ミラクルフォースSP(西陣)
★1993年(平成5年)登場(新要件デジパチ)
★大当り確率…1/238
★デジタル停止順…左⇒右⇒中
★平均出玉…2300個(最大16ラウンド継続)
★連チャン性…強力な数珠繋ぎ連チャンアリ
★兄弟機「ミラクルフォースP-2」(確率1/238、「7」で+2回、「3」で次回までの確変突入)
デジタル左脇には勇者 右サイドには敵モンスター
アタッカー内には囚われの姫…大当り時、Vゾーンへの追加入賞をブロックする。
RPGをモチーフにしたユニークな作り。大当り時のファンファーレは、どう考えても「ド〇クエ」調だったが、ご愛嬌であろう。
大当り後、短い回転で次の当りが来る「数珠繋ぎ連チャン機」として人気を博した。大当り後は、リーチが掛かるたびに「来るか、来るか?」とドキドキしたものだ。
当時の西陣は、「パーラキング」「春一番」「サイタサイタ」「春夏秋冬」など、多くの数珠繋ぎタイプがヒット。保留連チャン機も、「花鳥風月」「麻王」「花らんまん」「ビアホール」などが人気を博し、爆裂機「CR花満開」も空前の大ヒット…と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いであった。
(リーチアクション)
・ノーマルリーチ…中デジタルが上から下にスクロール。ヤクモノの勇者とモンスターが、赤いビームで中デジにアタックした後、中デジが停止。信頼度は低いが、たまに当たる。
・破裂リーチ…ノーマルから発展。中デジがパッと散りながら進むアクション。大当りかその前後で停止。SPリーチにしては信頼度が低い。
・伸縮リーチ…中デジが伸び縮みして進むSPリーチ。大当りかその前後で停止。信頼度はまずまず。
・回転リーチ…中デジがクルクル回転するSPリーチ。大当りかその前後で停止。信頼度はまずまず。
※SPリーチは、必ず大当り絵柄の6コマ手前から突入。
(連チャンシステム)
大当り中、最終16ラウンドにモード移行抽選が行われ、3/11で天国モードに移行。天国モード中は、大当り確率が1/15にアップする。ヤクモノ(勇者、モンスター、姫)の裏に付いている光センサーが、モード移行のカギであった。
モードは天国(1/15)と通常(1/238)の2つのみで、いわゆる「地獄モード」は存在しない。良心的な作りと言える。
最終ラウンドにモード移行が行われるという事は、天国モード滞在時に途中でパンクさせれば、モードは移行しないようにも思える。しかし、実際には大当たりと同時に通常モードに戻る為、16ラウンドまで継続させない限り、天国モードへの移行契機は訪れない。
(その他)
その昔、「漫画パチンカー」(白夜書房)という雑誌に、釘師サブやんで有名なビッグ錠の「球五郎烈球伝」という作品が連載された事がある。
その中で、薬物中毒から抜け出そうとする若い女性が、ミラクルフォースSPのアタッカー内の姫を自分と重ね合わせ、主人公の球五郎に「お姫様を助けてあげて!」と懇願するシーンが出て来る。
彼女の為に、何とか連チャン打法を編み出そうとする球五郎。いろいろ試した挙句、「ヤクモノの勇者が左に傾いた時にVゾーンに入ると、連チャンするぞ!」といって爆裂させる。この打法は残念ながらオカルトだが、球五郎の人情と、パチンコに対する探究心や情熱が、ビンビン伝わる名作だった。