少し前のレトロパチンコゲーセン事情

今から3年半前の2008年5月、思い出のパチスロ3号機「アポロン」（北電子）に再会すべく、東京・上野の「DENDO」というパチスロゲームセンターへ初訪問の機会があった。たかだかゲームセンターに「7000円」という大金を使いつつも、裏アポロンのビッグボーナス5連チャンを10数年振りに体感する事が出来た。

 

で、その時に「どうせなら、懐かしい昔のパチンコ台も打ってみたい」という率直な感想を持った。DENDO上野店の近くには、当時「パチンコ博物館」というマニア垂涎のスポットがあった。ゲーセン終わりにそこへ直行すれば良かったものを、「ちょっと敷居が高そうだな…」という印象を勝手に抱いてしまい、博物館には足が向かなかった。

 

次の日、首都圏でパチンコのレトロ台を打てる所を探したが、群馬県の「O」という有名なレトロ台設置店（予約制）があっただけで、他に適当な場所がなかなか見つからない。「どこか、近場でいい店はないものか」と調べ続けると、埼玉県の幸手（さって）市にある「福太郎」というパチンコ店に、お目当てのレトロ台が数機種置いてあるとの情報を掴んだ。

 

早速、福太郎のHPを覗くと、店内の一角に90年代前半のデジパチ名機が設置してあり、しかも実際に打つ事が出来るという。肝心のラインナップは、①ブラボーミリオンSP（平和）　②麻雀物語（平和）　③野球拳（三洋）　④春一番（西陣）という懐かしい連チャンデジパチに加えて、一般電役のアニバーサリー（大一）まで置いてあるとの事。

（ブラボーミリオンSP）

 

（麻雀物語）

 

（野球拳）

 

 

（春一番）

 

全てが現役時にドップリ打ち込んだ思い出深い機種であり、特に「ブラボーミリオンSP」には、並々ならぬ思い入れがあった。また、個人的には、埼玉県の「幸手市」という地域にもゆかりがあって、幼少の3年間「幸手団地」という所に住んでいたことがある（当時は埼玉県北葛飾郡幸手町）。引越し後は、一度も幸手の地に足を踏み入れた事が無かったので、かつての郷愁に浸るには、まさに絶好の機会であった。

 

そんな訳で、「是非とも幸手の福太郎に行って、レトロ台を打ちたい」と、訪問計画を立てた。電車の乗り継ぎから店の営業時間まで綿密に調べた後、再確認の意味で、地元の掲示板に福太郎に関する情報がないか調べたのだが…

 

すると、某掲示板で「幸手の福太郎は、昨年（2007年）1月で閉店した」との書込みを見つける。これには、思わず私もガックリ来てしまった。せっかく思い出のブラボーミリオンSPと対面できると意気込んでいたのに…。私が見ていた店のHPは、閉店後に削除されていなかった古いページであった。とんだ「ぬか喜び」を味わったものだ。

 

あれから3年半、首都圏エリアでは、数々のレトロパチンコゲーセンが出店するようになった（既に潰れた店も少なくないが…）。中でも、個人的に良くお世話になっている店が、埼玉は蕨駅前の「DENDO蕨店」である。同じ埼玉の「福太郎」の一件で忸怩たる思いをした私も、暇さえあれば埼京線・京浜東北線と電車を乗り継ぎ、ちょっとした小旅行気分で、思い出のパチンコとの再会を楽しんでいる。願わくば、福太郎で果たせなかったブラボーミリオンSPとの再会を、このDENDO蕨店で実現したいものだ。