まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

全遊協パチンコヒットジョッキー PART6(1988年)

2017-01-29 23:04:17 | その他パチ・スロ関連
最近、夜な夜な布団の中で聴いている一本の古い「カセットテープ」。
そのうち自然と眠りに落ちてしまう、「子守歌」のような存在である。

その内容が何気に面白いので、皆さんにも紹介したい。実はテープの
状態がかなり悪く、再生中にいつ「ブチッ」と切れてもおかしくない。
本来は、直ちにデジタル変換しておくべきなのだが、現在PCの調子が
イマイチで叶わない。よって、この機会に内容の「文字起こし」敢行。
音声自体は紹介できないが、少しでもテープの雰囲気が伝われば幸いだ。



テープタイトル
「全遊協 パチンコヒットジョッキーPART6」(1988年発売)

・全遊協(全国遊技業協同組合連合会)…以前存在したホール組合の全国組織。
平成初期に解散。その後を引き継ぐ形で組織されたのが、「全日遊連」(現存)。
・「PART6」とある以上、他にもPART1~5が存在するものと思われる。
(初期はレコードで販売されていたという。その後、カセットになった。)

⇒この回は、漫談家の(故)牧伸二氏がMCを担当。流行りの
歌謡曲や演歌などを、ラジオのDJ風に次々と紹介していく。
(パチンコ店の有線でよく流れていた曲を、収録した感じ。
実際、このテープをBGMとして使った店もあったのでは。)
途中で、ゲスト歌手とのトークなども入っている。

⇒牧さんは、数年前に入水して自ら命を絶ってしまったが、
この当時(1988年)は、まさに全盛期。私も事ある毎に、
TV画面を通じて大いに笑わせて貰った。「アンーアーアア、
やんなっちゃった、アーアーアア、驚いた」のウクレレ漫談。
日曜夕方の「笑点」やNHKの演芸番組など、お目にかかる
機会は非常に多かった。「こってりんこ」というカップ麺の
CMも、やたらと印象深い(コンビニのレジで店員に扮して、
「こってりんこ、売り切れんこ」とウクレレでやるヤツ)。
氏のコミカルで皮肉めいた歌は勿論、独特の口調や表情にも
味わいが感じられて、大好きなベテラン芸人さんだったが…。



~内容~


(オープニングBGM)

(牧伸二さん、元気にタイトルコール)
「全遊協、パチンコヒットジョッキー PART6!」

(再びBGM)

牧「パチンコファンの皆様、毎度ご来店頂きまして、誠に有り難うございます。
パチンコ店の業界団体としてお馴染みの、全遊協がお送り致しております、
パチンコヒットジョッキーも数えて6回目、「PART6」であります。
今回も、沢山のレコード会社やプロダクションのご協力を得て、
数々のヒット曲を皆様にお届け致します。申し遅れましたが、
ご案内役は私こと、牧伸二でございます。
では、オープニングでお送り致します曲は、「御身」「豊後水道」
「乱れ花」、三曲続けてお送り致します。」

「御身」(君夕子)

「豊後水道」(川中美幸)

「乱れ花」(大月みやこ)


(曲明け)

牧「御身、豊後水道、乱れ花の三曲をお送りしました。
それでは、ここでお客様です。新曲「こころ花」の
山川豊さんが、このスタジオにお見えになりました。」

山川「こんにちは。」

牧「はい、こんにちは。今頑張っているこの「こころ花」は、
どんなキャンペーンやってますか?」

山川「9月25日に出しました「こころ花」で、一生懸命頑張っているんですけど、
今回、是非とも皆さん方にこの曲を歌って貰いたい、そういう意味で、僕はまぁ、
自分達でタイトルを付けたんですけど、「草の根キャンペーン」といいまして、
ふだん滅多に行けない土地に行って、行ったら「山川豊がこんな所に来てんだ。
ウソー、冗談でしょー?」っていう、そこら辺まで田舎の方に入って、この
「こころ花」を直接ギターで、僕が教えています。」

牧「では早速、その「こころ花」を聴いてみましょう。」


「こころ花」(山川豊)


(ワンコーラス終わって、曲をバックに二人でトーク)

牧「うーん、情緒タップリですねー。ところで山川さん、
パチンコの方はどうなの?」

山川「まぁ、僕はタレントになる前、一応サラリーマンの経験があるんですけど、
その頃は、やっぱり、よくやりましてね。だから、給料貰っても、パチンコ代と
いうのがありましたから、別にね。だから、月にそうですね、まぁ、5000円位
ですかね。その当時は、そんなに高い給料、貰ってませんでしたからね。」

牧「そうですね、その当時の5000円といえば、けっこう大金だったもんね。
まぁ、僕もパチンコ代といえば、5000円が限度だったかな。そのパチンコに
ついては、僕も沢山のいい思い出がありますけどね。山川さんはどうですか、
その、印象深い話ってある?」

山川「まぁ、僕はもうデビューして、今年で8年目になるんですけど。
「函館本線」って曲を出した頃にね、パチンコ屋で歌ったことがあるんですよ。
これは一番、やっぱり印象に残ってますね。やはり皆さん、パチンコに夢中に
なっている中をね、呼び出し用のマイクって言いますかね、「何番、終了ー!」
っていう、あのマイクで、「函館本線」を歌った覚えがありますね。やっぱり、
一番印象に残っているのは、パチンコ屋で歌った事が一番印象に残ってますね。」

牧「そうですか、それは本当に思い出になりますね。
それでは、しっかり頑張って下さい」

山「はい。」

牧「山川さん、有難うございました」



(ここで、若い女性の声で、サウンドステッカー(SS)が入る)

「牧伸二がお送りする、パチンコヒットジョッキーPART6!」


牧「さて、少々古いお話で恐縮ですがね。昭和7~8年頃は、文豪の作品が
各社で競って映画化された時代なんですね。まず昭和7年、「鳴いて血を吐く
ホトトギス」で有名な、徳富蘆花の小説「不如帰(ほととぎす)」が、松竹で
監督・五所平之助、主演・川崎弘子で封切られ、翌・昭和8年には、泉鏡花の
名作「瀧の白糸」が入江プロで、監督・溝口健二、主演・入江たか子で上映
されたんです。
水芸人、瀧の白糸は、高利貸、岩淵剛三を殺害して捕らえられ、裁きの庭に
立った。その法廷で、厳として論告するのは、彼女が立派な法律家にすべく
学資を貢いだ、恋しい村越欣弥の、功成り遂げた凛々しい晴れ姿であった。
欣弥は、苦しみ悩んだ。しかし、情によって法は曲げられない。恋しい彼に
死刑を求刑された白糸は、莞爾(かんじ)として舌をかみ、自ら命を絶った。
その夜、検事・村越欣弥も、恩人・瀧の白糸のあとを追い、前途ある人生を
捨てて、相果てたのである。映画「瀧の白糸」、全巻の終わり。
石川さゆりさんの「滝の白糸」、村上幸子さんの「不如帰」、お聴き下さい。」

「滝の白糸」(石川さゆり)

「不如帰」(村上幸子)


(曲明け)

牧「ここで、ちょっとお時間を頂きまして、牧伸二のコマーシャルを少々。
いい曲ができたんですよー。タイトルが「仕方ないもんね」
歌詞が、またいいのよ。
「惚れた弱みで 今日もまた アンタの嘘に ため息一つ
泣いて笑って 喧嘩して これで最後と もう何度
仕方ないもんね 仕方ないもんね 男と女は こんなもの」
ねぇ、ちょっと聴いてよ。「仕方ないもんね」、歌は牧伸二」

「仕方ないもんね」(牧伸二)


(曲明け)

牧「いい歌だったでしょー、ねえ。さて、続きまして、
北岡夢子さんの「恋心」、芦屋雁之助さんと福家美峰さんの
デュエットで「お父ちゃん」」、2曲続けてお送り致しましょう。


北岡夢子「恋心」

蘆屋雁之助・福家美峰「お父ちゃん」



(曲明け、再び女性の声でサウンドステッカー)

「牧伸二がお送りする、パチンコヒットジョッキーPART6!」


牧「さて、ここでまた、お客様です。えー、パチンコファンの皆様にはもう
お馴染みの、真咲(まさき)よう子さんです。え、見たことない?ご冗談
でしょう。7年も連続して、お正月のポスター。ほら、パチンコ店の店頭に
貼ってありますよね。そうそう、あのポスターの顔が、この真咲よう子さん
なんです。はい、真咲さん、ようこそ。」

真咲「全国のパチンコファンの皆様、こんにちは、真咲よう子です」

牧「えー、真咲さんは、この「ヒットジョッキー」でも常連ですねー。」

真「はい、おかげさまで。あの、最初はまだレコードだったんですけども、
それ以来、ずっと出させて頂いております。」

牧「ところで、今年の歌は?」

真「はい、今頑張っています。「木曽慕情」です」

牧「うーん、木曽ねぇ。木曽といえば、「木曽路は全て山の中にあり」という、
あの有名な島崎藤村の「夜明け前」、あれを思い出しちゃうんだよなー、僕は。
妻籠(つまご)、馬籠(まごめ)なんて昔の宿場が残っていて、いいですねー。」

真「その木曽路を、一人の女性が旅をするんですね。で、別れた彼の
面影を慕いながら。」

牧「なるほど。目に浮かぶなー、情景が。」

真「私も、しっとりとした味を出そうと、その辺を一生懸命
苦労して、頑張りました。」

牧「はい。では、その真咲さんの、しっとりとした味を、お聴き下さい」

「木曾慕情」(真咲よう子)


(曲明け)

牧「いやー、よかったよ!」

真咲「有難うございます。おかげさまで「木曽慕情」、もうすぐ
10万枚なんです」

牧「やるもんですねー。ボクはね、真咲さんの大ファンですからね。
ぜひ、この曲がもっともっと大ヒットするように。」

真咲「はい、私もしっかり頑張ります」

牧「はい、では最後の曲は、森進一さんの「京都去りがたし」
これも情緒タップリな曲です。お聴き下さい。」


「京都去りがたし」(森進一)


(曲明け)


(エンディングBGM)

牧「山川豊さんと真咲よう子さんをゲストにお迎えして、お送り致しました
「全遊協 パチンコヒットジョッキーPART6」、お名残り惜しい所ですが、
お別れの時間となりました。」

真咲「全国のパチンコファンの皆様、また、ポスターでも
お目にかかれるよう、楽しみにしています。」

山川「それでは、ごきげんよう。」

牧「では、またお耳にかかりましょう。」

(全員で)「さようなら!」

(テープ(Side1)終了)





※現在、Side2「’88 パチンコ感謝デー ヒットジョッキー」
文字起こしをコツコツ進行中。終了次第、続編記事にて紹介の予定。