薩摩おごじょ

薩摩狂句勉強中です。

2月フォト狂句(天)

2012-03-09 20:41:21 | 日記
自由吟天を頂きました。


天)
福(ふ)か外ち 天井裏(てんじょうら)かい 貧乏神(びんぶがん) 
扇香(2月2投稿分)(節分の豆とお多福の面)

(寸評)貧乏神の豆撒き!という発想が目を引きました。彼にとっては「福は外!」なんです。内に入ってこられたら自分の居場所がなくなるからです。
 いわゆる発想の転換が成功した句だと思います。つまり、豆撒きを人間の側からではなく貧乏神の立場に立ってみるとこういうことになるわけです。この手法は読み手の気持ちを引き付けるのにとても効果的です。しかし、物事の裏側を見通す洞察力のような鋭いセンス、または嗅覚のようなものは必要になってくるのではないかと思っています。

 貧乏神は何処に住んでいるのかと思ったら、天井裏からその家の事の一部始終を観察しているのですね。(笑)ちなみに、天井裏の事を「えのそら」とか「つし」とか言うようです。わらぶき屋根の天井裏の物置のことも「つし」というと辞典にあります。