おはようございます。
池澤夏樹さんが98回芥川賞を取った【スティル・ライフ】を読みました。
不思議でスリリングな雰囲気があり、面白くて一気に読めました。
個としての自分と、自分を取り巻く世界を宇宙にまで広げ、
双方の距離感の取り方が淡々と、しかもオシャレに書いてあるのが素敵でした~♪
~文中より~
彼の家財には家具は何一つなく、什器の類もほとんどなく、すべてが大きな登山用リュックと二つの中くらいの鞄に収まっていた。
「これで全部だ」「うん、身辺にものがたまるのは嫌いなんだ」
私も鞄一つ二つで、ことが済む生活にしていきたい願望はありますが、現実ではなかなかそうもいきません。
男性の上品な佇まいを感じる作品でした。