく、手に取っていただきやすい形で販売したいと考え、『めめはな茶』販売へとチャレンジしました。初めて飲んでいただくお客様はもちろん、コアファンの方にも、喜んでいただける商品になったと思います」(宮本さん)

『めめはな茶』へ寄せられる新商品としての期待と自信の背景には、メーカーとしてのスタンスに加え、長年の研究資産と緑茶飲料開発のノウハウがあるようだ。

「社内でも『めめはな茶』を飲むと“目や鼻の不快感が緩和される”といった声も多く出ていますが、お茶の渋みやコクだけでなく、飲み口がすっきりしていること、贅沢に使われている茶葉の香りが好評です。1日2本、目や鼻の調子を整えたい時に――という商品ですが、緑茶飲料として朝すっきりしたい時、日中や仕事中の気分転換など、時間を選ばず“すっきりしたい時はコレ”という感じで、お茶の味わいや香りを楽しんで、飲んでいただけると嬉しいです」(宮本さん)

 実際に記者も飲んでみたが、飲む前にまず緑茶特有の茶葉の香りを感じ、口に含むとコクのある緑茶の味わいの後、すっきりとした後味と共に再び茶葉の香りが残る。仕事で集中した後や家事が一段落した時など、気分を切り替える一服に合う印象だ。

こうした“味”の面も大切だが、機能性表示食品としての“機能”の面に興味を持つ消費者も多いだろう。同商品の共同研究を行なった農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品機能研究領域長 山本万里先生に、『めめはな茶』の原料である「べにふうき」茶葉や、目や鼻の調子を整える成分「メチル化カテキン」の特徴などについて、話を聞いた。

「『べにふうき』というのは、緑茶や紅茶を作るお茶の品種のひとつで、元々は紅茶系の品種です。名前のなかにある“ふうき(富貴)”は多量に採れること、非常に香り高いことから名付けられました。加工方法によって、緑茶・紅茶・中国茶などさまざまなお茶になりますが、いずれも味・香りの評価が高く、イギリスの品評会で金賞を獲得したこともある、高品質な品種です。このように嗜好品であるお茶としても優れた『べにふうき』ですが、緑茶に加工した時に含まれる成分『メチル化カテキン』には、アレルゲンに反応してアレルギーに関連する細胞から起こるヒスタミンの放出を抑制し、不快感を緩和する機能があります。

 この成分は『べにふうき』茶葉を紅茶に加工した場合には消失してしまい、一般的な緑茶である『やぶきた』には、全く含まれません。『メチル化カテキン』というのは私たちの造語で、緑茶特有の成分として、よく知られているカテキンの一種『エピガロカテキンガレート』の構造の一部に『メチル基』がくっついたものです。正式名称は『エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート』(EGCG3″Me)ですが、『メチル化カテキン』が略称として、一般的に通用するようになりました」(山本先生)

 ではどういったメカニズムで、アレルギー反応を緩和するのだろうか?

「少し専門的な話になりますが、IgE抗体という免疫に関係するタンパク質に、原因物質であるアレルゲンがくっつくと、その刺激が伝わり、アレルギーに関連する細胞からヒスタミンなどが放出されることで、アレルギー反応がおきます。『メチル化カテキン』はこの刺激の伝達をブロックする働きがあり、ヒスタミンの放出を抑えることで、目や鼻の不快感を緩和します。

 これから年末の大掃除の時、ハウスダストなどでクシュンときたら、ぜひ試してみてもらいたいですね」(山本先生)

 これらの「メチル化カテキン」が作用することを示す細胞実験、マウス実験、ヒト介入試験のデータは、すべて論文として発表されたもので、こうした論文を元に、機能性表示食品としての届け出がされているという。しかし一般の消費者には、これら学術系論文の届け出書類を理解するのはなかなか大変だ。

 研究者の立場から、機能性表示食品制度についても詳しい山本先生は、「消費者にとって“気づき”のきっかけになるという点で、良い制度です」と語る。

「機能性表示食品制度ができて、私たち研究者やメーカー側から“この商品には、こういう可能性がありますよ”と伝えられる機会が増えました。またエビデンスとして論文が必要ですから、きちんとエビデンスのある商品が消費者にわかりやすくなる――といったメリットも挙げられます。

 今はまだ難解な部分もあり、消費者自身が勉強して、自分の体に合ったものを探す必要があるかもしれませんが、自分たちの健康のために、自分で学び・選ぶ意識を持ってもらえることが大事だと感じますし、消費者の方々が制度を上手に活用することで、制度自体が成熟して、よりわかりやすくなっていくと期待しています」(山本先生)

 また商品の製造や販売に携わるメーカー側の立場では、どう捉えているのだろうか?

「今回の『めめはな茶』発売までには、新しい制度の中でどう打ち出していくのか? どこまで機能をアピールできるのか? ほか、手探りの部分での苦労もありましたが、ルールの中できちんと商品の良さを伝える工夫をする点など、ポジティブに取り組んできました。消費者の方によりスムーズに商品を理解していただけるよう、ブランドサイトでもさまざまな情報を掲載しています。

 また商品の顔であるパッケージの面でも、ルールを守りながら機能や特長を理解いただけるよう、大きく8パターンの中から絞り込んで、シンプルですが親しみを持っていただけるような、このパッケージになったんです。コンビニやスーパー・ドラッグストアなど、さまざまな場所で目にしていただけると思うので、ぜひ手に取っていただきたいですね」(前出・宮本さん)



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