アメリカ、タフツ大学などの研究チームは、果物や野菜を多く摂
取するとアルカリ度が上がるため、骨からのカルシウムの損失が抑
えられるので骨が強くなると「臨床内分泌学・代謝雑誌」のオンラ
イン版に発表しました。
タンパク質は筋肉や骨に必須の栄養素ですが過剰になると体内で
酸性物質が増加するため、中和に必要なカルシウムが骨などから失
われると考えられています。
研究では50歳以上のボランティアを対象として、タンパク質の摂
取量と炭酸水素カリウムとの関係を解析しました。その結果、炭酸
水素カリウムは尿タンパク質の排泄を抑えるだけでなくカルシウム
の吸収を促進することが分かりました。
以上の結果から研究者らは、カリウムなどミネラルを豊富に含む
果物や野菜の摂取は骨の健康に必要で、体内の酸とアルカリのバラ
ンスを保つために大切な食品であると述べています。
【文献】
Ceglia, L. et al.: Potassium bicarbonate attenuates the urinary
nitrogen excretion that accompanies an increase in dietary protein
and may promote calcium absorption. J. Clinic. Endocrinol.
Metabolism. Online Dec. 2. (2008) [doi: 10.1210/jc.2008-1796]