かれこれ30年近く前に出版された「叩いて歌ってハナモゲラ」(徳間書店)
だ。
すでに完売(絶版)した本で、流通ルートでは手に入らないので、波佐見町の図書館にお願いして探してもらった。
長崎県内の図書館には所蔵がなく、福岡県立図書館から取り寄せてくださった。
ちなみに、古書のネット上の流通相場は、プレミアがついて3000円前後だ。
一読して、あのころ(かれこれ三十年近く前)のあの雰囲気のなかにタイムスリップしてしまった。
あのころのあの雰囲気とは、当時、SF作家の筒井康隆や、ジャズピアニストの山下洋輔、そして芸能人のタモリらが中心となって形づくっていた文化圏のことである。
冷やし中華の歴史を語るシンポジウムを開いたり、ハナモゲラ和歌なる和歌という詩形をパロディにした和歌?を創作したり論じ合ったり、現代版「ええじゃないか」といった感じのソバヤソバーヤの絶叫に合わせた踊り狂いなど、パロディ精神を発揮しての知的遊戯を楽しむという、マジメにふざける一連の動きのことだ。
この自由な精神は、彰太さんの曲つくりに反映して、当時在籍していた山下洋輔のバンドで、落語の寿限無を曲にしてみたり、円周率を音に置き換えて曲にしてみたり、般若心経をパロディ解釈して「はにやんの新居物語」という曲にしたものが演奏され、話題になり、録音がいくつか残っている。
彰太さんの、若いころのハチャメチャぶりが書かれた、とても面白い本だった。
久しぶりに、本を読みながら何度も吹き出してしまった。
さて、ライブ開催まで二ヶ月を切った。
準備に拍車をかけねばの娘。
彰太さん流に言えば、「行かねばの娘」・・・これは、言うまでもなく、有名なボサノバのタイトルのパロディ。
・・・・・ジャズ界のオヤジギャグといえばそれまでだが・・・・・
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