続・笑う蜘蛛の糸

1969年生まれの私、
潮風太子が第2団塊世代特有の視点で書く
コッソリ系ブログです。

諸行無常

2024-09-18 00:41:00 | 日記
野球ネタ書こうかと思っていたのですが
今回はこっちのネタにて


このところイトーヨーカ堂が
閉店ラッシュとのこと
こうした流れの中
イトーヨーカ堂津田沼店も
2024年9月29日をもって
閉店になるとのニュース
ということで
先日、閉店前のイトーヨーカ堂
津田沼店に行ってみたら
「閉店売りつくし」の暖簾
かつて1980年代には
10年連続で売上げが
全国トップだったこの店も
遂に終焉を迎えるとは。

このイトーヨーカ堂津田沼店
閉店のネタについては
思いのほか結構ブログネタに
使われていて
ちと驚き!
ただ
これらのブログを読むに
おセンチ系の文体で
殆ど書かれているのが
少々気になるところ
哀しい…寂しい…のワードが
ノスタルジックな文面を彩る


しかしながら
どうも私、潮風太子は
この津田沼店の閉店に関しては
他のイトーヨーカドー閉店のソレ
とは少々事情が異なる印象を
持っているようで

どうやら皆さん方とは少々
見方が違うようなので敢えて
違う角度から一筆をば
イトーヨーカドー津田沼店は
新京成電鉄の新津田沼駅に併設されて
建てられている駅ビル仕様の
イトーヨーカ堂の中でも
チョイと珍しい店舗
7階にあったレストランフロアの
レストランはすべて閉店してしまい
その代わりに「懐かし写真館」みたいな
コーナー展示されていて
そうそう!
オレの子供のころ新津田沼駅は
こんなんだったよ!などと
ちょいと懐かしさに浸れた…
元々はこんな都市近郊にある
一昔前の旧型車両で走っていた
小規模ローカル鉄道の小さい駅
だったっけ…


なぜこういう書き方を
最初にしたかというと
このイトーヨーカドー
津田沼店の土地は
いわずもがな
新京成電鉄の土地で
イトーヨーカドーに
賃貸契約で貸している
土地であるということを
先に書かなくてはならない為
新京成電鉄ホームページに
掲載されている会社概要によると
この土地の正式名称は
津田沼12番街ビル土地とある

そしてココの「地主」である
新京成電鉄が
2025年3月31日をもって
京成電鉄に吸収され
解散・消滅するという
ニュースに驚いた
昨年の今頃のハナシ
遡って時系列すべて書くには
長文すぎるので
便利なネット情報を拝借した上で
補足しながら
書き加えていく方法にて
元々、新京成電鉄という会社は
戦前の旧鉄道連隊の演習路線として
使用していた敷設ルートを
払下げにより取得して
作られた路線で
津田沼から松戸まで
クネクネとカーブが連続する
S字型のルートを走る
少し変わった鉄道路線で
その手のハナシは
鉄ヲタ系のブログなりを
お読みいただくとして
ハナシを先に進める

京成電鉄とは別会社。


この流れも
ここでは簡潔に
終戦直後の地元の京成電鉄が
本線(上野~成田)の建設で
資金調達も目一杯だったため
別々に資金調達をすることでお互い
開業を急ぐことができたことと
戦後の混乱期にあって
分散して開業することで
事業リスクを小さくする
狙いもあったため
別々に開業したとある
結果として高度成長期により
ベッドタウンとして千葉県は
急発展を遂げるにつれ
京成、新京成は
別々に東証へ上場し
それぞれ東証1部の
(新京成は2002年に1部上場)
大手鉄道会社として
名を連ねることに
それぞれ上場企業として発展し
鉄道業界において安定的な経営を
続けてきたことは
皆さんもご承知のところ
開業当初から後々、
京成電鉄と新京成電鉄が
いずれ一緒になる計画が
あったという

なので
新京成は京成とは別会社ながら
「京成グループ」という枠の中で
鉄道の相互乗り入れなども
するようになったりしてきたが
これまで一緒になるメリットを
それほど感じることがなかったため
それぞれで営業を続けてきたろうに
なんで今頃になって?
というのが地元民が思うところ
答えはコレ
これだけでピンとくる人がいたら
相当な経済通とお見受けするが
ほとんどの人(潮風太子含め)は
何のことやらと思うのが普通
できるだけ簡単に書くと
2021年に設立されたばかりの
英投資ファンドの
パリサー・キャピタルが
京成電鉄の株式を会社設立から
僅か2年ほどで1.6%も取得し
(2024年6月には1.98%となる)
1%以上の保有に際し
株主総会議案請求権獲得により
モノ言う株主に昇格したので
京成電鉄が保有する
(当初22%相当だったとのこと)
オリエンタルランド株を売却して
得た収益を株主に還元せよ!と
モノ申してきたと


オリエンタルランドとは
かの東京ディズニーリゾートを
運営する会社であり、
その筆頭株主こそが
京成電鉄ということと書けば
理解されようかと
つまり京成電鉄からすれば法律上
16%以上の株を取得しているので
京成電鉄の
持ち分適用会社である
オリエンタルランドつまり
「ディズニー」の株での
売り上げ利益配当は
京成電鉄の資産として
計上されるため
時価総額評価がなされない
京成電鉄の収益として
評価されるので利益配当のソレで
「電鉄」の赤字分の補填も可能
という理屈が成り立つ
ということは逆に言えば
オリエンタル株の売却を進めて
15%以下の保有となると
資産として計上されるに
情報開示OPENとなり
今更ながらも
ディズニー頼みの
経営実態が明らかとなる

オリエンタルランドあっての
京成電鉄の企業価値が
下がればマネーゲームの
ターゲットと化し
更に彼らの言いなりに
オリエンタル株を切売りすれば
更に企業価値が
一時的な上昇のち
ダッチロール式に下がっていき
たちどころに
ハゲタカファンドの餌食となる


十八番の手品のタネを売る
プロのマジシャンのような
格好と書けばよいか


彼らの真の狙いは
あくまでオリエンタル株の
大量取得


時価総額が京成電鉄を
はるかに上回る
オリエンタル株が京成電鉄を
支えているというのは
かつて谷津遊園に行った
コトがある世代の
旧型地元民からすると
昔からの都市伝説的
公然の秘密だ

ならば
この円安のバーゲンチャンスを
逃すまいと必死なのも当然
「ハゲタカファンドの真骨頂」
ナリである
要は潮風太子が思うに
東京ディズニーリゾートの
高額なオリエンタル株を
チマチマと買い進めるより
京成電鉄の株を一気に
買い占めてしまえば
世界最高の超安定高額収益を誇る
東京ディズニーリゾートの
大口株主になることが可能
ということかと
ニッポン放送を買うと
フジテレビがついてくるという
ホリエモン論法に同じ。
こう見ている


さて、改めて先ほどの時系列を
ご参照いただきたい
2022年に新京成電鉄は京成電鉄の
完全子会社になるという記述
2022年8月に新京成電鉄は
東証スタンダード上場廃止に
遡って4月に京成電鉄が
新京成電鉄を完全子会社に
すると発表した


2022年3月決算で
京成は2期連続の赤字
それに対して新京成は
僅かながらも黒字に
V字回復の決算を出す
小さいローカル鉄道ならではの
被害最小限がここに生きたカタチで
コロナ禍が終息を始めた頃のハナシ
東証では3期連続で赤字となると
業務改善案の提出義務が発生するのは
ニュースなどでもチョイチョイやるので
ご承知のことかと思いますが
これも念のため補足
そういう状況の中での
新京成電鉄完全子会社化
さらにこれにも補足が必要で
これまた遡ること
2020年5月に英ファンドの
ランズダウンパートナーズが
京成株1%を取得し
京成電鉄にオリエンタルランド株の
売却を迫っている
まさに黒船襲来
コロナ禍真っ只中で
4月に非常事態宣言が
出された直後の頃
どさくさに紛れて
こんなことがあった
当然のこと京成は
「オリエンタル株は売りません」と
当時は鼻で笑って一蹴するも
その後
コロナ禍は思いのほか長引き
電鉄経営に大打撃を受けた上、
コロナ禍も終息し
元の日常に戻ったのも束の間、
今度は「円安」の大波
そこで
この絶好のチャンスを
逃すまいと新たに
更なる黒船として
登場してきたのが先述の
パリサー・キャピタルで
京成電鉄株3%を取得すれば
株主総会発言権と
帳簿の閲覧が可能になる
ということは
つまり
日本の歴史上初大手鉄道会社への
外資ファンドによる乗っ取りの
大ピンチ!を意味する

はてそこで
パリサーって
やけに新しい会社だな
と思っていたら
なんてこたぁナイ
経営者の
ジェームズスミスなる人物は
元々かの
(米)エリオットインベストの
アジア担当だった人物と聞いて納得。
独立した人物とな?
でもなんで米国でなく
英ファンドなんだろう?
オカルト好きの面々なら
ロスチャイルド家の陰謀論を
唱えそうで恐い(笑)


それはいいとして
米国のエリオット
インベストメントマネジマント
といえば
三井不動産、住友商事、
ソフトバンクグループといった
メガカンパニークラスの株式を
大量取得して
一躍、日本でも有名になった
ファンド
そこがバックにいるとなると
これは本当にマズい状況に
なったゾ!
となって京成電鉄としては
企業の巨大化による
評価額爆増策で対抗しようと
こういう流れの中で
上記のようなコトが
今現在、起きている
ということかと察する
その為に売却出来る資産は
サッサと売却し
保有価値の高い土地は
高層マンションにでもして
資産価値を更に高める狙いが
そこに見え隠れする
まぁ遅かれ早かれ
ハゲタカファンドを
追っ払うためには
京成電鉄「グループ」も
阪急阪神ホールディングス
みたいにするのだろう多分


ただこの円安基調は
いつまで続くやら…
でもある
何しろ世界的にも国内的にも
今は金融バブル状態であること
皆、薄々感じているハズ
それが弾けたら…どうなるか
かつて俗にいう
バブル崩壊によって
企業リスク回避の為に
どこの大手企業も子会社化
あるいは分社化更には精算を強烈に
推し進めて大規模なリストラを
敢行して生き延びてきた経緯がある
それをココに来てまた
元に戻すようなコトをする?
本当に大丈夫なのだろうか?
いや
今回のケースでは
会社の規模は
大きくするものの
人員は整理削減、
規模縮小の流れとなる
という新たな問題が
発生しないだろうか…
などと
余計な気をついぞ揉んでしまう


2024年6月の京成電鉄株主総会では
パリサーからの
オリエンタルランド株を
15%以下まで売却せよ!
という提案に対し結果
3分の2以上必要な
株主承認が結果30%の
支持までしか得られず
否決された
結果
京成電鉄の勝利となり
今までどおりの京成電鉄で
いられることとなったが
これで幕切れとはなるまい


コロナ禍から
円安の事態へと発展した
まさに
青天の霹靂そのものの展開に
京成電鉄はじめ新京成電鉄
そして今回のソレに関わる
イトーヨーカ堂などで働く人たち含め
すべての人たちが
今こうして翻弄されていること
ニュースにならない
地べた目線のニュースとして
書き留めておきたい


かつて津田沼には
全盛期のイトーヨーカ堂はじめ
ダイエー、丸井、大塚家具、
長﨑屋、西友にパルコに高島屋、
代ゼミに研数学館に
貸しレコード屋のREIKODO
(れいこうどう)と当時は
飛ぶ鳥落とす勢いの企業が
こぞって集結していた
群雄割拠の時代が存在したが
今や兵どもが夢の跡

以前にも書いたように
イトーヨーカドー津田沼店の左側には
いまをときめくイオンが
かつて丸井があった右側のビルは
minaと名前を変え営業している
そして
このminaの土地の正式名称は
津田沼14番街・・・つまり
新京成電鉄の土地となっているが
ココは継続して営業を続けるという
このビルにはユニクロが入っている
そう
このビルの現在の借主は
かのファーストリテーリング・・・
ここもコッソリと
この「パワーゲーム」に
虎視眈々ということか

イトーヨーカ堂津田沼店閉店の
ニュースを観るとき皆
諸行無常とはこういうことかと
思うのだろう
そして閉店を惜しむ歓声に
包まれながらシャッターが
下りる閉店ガラガラ音こそ
新たなる壮絶な戦いが
今ココ津田沼から始まるという
ゴング音でもある

京成電鉄VS外資ファンドとの戦いは
この後、日本の大手私鉄各社にも
波及するやもしれぬ黒船決戦
現在は
まったくニュースとして
扱われていないが
今後の日本の運輸鉄道業界
更には経済界をも巻き込む
大戦に発展するかも・・・である
この顛末
とくと観戦させていただこうかと。


翻って
イトーヨーカ堂津田沼店7階
平日の昼間
かつての賑わいは何処へやら
閑散とした光景となっていた
壁際に懐かし写真展のほか
閉店を惜しむ「お客様の声」
が掲示されていて
興味深かったのは
ほとんどの「声」が
匿名、年齢不詳なのに
40代後半から60代前後の
潮風太子世代の人たちは
年齢をわざわざ書き込んで
いるのが特徴
まぁ
それだけ全盛期を知る世代
にはこの店への想いが
あったということかと…

中には「もう閉店」だと
言っているのに
かつて催された企画へのダメ出し
ガチの「お客様の声」を書いてる
人もいて
これまた楽しく拝読
どんな世代の人が
こんな偏屈なコト書いてんだ?
と思ってよく目を凝らしてみたら
女 55歳だそうな
潮風太子と同い年かぃ!
それにしても長文だなコリャ
お前もな~って言われそうなので
このあたりでドロン!
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