挙式については今ではかなりポピュラーになった「人前式」。これは会場に入れるだけ入っていいものが多いようで、みんなに誓い、祝ってもらうという列席者も責任を感じてしまうような緊張感があった。
型にとらわれないスタイルとしては、、式が始まる時間前から、到着した人同士で飲食しながら歓談をうながすのもあって、すぐに和むというのがあった。飲み物もメニューリストから、あたかもバーでオーダーするように好みのものを頼める演出などもあって、いろんな味を楽しみたい欲張りな私には、このうえない演出もあった。
珍しくも素敵だったのは、社交ダンスをたしなむ新郎の父と新婦が華麗にダンスを披露するというのもの。
新しい家族への愛を感じて感動モノだった。
鉄骨建築の会社を経営する若き経営者の結婚式の工夫も面白かった。
ステージで、新郎新婦が作業服で登場し、二人でふたつの鉄板を溶接してハート型のオブジェを作ってみせた。
家庭と会社を守っていくぞ、という堅い、「鉄の決意」が伝わってきてこれも感動的だった。
一昨日は、私が勤める会社の三代目を承継する「若殿」の結婚式だった。
来賓の「何百回も結婚式に出ているがこんなのは初めてという演出でこの上なく面白かった。
なんと、はじめから散会までを映画仕立てにつくってあったのだ。
今思い返せば、私は、映画「マジックアワー」で、現実のできごとを「これは映画だ」と思い込まされて、なんかヘンだと思いながらも、捏造するスタッフの熱意に感じていつも以上に力の入った演技をする「デラ富樫」にされてしまっていた!
新郎新婦も、列席者も、会場も、映画に見立てて演出が進む。
会場入り口のウエルカム・ボードは本人たち出演の映画のポスター。
新郎新婦の入場前には会場の大きなスクリーンに本人たちの生い立ちから今日に至るまでの「予告編」が流れ、そして入場口にカメラがスパンし、本編が始まったのである。
驚くべきはラストである。新郎新婦退出後に、またしても大きなスクリーンにタイトルバックが流れる。
映画のタイトルバックそのままに、俳優・スタッフの名前が網羅して流れていく。
この結婚式にかかわった人たちや来賓すべての名前が記されている。
承継する会社の顧客や取引先、そして社員すべてと力をあわせて、みんなでやっていくんだという決意を感じてすがすがしかった。
見送りのドルチェは、新婦がみかんを手渡してくれていた。
私は、幸せのおすそわけをガバッとくださいとおどけて、引き出物の袋を大きくひらいて、みかんを入れてもらった。
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