1997年(平成9年)に尚球社(現・岡崎産業)から
登場した「ポコリン」(Aタイプ4号機)
★ボーナス確率表
★払い出し表
当時、小田急線・向ケ丘遊園駅(北口)「ギンザスター」という小さなホールの
2Fで、たまーに本機と遊んだ。ただ、それ程打ち込んでいない為、大勝や大負けの
記憶は無い。ビッグを何度か引っ掛けて飲まれたとか、バケのみ引いて終了とか、
そんな感じで「遊んだ」だけ。それでも、あのタヌキは妙に記憶に刺さった。
シマ(階段を上がってすぐ目の前、左端のシマ)は閑散とした印象だったが、
短時間でワッと出て、箱積みする客もたまに見かけたので、ひょっとしたら
「アレ」なヤツだったかもしれない(以下、自重)。そういえば、2F右端で
別時期打った「リズムボーイズマスター」も、どう見ても「アレ」だったな。
他にも、「アレ」な台は少なくなかったと記憶するが…(以下、自重)。
因みに、2号機時代はビッグパルサー、3号機はコンチIにペガサス412、
初期4号機はザンガスI、ニューパルサーなどを打ち込んだ記憶が残る。
藤商事アレンジ一発台「シャトル21」の初打ち、初当り⇒即パンもここ。
その後、アレキングやエキサイト等、連チャンアレパチのシマにも通った。
ルーキーパステル、パーラーキング、ラプソディ等、西陣台も思い出深い。
傍の狭い定食屋「石川屋」(閉店、跡地はキッチン南海)のカツカレーが美味かった。
(白い割烹着で、シブい表情のまま、黙々とカウンターで働くオヤジさんが懐かしい)
当時の「ギンザスター」
本機と同時期、1Fに平和の権利物「ホー助くん」や、
大同の一発型普通機「ミサイル7-7-6D」など設置。
(かつては1Fも2Fもエラく狭かったが、後に1Fを拡張)
(C)Google
現在も「Ginza U-style」として営業を続ける。
97年秋に登場。モチーフ的に、同年リリースの先行機「ピギー」の流れを汲む。
ピギー(集中付きAタイプ)は、西洋童話「3匹の子豚」がテーマだが、本機は、
同じ童話でも、日本の昔話「かちかち山」がモチーフ。下パネルには、背中に
火をつけられて逃げ惑うタヌキと、火打石を持って調子づくウサギの姿がある。
但し、筐体イラストやリプレイ図柄には、可愛い「緑の小ダヌキ」もおり、
「かちかち山」のみがテーマではなく、童謡「げんこつ山のタヌキさん」も
取り入れている感じだ(緑のたぬきは即席麺も意識か)。下パネルで苦悶の
表情を浮かべる悪ダヌキの傍で、小ダヌキ達がにこやかに笑っていたりして、
意外とシュールな構図になっている事に気づく。
因みに、本機の後発機「ゴクウ」は、中国の「西遊記」がモチーフである。
西洋⇒日本⇒中国の3代で、同社の「童話(寓話)シリーズ」は、一応完結。
リーチ目は、ジャックポットシリーズお馴染みのリプレイハズレや、
アドベンチャー等を彷彿とさせる単チェリー(払い出し無)。但し、
ボーナスで挟まなくても単チェならOKで、左中リール二確目もアリ。
また、ボーナス図柄の一直線型や逆L字型なども、リーチ目となった。
(中リールのチェリーや、中・右のキノコが代用図柄となるケースも)
さらに特徴的なのが、左中でチェリーがテンパイし、右リールのみリプレイの
「変則6枚役」。この「チェリ・チェリ・リプ」が揃うと、「ポコポコッ」と
タヌキの腹づつみのような「脱力系」サウンドが鳴る。通常6枚は「鈴」だが、
ボーナス成立後は、コチラの変則役が揃う。一般的なリーチ目に加えて、この
「音によるフラグ察知」も、本機の大きな特性といえた。
また、意外と技術介入性も高く、ビッグ中にリプレイハズシを使えば、
+15枚程度の上積みが期待できた。本機は、中段リプレイテンパイを
外せない配列だが、逆押しすれば、制御によって中段テンパイしない。
これを利用して、逆押しで12枚役(3連チェリー)をキッチリ取りつつ、
上・下段受けのジャックインを左でかわせば、獲得枚数がアップした。
当時は、コンドルやコンテスト、タコスロ、レッツ、ゲッタマ等、
ユニバ系が技術介入機の代表だったが、このテの「隠れ介入機」も
意外に多かった。何気にボーナス確率も甘いし(ノーマル前提)、
もっと積極的に打つべきだったかな。ただ、当時の活動エリアでは、
本機の設置は非常に少なかったのだ。
余談だが、本機のビッグ図柄は「赤7」と「タヌキ(青)」の2種類。
一方、レギュラー図柄は「ウサギ」の1種類。よく見ると、赤7には
「目玉、葉っぱ、尻尾」があり、「タヌキが化けた」ものだと判る。
即ち、ビッグは両方「タヌキ」だ。まぁ、タヌキ台なので当然だが、
私は何か違和感も覚える。「かちかち山」のストーリーを振り返れば、
その理由をお判り頂けるだろうか。
童話「かちかち山」のタヌキは、善良な老婆を酷い目に合わせた上、
その夫のお爺さんも騙すという、何とも酷い奴だ。一方、その仇を
打つべく、タヌキを徹底的に懲らしめたのが、ウサギである。即ち、
物語の真の主役はウサギであり、タヌキは「仇役、悪役」といえる。
悪役がメインのビッグ図柄に据えられて、正義漢のウサギがバケに
追いやられるのは、「勧善懲悪」の観点からも、どうも腑に落ちない。
だが、たとえ悪役でも、ストーリーの鍵はタヌキが握っている以上、
タヌキを「実質的な主役」と見て、何らおかしく無いともいえよう。
また、先述の通り、本機は「かちかち山」ではなく、あくまでも
「ポコリン」であり、「かちかち山」+「げんこつ山の狸さん」の
融合とも取れるから、そんなタヌキの「愛嬌ある一面」を重視して
ビッグ図柄に採用しても問題なし、と判断した可能性はあろう。
さらにいうと、尚球社の童話シリーズが「ピギー」「ポコリン」
「ゴクウ」と3代続いた事は先述したが、「悪役がビッグ図柄」
というのは、3機種全てに共通する。ピギーは、主役である
「3匹の子豚図柄」(一匹がグラサン、一匹がリボン付きという
コミカルな組み合わせ)と、「赤7」「オオカミ」の3図柄がビッグ。
ご存知の通り、オオカミは子豚を食べようと狙う敵役ではあるが、
しっかりとビッグ図柄の一翼を担っていた。
また、西遊記がテーマの「ゴクウ」も、主役の「孫悟空」に加えて、
「赤7」と敵役「銀角※」の計3図柄がビッグである。してみれば、
本機もまた、「悪役=ビッグ」の流れを継承していたといえよう。
ただ、かちかち山の「正義の象徴」ウサギの処遇について、もう少し
考えてあげても良かったのでは、と思う。まぁ、今更感タップリだが。
※本機の後続機「ゴクウ」のビッグ図柄(銀角)について
「ゴクウ」の敵役の正体については、上パネルのイラストから
おおよその察しが付く。悟空が小脇に抱えた「ひょうたん」で、
敵を吸い込む様子から、その正体が「銀角」と推測できるのだ。
(「西遊記」原作における、有名なエピソードの場面そのもの)
なお、銀角とコンビを組んだ悪役の「金角」も、やはり悟空に
吸い込まれるが、コチラはひょうたんでなく「水瓶」である。
因みに、「金角・銀角」といえば、かつて「パチンコ必勝ガイド」で
猛威を振るった、個性強烈なライターとイラストレーターのコンビ名
としても知られる(西原理恵子女史とのコラボも、大変面白かった)。
読者投稿ページの「パチバカ天国と地獄」で有名。また、破天荒な
エピソード等を語る「世界探求・学術漫画」(〇〇とパチンコ)や、
「パチンコハーレム96丁目」といった、巻末漫画も人気を博した。
また、「パチスロ必勝ガイド」でも、「インディアンのふんどし」
という毒舌会話調のコラムや、「うたまろ」「東京きんたま野郎」
「パリジェンヌ」などの架空4号機をパロディタップリに紹介する、
「ニューマシン必笑ガイド」を担当。その才能を存分に発揮した。
さらに、必勝ガイドの兄弟誌「ルーキーズ」では、二人が全国の
香ばしいホールや名物(食事、名所)を紹介して回る旅打ち企画、
「世界旅打ち紀行・5つ星ホールを探せ!!」も連載された。
90年代白夜系各誌を賑わせた、稀有な存在だった事は間違いない。
(コンビ解消後、金角氏は「ゲッツ板谷」名義で活動を継続)
金角銀角はルーキーズの頃から面白くて好きでした。銀閣さんは西原理恵子さんの元カレで、金閣さんとのコンビは長く続いてたけど金閣さんが銀閣さんの仕事のいい加減さにブチ切れてコンビ解散したんですよね。金閣さんは自身の不良時代の体験をもとに小説を書いたらヒットして映画化もされ成功しましたが、脳出血を発症し後遺症に苦しみながら現在も活動されていますね。
いつも大変楽しく読ませて頂いてます。
ご紹介頂いたポコリンですが、その昔、グリンピース吉祥寺のグランドオープンで打ちました。
朝の6時から並び、取れた台がこの台。
正直、微妙な気分で打ち初めたのをよく覚えてます。
しかし、投資2kであっさりビッグをゲットし、そこから怒涛の連チャン。確か午後2時の時点で5000枚を越えてました。
やっぱり注射されてたのかなぁ?と、振り返る度に思っていたところです。
(その後、割りと早く撤去されてしまい、打ち込みことはできませんでした。)
あの当時は、グリンピースで4号機を打ち、更に日拓でアニマルを打ってと、いま思えば贅沢な環境でした。
今後も記事楽しみにしてます!
懐かしい機種、懐かしい場所の記事に
いつも郷愁を感じ楽しんでいます。
https://www.youtube.com/watch?v=sAFylBYVmIE
こちらの動画の2:48あたりに東莫会館のネオンが見えます。
記事とは関係のないのですが、
誰かと感動を共有したいと思いこちらに投稿しました。
不要でしたらこちらのコメントは削除して下さい。
またの更新を楽しみにしていますね。