まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ドラキュラ(ネット、4号機)

2017-04-16 19:04:30 | パチスロ4号機




1997年(平成9年)にネット(NET)から登場したAタイプ4号機「ドラキュラ」
(筐体に「ドラキュラEX」とあるが、正式名称は「ドラキュラ」である)


(コメント)

19世紀の著名な怪奇小説「ドラキュラ伯爵」がモチーフ。ネットといえば、4号機時代
「ドラキュラ7A」(’99)、「ドラキュラ7DX」(’99)、「ドラキュラRX」(01)、「十字架」(’04)、
「十字架600式」(’04)など、ドラキュラに因んだ機種を多数リリースしたが、その元祖と
いえるのが本機。同社にとっては、まさに「記念碑的」な一台だろう。

(5号機時代も「ドラキュラ」(’09)、「十字架2」(’13)、「十字架3」(’16)
など後継機が出ているが、いずれも当ブログの守備範囲。コメントは避けたい。)


ドラキュラや吸血鬼、或いはコウモリ絡みの歴代機種は、台自体の特性とキャラの個性が
相まって、パチ・スロ問わずインパクト大。古くは平和の旧要件ハネモノ「こうもりくん」
「ミスこうもりさん」、同社の新要件ハネモノ「ドラッキー」、ニューギンの新要件ハネモノ
「ドラキュラ城」が記憶に刺さる。デジパチだと、竹屋の名機「CRモンスターハウス」や
その後継機、或いはSANKYO「CRFゴーストSP」のドラキュラ図柄なんかがピンとくる。
一方、スロでは本機をはじめとするネットのドラキュラシリーズが、やはり最右翼だろう。
「こうもり」のBAR図柄だと北電子3号機「アポロン」も思い当たるが、あれはギリシャ
神話がテーマだから、ドラキュラとの関係性も薄いハズ。コウモリといえば、マツヤの
4号機「パタッキーSP」なんかも思い浮かぶ(O線Y駅某店でバリバリの〇モノを打った)。


この時代のネット(NET)は、日活興業時代の初期4号機から長く付き合っていた旧筐体を、
(社名変更を機に)新筐体へ刷新。本機や「ペンタゴン」(新筐体1号機)「ジュリアンS」
「ネイバル802」「ドッグファイト」など、立て続けに送り出した。その新筐体の各機種を
売り込む際の「営業戦略」として、他社よりも価格を安めに設定した事が、導入率アップに
貢献したともいわれる。それ故、「完成度の低さを値段でカバー」と揶揄されたりもしたが、
実際に打ち込んでみれば、ドラゴンエース時代から続くリールの「大スベリ」あり、新たに
テーブル制御を用いた機種なら多彩なリーチ目あり、さらにサウンドのクオリティーの高さ
など、評価すべき点は多かった(コイン投入口トラブルなどの粗さもあったが)。角ばった
スマートな筐体や広くて見易いリール(ワイドスルースクリーン)などには好感が持てた。
「価格が高いから良い機種」とは一概に言えないし、仕入れが安い分は客に還元できたから、
「値下げ戦略」と安易に批判するのは筋違いだと考える。私自身、新筐体の時期に登場した
「サハラ」(大量獲得新基準機のハシリ。枚数こそあまり取れないが、ビッグ中のリプレイ
ハズシの変則的システムなど、新基準機の先駆的存在だった。ネット初の完全告知)に心底
ハマったクチ。90年代後半~末期のネットに対する思い入れは、それなりに強い。


ビッグ偏向仕様で、低設定域でもビッグ確率は高め。その分、バケ確率を削っていた。
また、通常のメイン小役であるベルは、払い出しこそ12枚だがさほど頻繁には落ちず、
さらに小役カウンターも非搭載だった為、出現率(コイン持ち)は大きくバラついた。
通常の小役狙いの効果がほぼなく(取りこぼす唯一の小役がチェリーだが、出現率は
低い)、ハズシ効果も「そこそこ」で、全体的に見れば辛い台だった印象は拭えない。
ただ、これも当時のネットが機械割の甘い台と辛い台を用意して、ホールの営業形態
(交換率)に合った台が選べる戦略を採用していた事による。本機の場合、明らかに
高換金率向けのスペックだった(ペンタゴンやジュリアンなどは、低換金向けの仕様)。
但し、実際は7枚交換店で普通に見かけた(これでボッタだと、目も当てられないが…)。


私自身、本機は渋谷「マルハンパチンコタワー」(閉店)でよく実戦したが、当時まだ
等価ではなくて、7枚交換だったと記憶(その後、5.6枚⇒等価という流れだったハズ)。
換金が低かった分、高設定と思しき好調台も多かった。但し、朝から大行列が出来る程の
超人気店だったから、自分が行くのは大抵が午後以降で、シマの看板台は抑えられていた。
そんな中でも、ビッグ連打で1500~2000枚くらい出した経験は、幾度もある。マルハン、
白鳥、ジャンボマックス、オーケストラ、タンポポ、ジャンボ、ホワイトバード、大番、
ウチダ、日拓、ファイン、タイガー…あの頃の渋谷はアツかったな。


本機のボーナス察知は、リーチ目がメインだった。テーブル制御による豊富なリーチ目が
ウリだった訳だが、シンプルな法則もあり、基本形を頭に叩き込んでおけば問題なかった。
とりわけ、「中リール中段のボーナス図柄」が強い形で、「赤7or緑7or黒BAR」停止で
小役ハズレなら「入り」。但し、第3のビッグ図柄だった「棺」(十字架、ダイヤなどと
呼ばれる事も)は弱く、中・中段停止で小役ハズレでも「チャンス目」扱いとなる。一方、
強そうに見える「赤7と緑7の一直線」などは、中リール中段が絡まない限り、当たり前の
ようにガセった(上段緑・赤・赤は入っていたが)。また、大V型や大山型もチャンスで、
中リールの「上段緑7」or「下段黒BAR」が絡んだ停止形は、それなりに期待が持てた。


なお、日活興業時代から「伝統」だった「スベリ」も、一応健在。但し、スーパードラゴン
などの「ヌルリ」という大スベリとは違い、「ストーン」と遠くから飛んでくる感覚だった。
但し、2コマ程度のスベリを伴うボーナステンパイはハズレ時も出たので、3コマ以上大きく
スベって赤7や緑7がテンパイすると、それなりにアツい瞬間となった。


日活時代と一味違ったリール制御、複雑なように見えて、実は判り易いリーチ目、そして
ビッグ高確率ゆえの、小気味よいボーナスの連打。これに、秀逸なサウンド(ビッグ時の
ファンファーレも、図柄毎に3種類用意)が絡めば、否が応でも興奮した。当時、本機は
ネットとしてはかなりの大ヒットを飾ったが、それは「価格が手頃だから」だけではなく、
機種自体の魅力によるところも大きかったハズだ。思い入れをお持ちの方は、多いと思う。



(ボーナス確率)




(払い出し表)


ビッグ図柄は3種類、レギュラー図柄は2種類。
小役はベルとチェリーの2種類のみ。後はリプレイ。


(リール配列)




(主なリーチ目)

(A)2リール確定目
配列上、チェリー成立時を除き、左リールに必ず何れかのボーナス図柄が停止。
中リール中段に「赤7or緑7or黒BAR」が停止したら、小役ハズレで入りとなる。
よって、中を止めた時点で小役非テンパイなら、その時点で二確となる。























(B)小役ハズレ目











(中・中段の棺は弱いが、リプとのWテンパイハズレはOK)



(C)成立後のリーチ目


(左チェリー出現時、チェリーが枠内4個以上で入り)


(同上)


(通常、この形でベルは揃わない)


(D)その他


一見入っていそうに見えるこんな目も、普通にガセってしまう。
ボーナス一直線型は、中リール中段絡みでないとリーチ目とは
呼べない。但し、下の形は入っている。


(上段緑・赤・赤はリーチ目)

一直線型の他、大V型や大山型もチャンスだが、いずれも中リール中段に赤7、緑7、黒BARが
絡まないと、確実なリーチ目(小役ハズレ目)とはいえない。また、中リール中段でなくとも、
「上段緑7」or「下段黒BAR」が絡めば、それなりに期待できた。



(リプレイハズシ手順)

※「1,2回目は順押し・適当打ち。3回目は逆押し適当打ちでリプのテンパイ形に
合わせて左を狙い分ける」だけのシンプルな手順もあるが、以下の方法を使うと、
成立役を確実に見抜ける。ハズシ効果は、適当打ち比で約20枚。


(A)1、2回目の小役ゲームは順押しで、左枠内にチェリー狙い。
(メイン小役のベル(12枚)は、適当打ちでOK。チェリー出現率は低いが、一応狙う。)

(B)3回目の小役ゲームは、中押しで上段緑7狙い

(a)そのまま緑7上段停止か、(b)1コマスベって緑7中段停止に分岐。


(a)中リールがビタ停止(上段緑7)=「ハズレorジャックイン」

右リール上段に緑7を狙う。


そのまま右上段緑7停止ならハズレ確定。左は適当打ち。

 
一方、ジャックイン時は右下段まで緑7がスベッてリプが下段受けに。
左には、「棺付きの赤7」を下段or枠下に狙えば、リプレイを外せる
(棺付きの黒BARを下段or枠下でもOK)。ハズシの余裕は2コマ。


(b)中リールが1コマスベッた場合(下段緑7)⇒ベルorチェリーorジャックイン
 (右中段緑7の画像)


右が1コマスベって下段緑7でチェリー。左枠内チェリー狙い。但し、ほとんど出ない。


右のベルがスベッて上段受けならベル確定。左上段に、緑7の上のベルを狙って12枚ゲット。


右のリプレイがスベッて下段受けならジャックイン確定。やはり棺付き赤7を下段or枠下でハズす。

残り12ゲームから順押し・チェリー狙いに戻す。


なお、効率を重視するなら、3回目は中・右適当打ちで、ベルテンパイなら左テンパイラインに
緑7狙い。リプレイがテンパイしたら、(1)上段受けなら、左の上or中段にチェリー狙い、
(2)中・下段受けなら左はリプレイ成立ラインに棺付きの赤7狙い(1コマ遅くても可)でOK。
但し、成立役が曖昧になる上、リプ上段受け、中段受けにも対処が必要となり、たまたまリプが
テンパイしただけの「完全ハズレ」時に、左でハズシを行う機会が増える。確実にジャックイン
成立を見抜き、かつ下段受けに限定する意味でも、今回紹介したハズシ手順は有効だった。



(ネット4号機「ドラキュラ」の項、了)