薩摩おごじょ

薩摩狂句勉強中です。

5月フォト狂句人頂きました。

2012-05-31 07:22:35 | 日記

(人)
芽が出(で)らん 青年(にせ)い頑張(きば)れち 
新芽松(しんめまっ)  扇香
(5月5日投稿分)(松の枝)   

(寸評)
なかなか努力が報いられない若者への応援歌でしょうか。
松の新芽に作者の思いを託して詠まれた一句ではないかと思いました。
狂句の素材が人間以外の物である場合、素材そのものを正面から詠もうとすると、人間不在の句になりがちです。
その結果、ほとんど狂句味のない作品になってしまいます。

ですから、素材を擬人化するか、何らかの形で人間とのかかわりを持たせるという工夫が必要になってきます。この句の場合も、松を擬人化して「頑張れよ」と青年を励ましているわけです。
扇香さんは、この掲示板で薩摩狂句を始められたと思いますが、多読、多作の努力もさることながら、その狂句センスの素晴らしさに何時も感服しているところです。


第34回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表!で自由吟

2012-05-02 08:17:15 | 日記
天 頂きました。
 
黒柱先生の評価(自由吟の部)
※今月は応募数も少ないこともあり、天と地の二句入選とさせていただきました。ご了解ください。

(天)
金(ぜん)じゃれば 大騒動(うそ)でなろそな 桜吹雪(はなふぶっ) 
扇香(4月11日投稿分)(満開の桜)

(寸評)
この作品も着想の面白さが光っています。そして思わず笑ってしまうと同時に、そういわれると誰もが納得する句でもあります。よく映画などで札が天から舞い降りてくる場面があったりしますし、実際に似た様なことも起こる事があるようです。
 桜吹雪を浴びながらどう感じるかは人それぞれでしょう。綺麗だとか風流だとか、日本の春を満喫しているとか・・・。しかし、狂句人ならこれくらいのことを感じなければ一人前とはいえないかもしれませんね。(笑)

しつこいようですが、「狂句味」とはこういうものです。作者がどう感じたか、そしてそれを読み手と共有できるかどうかです。簡単ではありませんが・・。