昨年10月の大阪・新世界の名店「ニュー三共」閉店、そして先日の老舗メーカー「マルホン」倒産と、このところレトロファンにとって哀しいニュースが続くが、当ブログは気をしっかり持って、今後も更新を続けたい。
さて、今回は「90年代・神動画投稿者ライルさん(Mr.Lyle Hiroshi Saxon)のヨウツベ映像を見てみよう」のコーナー(第2弾)。
(第1弾)http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/5369d806245cf484cc9ca8237e9c8a7b
で、今回取り上げる動画はコチラ。
https://www.youtube.com/watch?v=jeMeYb_dsow
1990年(平成2年)の東京・上野界隈のパチンコ店を数多く撮影した、大変貴重な映像だ。
既にご覧になった方もいるだろう。タイトルは「パチンコマニア1990(パチンコフィーバー1990年)」との事(実は、この映像を含む「ロングバージョン」動画も存在するが…紹介は別の機会に譲る)。
そういえば、あの時期は、「ガイド」や「パチマガ」をはじめ、様々なパチンコ攻略誌が出ていたが、(「マル秘~」「~ファン」「~術」「~必勝本」「マルカツ~」など)、さすがに「パチンコマニア」っていうタイトルの専門誌は出てなかったな…。かの「神保女史」(隊長)が編集長で、生き字引の「マキノ館長」(この方は昔から「必勝本」と繋がりが深いが…)が監修ならば、大変「濃い」内容の面白い雑誌が出来上がったんではなかろうか(売れるかどうかは別にしてw)。
それはともかく、この動画、平成初期の「古き良きパチンコブーム」を体感できる、格好の「タイムスリップ」映像といえる。上野といえば、私自身も学生パチンカー時分から、「プチ旅打ち」気分でしばしば訪れたエリアで、それなりの思い入れもある。
時期的には、私が上野を初訪問した1991年(平成3年)より少し前の1990年7月の映像だが、雰囲気はほとんど同じなので、どのホールを映したものかは、見ればすぐに判る。今回は、動画に登場したホールと機種をザッと挙げてみたので、よろしければご参考に。以前作成した、こちらの上野マップもどうぞ。
(1992年の上野・御徒町パチンコマップ)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/4c81040cf8c9c14b4aa4c0c3f02efcfb
それでは、ライルさんの操る「タイムマシン」に乗って、平成初期の上野へGO!
0:05~1:32 「パチスロ・オスカー」(上野「アブアブ」裏の通り沿い)
★1階:ニューペガサス(白)@パル工業、アニマルG@アークテクニコ 2階:アニマルG
⇒冒頭、景品入りと思しき紙袋を手に、ニコニコ顔で出てくる若者の姿が印象的。ニューペガのカド台を打っているオヤジが逆押しで7を揃えた瞬間、「ウルトラセブン」のミュージックホーンが店内に鳴り響く。有線の曲もやかましい。2Fは「アニマルG」一色(当時のスロは、一店舗1~2機種が当たり前)。ここは、もともと有名なアニマル設置店だったが、この時期は「G」に改修済み。私が足を踏み入れた1991年の段階でも、アニマルGは健在であった。店員のやかましい「ダミ声マイクパフォーマンス」も、今では心地よく聞こえる。平成初期のパチ屋の活気が、ヒシヒシと伝わる。
1:34 「百万弗」(ムラサキスポーツ本店の隣り)のネオン
1:37~1:51 「オスカー」を店外より撮影
1:52~3:30 「スターホール」(オスカー向かい、御徒町駅寄りの「スター会館」とは別の店)
★中2階:魔界組@西陣、パチンコ大賞13@西陣、パックンロボ@平和 地階:ドリームX@奥村、パールセブン@マルホン、ニューペガサス(白)@パル工業
⇒ビートの効いた有線に混じって、魔界組@西陣の大当り音が聞こえる。若いOL風の女性が打つハネモノ「パックンロボ」には、「優秀台」の三角プレート(打ち止め開放台かもしれないが、全台にプレートを刺す店もあったので、何ともいえない)。パチンコ大賞の大当りサウンド(軍艦マーチ)が心地よい。店隅のジェットカウンターで玉を流す若者。台間には、定番のアイテム「100円用玉貸機」(筒を押してジャラッと玉を借りる)。手元のドル箱は「CABIN」のロゴが入った小箱(800個)。地下はデジパチ(無制限)とスロ。景品カウンター(女性店員2名)の格好に時代を感じる。カウンター周りの雰囲気も、どこか懐かしい。2:54辺りのドリームXで持玉遊戯中のメガネサラリーマンは、銀玉親方(山崎一夫)っぽいが別人だろう。パールセブンの裏にあるニューペガ(白パネル)のシマも盛況。頭上の赤いパトランプ(ビッグ中に回る。かつては、フラグが立つとランプが半回転する店も存在)が、クルクル回る。シマ端のコイン貸機にわざわざ足を運び、千円を投入する若者。全てが懐かしい…。
3:34~4:22 「パチスロ・アドベンチャー」(JR御徒町駅そば(ガード下))
★バニーガール(青)@オリンピア
⇒店内のどこを見回しても、青パネルのバニーだらけ。甲高いストップ音や払い出し音が、至る所でピュンピュン鳴り響く。スロ専なので、客層は全体的に若い。セカンドバッグを頭上に置いてスロを打つ…当時の定番スタイルだったな(懐)。ディスコ風のクルクル回るストロボ照明が、いかにもバブル末期っぽい(既に株式バブルは崩壊し始めていたが)。この映像には映っていないが、景品カウンターでは、ワンレンのケバイお姉ちゃん店員などが対応していた。
4:24~4:34 「ビクトリー」(アドベンチャーの隣り、ガード下)
★ダービー@京楽、ドリームX@奥村、フィーバーレクサスIVD@三共 など
⇒スロ専アドベンチャーとは打って変わって、併設店のコチラは中年の客が多く、シブい雰囲気。
4:37 上野ガード沿いのパチ屋のネオン(ニューセンチュリーなど)
⇒当時のパチンコ特番(「素敵にドキュメント」など)でも、同じようなネオンの映像がよく使われた。ここは、上野界隈でも特に「激戦区」といわれるエリアで、チャンピオン、ニューセンチュリー、ラスベガス、東京会館といったホールが軒を連ねていた。私が足を運んだ時期には「エッグ」や「オリエンタル」もあったが、本動画を撮影した時点(90年7月)で存在したかは不明。
そういえば、この後に出てくる映像(6:50辺り)をよく見ると、東京会館の右隣(オリエンタルがあった場所)に、建設現場用のフェンスが見える。まだ、オリエンタルは建設中だった?それとも単なるリニューアル?(追加情報を求む)
4:39~4:52 「チャンピオン」(広小路には系列の「チャンピオンPART2」があった)
★ダービー@京楽(デジタル回転音のみ確認できる)
⇒カラフルなネオン、電動式の回転看板。店内の様子は、ガラス越しの為、ハッキリとは判らない。京楽・ダービーの「ポッポロロ、ポッポロロ」という、ラジオの緊急放送的なデジタル音が聞こえる。
4:56~6:35 「ニューセンチュリー」
★地階:ダービー@京楽、ファンキーセブン@西陣、エキサイト麻雀3@ニューギン、ブラボーエクシード@平和、中2階:パチンコ大賞13@西陣、スーパーセブン(赤)@パイオニア など
⇒ここの台間玉貸機は千円札対応で、玉数も3種類から選べてお釣りも出る。当時としては、割と新しいタイプだ(同時期、高田馬場「国際センター」も、同じ玉貸機だった)。中2階のスロコーナーには、赤パネルのスーパーセブンが2シマ。映像では確認できないが、裏のシマは多分バニーガール(払い出し音が聞こえる)。「ピンポーン、係員の方、321番台、開放しました(ハネモノや一発台の打ち止め後の開放処理)」の自動音声に、思わず涙腺が緩む。店を出る直前、6:34辺りに一瞬映る「帽子とグラサン姿」の若者は、バービーボーイズ「イマサ」のファンだろうか(笑)。
6:37~6:47 「パチスロ・ラスベガス」
★リバティベルIII@メーシー
⇒このガード沿いエリア(激戦区)は、比較的設置台数の多い店が多かったが、この「ラスベガス」はこじんまりとしたホールで、台数は60台前後と少なめ(ここは、全台が「リノ」の時期もあった)。
6:50~7:06 「東京会館」
★設置台は映像から確認できず(店の作りは、中二階と地下の2フロア)
⇒91年の上野初訪問時、私のお目当ての店がまさにここだった。テレ朝の「素敵にドキュメント」という番組でパチンコ特集をやった時、MCの故・逸見政孝さんが、ここの地下フロアでダービー2@京楽を打っており、私もぜひ上野に行ってみたいと思ったのだ。その後、実際に上野まで出向いてこの店を見つけ、地下のダービー2で大当りさせたが、無制限ルールの代わりに出玉がたったの2000個弱と少なかった(今は、2000発も出れば御の字?)。地元店(ダービーは2800個くらい出た)とのあまりの違いに、カルチャーショックを受けた事を思い出す。
7:18~7:53 「スプラッシュニューセブン」(ギャンブリングホール)
★ブラボーセンチュリー@平和 など
⇒アラブ宮殿風の赤い派手なネオンが特徴で、あの一帯の「象徴」でもあった。かつて、上野界隈には「ニューセブン」系列の店舗が4つ存在したが、(ニューセブン、スプラッシュニューセブン、パチスロニューセブン(ライジングニューセブン)、ニューセブン2(昭和通り沿い))、今や全て消え去った…。そういえば、スロ専「ライジングニューセブン」も、先述の「ラスベガス」同様、一時期は「リノ」一色だった。入店直後に映る、旧型の青い両替機も懐かしい。7:50辺りで、おばちゃん連中が黄色い特殊景品の箱を持って出てくるが、これはその先の映像に繋がるので、あとで触れる。
7:55~9:15 「ニューセブン」
★中2階:ドリームX@奥村、ブラボーセンチュリー@平和、リバティベルIV@ユニバーサル、トロピカーナ7X@メーシー、3階:ニューペガサス@パル工業 (店は地階、中2階、3階の3フロア)
⇒先程の「スプラッシュニューセブン」と同系列の店(こちらがメイン)。7:56辺りで、さっきの景品を抱えたおばちゃん御一行が、この店に入っていくのが見える。そう、「ニューセブン」と「スプラッシュ~」は、換金所が同じ位置にある。しかも、「パチ屋の店内」という香ばしい立地(厳密には、ホールと換金所がガラス戸で仕切られていたので、「同じ建物内」というべきか)。それが、8:52に映る3Fの換金所だ(窓口横には、この店の特殊景品「レコード針」「ライター石」の貼り紙も見える)。2Fの景品カウンターでは、黄色い制服を着たオバちゃん店員が、大勢の客を相手に甲斐甲斐しく働いている。この制服、いかにも昭和っぽい事務員風デザインで、当時はこんな感じの制服を割と多く見かけたものだ。リバティベルIV(オレンジパネル)の人気っぷりも凄い。
9:20 「パチスロニューセブン」
⇒店先の小さな看板と、店内の様子がチラッと映るのみで、設置機種などは確認できない。それでも、希少映像である事は間違いない。先述の通り、私の知る時期は、店内にリノ1機種だけしか置いていなかった。
※1992年の上野パチンコマップはコチラ
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/4c81040cf8c9c14b4aa4c0c3f02efcfb
当時のパチンコの熱気が凄く感じられますし、電子音や呼び出しランプなども懐かしかったです。
ところで、0:40秒位に画面右側でアニマルGを打っている青年ですが、見た目といい、ファッションセンスといい、どばどば浩二氏に似ていますが、多分別人でしょう。
貴重な映像のご紹介ありがとうございました。
以前にも書きましたが、日本人が店内を撮影しようものなら
当時の怖い店員に一喝され追い出されていますよね。
この映像はホント貴重です。
パチンコ店以外にも、当時の終戦直後の面影があった新宿南口なんかは思わず見入ってしまいますね。
スターホールのNoランプ(エース電研マリンバU+2161)はかつて勤務していたホールも使用していて懐かしさが込み上げて来ましたよ!!
当時はホールごとに個性があり楽しめましたが今は…
また新たな記事を楽しみにしてます。