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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

フィーバーザウルスSP(三共)の連チャンについて

2012-04-15 01:39:46 | 現金機デジパチ

三共「フィーバーザウルスSP」(1990年登場、旧要件デジパチ)

大当り確率1/241、出玉2000~3300個(釘調整次第で変化)

 

先日、ヨウツベにて、本機の動画(リーチ~大当り終了後の保4消化まで)がアップされていた。 

ザウルスSPは、初打ちで保留玉連チャンしてくれた、思い出の機種である。

郷愁タップリな動画をアップして下さった方に、大いに感謝したい。

せっかくの機会であるから、本機の連チャンの仕組みなどを、当時の「必勝ガイド」誌を紐解いて、懐かしく振り返ってみたい。

 

★ガイド誌初登場…1990年7月号「NEW MACHINE この台を狙え」(新機種紹介ページ)

「今、レクサスシリーズで最も注目を集めているメーカー『三共』からまたまたスゴイ機種が登場したぞ。その名も『フィーバーザウルスSP』。名前からも判る通り、昨年三共初の『ドラムを使わないデジパチ』として話題を集めた『フィーバーザウルス』の後継機種だ。」(紹介文より)

新たにドットマトリックスが採用された事や、リーチアクションが絵柄に応じて3パターンある事など紹介。

※リーチアクション…本機は絵柄毎にリーチアクションが異なり、「0~8、♪、S」のリーチは絵柄が縦に揺れ、「9,V」の時は絵柄が伸縮、「F、人」ならば絵柄が横に流れる。大当り中のVゾーン入賞後にも、このアクションが発生する。

 

★連チャン打法発覚…1990年9月号・表紙に「フィーバーザウルスSP連チャン打法発見!!」との大見出し。

 

「ザウルスSP、ついに獣の本性を現わす!!はっきりって、こりゃドンスぺ並みだ!!この打法を使えば、保留玉での平均連チャン率は67%(実験ルームデータ)までUPする!!」(本文より)

 

色々な連チャン誘発打法を試した結果、保留ゼロで大当りさせて、アタッカー開放中は始動チャッカーに入賞させず、アタッカー閉鎖時(チャンスタイム)にチャッカーに入賞させる方法で、12件中8件が連チャンした(ダブル5回、トリプル2回、5連チャン1回)。保1連が大半だったが、保4連も1回発生した。

 

また、電源オン後(朝一状態)から単発回しを行った結果、最高で4連チャンが発生。ここでの連チャンも保1がほとんどだが、保2連も1回発生。やはり朝一がアツい「ドンスぺシャルB」との類似性を指摘。※(註)実際には、朝一状態からの単発回しと通常時の単発回しに差はないが、この時点では解明されていない。

 

さらに、独自に編み出した「永久連パン打法」(連チャンパンク打法)で7連チャンにも成功。チャンスタイム中に保留玉を1つ点灯させた後は、そのままパンクさせて大当りを強制終了させる。すると、保留玉連チャン率が極めて高くなり、大当り毎に手順を繰り返せば連チャンが伸びるというもの。「ドンスぺ」では、スタートチャッカーの位置から不可能だったが、アタッカーが上部に付いたザウルスSPでは、この連パン打法が可能となっていた。但し、パンクによる出玉減という大きな欠点があった。

 

これらの検証を踏まえ、ガイド誌はザウルスSPの連チャン性を4点にまとめる。

(1)保留玉ゼロ状態での大当りは、連チャンに結びつきやすい。

(2)大当り中、1個目の保留ランプ点灯が、各ラウンドとラウンドの間(アタッカーが閉じた状態)だと、連チャン率が高くなる。

(3)電源ON状態(朝一)から大当りすると、さらに連チャン率が高くなる。※(註)当時の内容であり、実際とは異なる。

(4)保留全点灯後、最後の保留玉で当ると、電源ON時と同じ状態になり、大連チャンの可能性が出てくる。※(註)この打法自体はアリだが、実際には電源ON時うんぬんは無関係。

 

なお、この号では、ザウルスSPの「強制大当り」手順と「リーチ判別」も紹介。

 

・強制大当り…ゲージ棒をスタートチャッカーに突っ込んだ状態で電源を立ち上げると、「333」の出目で大当りする。前作の「Fザウルス」でもこの手順で大当りしたが、出目は「000」であった。

 

・リーチ判別…リーチ後、右デジタルが停止直前に超スロー回転に変わる時の出目を読めば、大当りかどうか判別できる。すなわち、リーチ絵柄の3コマ手前から超スローになれば大当りとなる。

 

 

★永久連パン打法完成…1990年10月号・表紙に「連チャン保証付、フィーバーザウルスSP連チャン打法完結篇」との見出し。

 

本機の連チャン条件を、(1)メモリーランプ0状態で大当りする(2)大当り後、最初のスタートチャッカー入賞はスライドアタッカーが閉じている時、の二つに絞り、2条件を満たした場合の連チャン期待率を約55%とした。

 

また、前号で発表した「連チャンパンク打法」(連パン打法)の再検証も行われた。保ゼロで大当りした時、ラウンド間のチャンスタイムに保留玉を1つだけ点灯させたら、大当りをパンクさせる打ち方(連パン打法)を行った結果、連チャン率は58%と高い数値を示し、トリプル以上の大連チャンも多発した。一方、チャンスタイム中に連続4個入賞させた場合は、連チャン率こそ54%と高かったものの、全てがダブル止まりとなり、大連チャンの期待が全く持てない結果となった。

 

・ガイド10月号で紹介された、ザウルスSP「連パン打法」の概要

(1)まず、大当り中にアタッカーから玉がこぼれない店(台)を選ぶ。

(2)リーチが掛かったら打ち出しを停止する。保留0状態で当れば、第一段階突破。

(3)大当り後は、すぐに玉を打たずに、ファンファーレが完全に終わってから打ち始める。※(註)当時の内容であり、実際には、大当り直後のファンファーレ中もチャンスタイム。

(4)大当り中、ラウンド間のアタッカー閉鎖時に保留ランプ点灯で、連チャン条件は揃う。

(5)この時、保留ランプ1個が点灯したら、パンクさせる手もある(連パン打法)。

(6)ただし、早いラウンドでのパンクは出玉が激減する為、早々に保留ランプが付いた場合は、ラウンド間の止打ちで対応する。

(7)いつパンクさせるかなど、素早い状況判断が出来るようになれば、永久連パン打法は完璧。

 

また、連パン打法の実戦データとして、板橋区大山「SHOGUN」(閉店)と池袋「コスモ」(⇒「ステラ」⇒「エルニド」⇒閉店)での実戦例を紹介。「SHOGUN」のザウルスSPは、アタッカー開放中に玉がこぼれる調整の為、連チャン条件が整わずマイナス収支に。一方、池袋コスモでは、アタッカーの釘調整が良好で、大半がダブル以上という好結果を収めた。

 

 

★M誌の連チャン記事に噛み付く?…1990年11月号「嵐の連チャン速報」(読者情報)

 

ライバルM誌が掲載したザウルスSPの連チャンデータでは、保1よりも保2~保4の方が頻繁に連チャンしていた。保1連チャンが基本であるはずのザウルスSPで、このデータはおかしいというガイド読者が、「データねつ造か?」との読者情報を提供する。ガイド誌は、M誌への皮肉タップリにこの情報を掲載するが、翌月、意外な展開が訪れる。

 

 

★読者情報炸裂…1990年12月号「嵐の連チャン速報」

 

大阪の読者F氏(顔写真付きで「鬼の連チャンオタク」と紹介)より、保1連チャンがメインのザウルスSPにおいて、なぜ保留2,3個目で連チャンが起こるかを解説した投稿が届く。

 

保2連、保3連の発生原因について、(1)ドンスぺ同様、一度に3,4個の玉がヘソに入った場合、各保留玉でそれぞれ約50%のチャンスがあるので、たとえ保1で外れても保2、保3で連チャンするケースがある、(2)スタートチャッカーに3個或いは4個入賞し、最後の玉で大当りが発生した時に、その自然消化をする過程で追加玉を入れてしまった場合にも、保2、保3で連チャンするケースがある、と解説した。

 

 

★読者情報再び…1991年1月号「現役機種必勝連チャン打法」

 

大阪のF氏(今号では「支部長」と紹介)より、再び読者投稿が寄せられる。ガイド誌は、これを「大阪商人のド根性、ザウルスSP時間短縮打法」として紹介。

 

(概要)ザウルスSPはデジタル回転時間が長い為、保ゼロ状態で単発打ちをキープする打法は、レクサスに比べて時間を要する。そこで、保留ランプが2個以上点灯した状態から、2個消化した時点で追加玉を1個入れる手順を繰り返す。この打ち方だと、連チャンはダブル止まりが大半となるが、単発打ちより総デジタル回転数が多くなり、安定した勝ちに結びつく上に退屈しない利点がある。

 

ガイド誌は、上記投稿について、連チャン期待率は単発打ちよりかなり低くなるが、F氏の実戦データ(堺市「USA」での実戦)でも成果が上がっている為、単発打ちが面倒臭い場合には、この打ち方で攻めるのも「まあ良かろう」という、かなり上から目線の見解を取った。

 

 

★新たな連チャンタイミングを発見…1991年4月号「連チャン機種を追跡せよ!!爆裂遊園地」

 

大阪のF支部長(実名で掲載)をはじめ、宮城や京都の読者からも、ザウルスSPの新たなチャンスタイムに関する情報が寄せられる。

 

従来は、大当り中に保留ランプを点灯させるタイミング(チャンスタイム)は、ラウンド間のアタッカー閉鎖時のみとされていたが、アタッカー開放中のVゾーン入賞後に保留ランプが付いた場合は、より高確率で連チャンするという情報が提供される。

 

ガイド誌は、この新たなチャンスタイムに保留ランプが点灯した場合、連チャン率は6割を超えると思われる、との見解を示した。但し、アタッカー開放中の始動チャッカー入賞は運の要素も大きく、意図的に狙うのは難しい。

 

また、F氏らは、ザウルスSPは大当り絵柄によって大当り中のアクションが3種類あるが、「F」と「人形」の横移動パターン、そして「V」と「9」の伸縮パターンは複雑な処理を要するので、他の絵柄よりも連チャン率が高い、とも指摘。ガイド誌も、この説は「データ上、ある程度裏付けられた」としている。なお、横移動パターンでの連チャン率が高いとの情報もアリ。

 

その後、91年5月に発売された「デジパチ必勝ガイドVOL2」では、それまでの連チャン打法についての総まとめを紹介するとともに、読者投稿で新たに発覚したチャンスタイムにも触れた。但し、新たなチャンスタイム(アタッカー開放時のV入賞後)で保留玉が点灯した場合も、従来のチャンスタイム(ラウンド間のアタッカー閉鎖時)と連チャン率に大差はないと、若干トーンダウンしている。なお、件の「永久連パン打法」については、「連チャンを取るか、出玉をキープするかについての判断は、個々に任せる」という立場を取った。

 

このように、誌面初登場から11カ月(90年7月~91年5月)の長きに渡り、ザウルスSPの連チャンネタがガイド誌で継続的に取り上げられた。そこで見出された効果的な連チャン打法は、保ゼロ打ち(単発打ち)を基本として、大当り中はチャンスタイムである(1)各ラウンド間(2)アタッカー開放中(Vゾーン入賞後に限る)に保留ランプを点灯させる、というものであった。

 

※因みに、ガイド誌が初期の段階で指摘した「朝一状態」の連チャン性だが、実はザウルスSPには、ドンスぺやレクサスのような朝一特典は存在しない。ただ、保留玉を複数点灯させて全消化させる打ち方では、最後の保留玉で当った場合、点灯していた保留玉分だけ連チャンのチャンスがあった(但し、初回含め最大4連まで)。

 

 

 

ガイド本誌においては、91年4月の記事以降、ザウルスSP絡みの記事はパッタリと途絶える。この時期は、デジパチの新要件機が続々登場しており、旧要件機であるザウルスSPへの注目度が薄れて行ったのであろう。

 

その中で、あえて取り上げるとすれば、1991年8月号の「未確認情報局」ぐらいか。

 

「編集部御用達の中華料理店・天龍へ、必勝ガイドに載った坦々麺を食べに、読者が連日押し寄せているとの事。必勝ガイドに入った新人Rは『坦々麺を喰って一人前になる』という説を信じている。ちなみに天龍のおやじさんは、フィーバーザウルスの保ゼロ打ちが得意とのこと。大ハマリして、おかみさんと喧嘩になった次の日は、味が変わるという噂もあるが、一店で幾つもの味が楽しめると、やっぱり大評判になる優良店である。」

 

まぁ、攻略とはほとんど関係ない気もするが…(笑)

 

ちなみに、「天龍」がガイド誌に掲載されたのは、91年5月号の「銀玉共和国」のコーナーである。

 

「その中華食堂、必勝ガイド編集部の極近くにあり。名物『「坦々麺』を一口食らうへば、真っ茶なスープ臓物を刺激し、その日の疲れを立所(たちどころ)に消し去る早漏(候)」という、実に怪しい文体で紹介されている。この坦々麺の値段は、当時700円(税込)であった。なお、「天龍」は既に現存しない模様(未確認)。