薩摩おごじょ

薩摩狂句勉強中です。

5月フォト狂句人頂きました。

2012-05-31 07:22:35 | 日記

(人)
芽が出(で)らん 青年(にせ)い頑張(きば)れち 
新芽松(しんめまっ)  扇香
(5月5日投稿分)(松の枝)   

(寸評)
なかなか努力が報いられない若者への応援歌でしょうか。
松の新芽に作者の思いを託して詠まれた一句ではないかと思いました。
狂句の素材が人間以外の物である場合、素材そのものを正面から詠もうとすると、人間不在の句になりがちです。
その結果、ほとんど狂句味のない作品になってしまいます。

ですから、素材を擬人化するか、何らかの形で人間とのかかわりを持たせるという工夫が必要になってきます。この句の場合も、松を擬人化して「頑張れよ」と青年を励ましているわけです。
扇香さんは、この掲示板で薩摩狂句を始められたと思いますが、多読、多作の努力もさることながら、その狂句センスの素晴らしさに何時も感服しているところです。