小池都知事は、1分くらいしか答弁せず、会場は呆れ声出ていました。まともに扱ってもらえず、適切に対応しているのいっぺんとうな答弁でしたが、唯一ましなのが、葛西臨海水族園の周りの樹木大量伐採は、樹木の少ない芝生広場を中心に行っている。樹木への影響を考慮している。移植を前提にしているとのことでした。
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1. 羽田新ルートについて
2020年3月29日、江戸川区では、これまでの南風悪天候時着陸便に、荒川新ルート離陸便が加わり、荒川沿い住宅地の住民は、航空機の騒音で朝7時から起こされる日々が始まりました。2021年度の江戸川区上空の飛行日数は339日、飛行回数は3万141回、つまりほぼ毎日、朝夕を中心に90便近くがひっきりなしに頭上を飛んでいきます。
「テレワークに集中できない、コロナ禍なのに換気ができない」「日々、騒音に悩まされ、心身ともにどうにかなりそうです」などの訴えが寄せられています。川沿いには学校もあり、常に落下物、墜落などの危険がつきまとっています。
共産党江戸川区議団が昨年実施した区民アンケートに回答した1403名のうち45%もの方々が「新ルートの撤回・中止」を求めています。都心低空飛行に反対する江戸川区民の会は、毎週水曜の朝、スタンディングで、この問題を区民にアピールし続け100回を超えました。
住民は、羽田新ルートを中止し、元の海上ルートに戻すことを一貫して求めていますが、国交省の固定化回避検討会でも、荒川離陸ルートは検討の対象にすらなっていません。区民の声を無視する国の姿勢は、決して許されません。
危険な羽田新ルートは、離陸便、着陸便とも直ちに中止すべきです。都民の安全な暮らしに責任を持つ東京都が、国に対して強く中止を迫ることを求めます。
2. 葛西臨海水族園の建て替え事業について
都立で唯一の水族館である葛西臨海水族園は、年間140万人を超える来園者があり、多くの人に親しまれ、小中学校の教育や、大学の調査研究にも活用されています。国内外の水族館との連携も活発で、まさに都民の財産です。開園から30年以上が経ち、設備の老朽化により、現在、建て替え整備事業が計画されています。
水族園が立地する葛西臨海公園は、東京都と都民が力をあわせ、長い時間をかけて自然環境を整えてきた歴史があり、今は野鳥が飛来し、羽を休める干潟や湿地帯、樹林が広がる東京東部の貴重な公園です。また、源流から海に至る川の流れや、そこに生きる淡水魚を見ることができる淡水生物館は、水族園と並ぶ貴重な施設です。
ところが、水族園の建て替え計画により、淡水生物館が解体されます。あわせて小川と木々の散歩道、流れのエリアが壊され、樹木が大量に伐採される可能性が高いことがわかりました。
2月10日の環境建設委員会には二つの団体から、計画の詳細の公表、樹木の伐採はしないこと、淡水生物館を残してほしい、などの陳情が出されました。
3. 特別支援学校の教育条件整備について
江戸川区にある鹿本学園は、知的障害の小・中学部と肢体不自由の小・中・高等部の併置校です。隣同士だった小岩、江戸川の両特別支援学校を統合し、2014年に開校されました。児童・生徒数373人でのスタート直後から在籍数が増え続け、今年度は450人にもなりました。教職員は243人、職員室は4つもある大所帯です。
敷地を統合し改築した結果、校舎と校庭が道路で隔てられ、橋を渡らないと行けません。子どもたちは校庭に行くときも、体育館や図書コーナーに行くときも、列を作って歩きます。校内の移動さえ、安全を確保するには管理的にならざるを得ません。
スクールバスは28台にもなり、うち2コースは65分かかるそうです。朝、28台全部が学校に到着し、校門を閉めるまで、子どもたちは下車できません。最初に到着した子どもたちは、バスの中で20分近くも待つことになります。
教育環境として余りにも大規模で、改善が求められます。
教室不足も深刻です。鹿本学園では、知的障害部門の教室が足りず、中学部3年生は肢体不自由部門の校舎で学んでいます。さらに図工室などの特別教室や会議室を普通教室に転用しているのが11室、教室を間仕切りして2学級で使っているのが6室という実態です。
パーテーションで区切った長細い教室で、壁にピタリと机をつけ、縦に一列に並んで課題をする子どもたち。窓側にベランダがないため、二方向避難経路が確保されていない部屋も。
先生方は、新年度の入学児童数が増えるたびに教室をどう確保するか悩んでいます。
教職員の適切な配置も必須です。鹿本学園は、統合前は4人の養護教諭が配置されていましたが、統合後は3人になってしまいました。都の加算1人がついているものの、とても足りません。栄養職員は、どんな大規模校でも配置基準は1人です。