久々ですが、
今回はご挨拶もソコソコに早速本題に入らせていだだきます。
もう、この手のネタは現役バスドライバーにして、
有名ユーチューバーの「かしけん」さんにお任せし、
門外漢の私メとしては、
このネタからは「撤退宣言」をしたのですが、
その後「かしけん」さんに次ぐ、
「便乗組」や「後発便」が、
なかなか登場しないどころか、
せっかくの「かしけん」さんの貴重な情報も、
大手マスメディアはスルーして、
なかなか活用したがらないし、
挙げ句、
「エリートジャーナリスト」やらによる、
トンデモ情報まで飛び出す始末。
しばらく静観していたものの、
さすがにこれはどうかな?と思い、
あえて今回一時的ながら「復帰」させていただいた次第。
都合、約一か月近くかけて複数社の現役路線バスドライバーに、
直接取材をかけて情報を入手しての内容となっております。
ではなぜ、そこまでして「シロウト」なのに書くことにしたのか?
じゃあ、どこのメディアが取り上げてくれるんですかぃ?と・・・
もう皆さんこの「事件」ですらお忘れのことでしょう。
結局、警察が調べた結果の事故原因とやらはなんでしたっけ?
平成もいよいよ終わる今年4月21日、
神戸で市営路線バスが駅前の「横断歩道」にて暴走、
若い2名の尊い生命が奪われ、
6名の負傷者を出すという悲惨な事故が発生。

運転をしていたのが64歳の定年を過ぎて、
再雇用されていた嘱託運転士だったと。
バスドラ歴30年という超ベテランドライバーで、
糖尿病の持病があったとの当初の情報。
結局、今回の事故原因はアクセル誤操作によるものだったという、
当局の見立てにて後日コッソリと報道。
一見すると、こういう書き方、報道のされ方をすると、
この直前の4月19日に東池袋で87歳の「上級国民」なる、
お年寄りが今話題のミサイルカー「プリウス」を暴走させ、
2歳の幼児とその母親を「殺害」し9人を跳ね飛ばし負傷させた、
あの痛ましい事故と重なり「高齢ドライバー」による・・・
という共通認識を殆どの一般大衆は持つ。
が、現役のバスドライバーの皆さんたち曰く、
全員が共通して「路線バスの運転士がアクセルとブレーキを
踏み間違えるコトはナイ!」と断言する。
まず認知症の運転士というものが存在しない。
ちょっとした「ボケ」も今や苦情(悪質クレーム含め)となり、
大騒動に発展すること確実という。
とにかくバス会社の上層部はクレームを忌み嫌う。
そういうウワサの段階で乗務から即外すこと当然とのこと。
またプロ目線で言うと国産の乗用車事故の場合、
アクセルとブレーキの踏み間違い事故の殆どは、
「シートポジション」を「異常」なまで、
目一杯前側にセッティングしているケースだろうという。
そこに携帯電話やら運転操作以外の動作や、
深視力低下による目測距離判断の誤り、
突発的なパニック状況が加わると、
急ブレーキになるか急発進になるか・・・とのこと。
ではバスで、そういう状況になることはナイのか?
と聞くと、本物の路線バスドライバーの場合、
ブレーキングの仕方そのものが乗用車とは「逆」なので、
踏み間違える方がむしろ難しいだろうという。
彼らが「バス」を運転する場合、
できるだけシートとフットブレーキの距離をとって、
ギリギリのところに調整してポジションを決めているそうで、
乗用車と違い「大型車」はシートポジションの「高さ」も、
だすことが可能であるため、
超微妙な感覚まで拘って調整するのが常識。
というのも、
バスのブレーキングというのは乗用車とは違い、
「踏む」ではなく「抜く」という方法でブレーキングするという。
我々「シロウト」からするとブレーキは「踏んで止める」という認識だが、
路線バスの場合だと「踏んで止める」と確実に、
車内転倒事故となってしまうとのこと。
路線バスが信号や停留所にバスを停止させる場合、
雪道を走る要領で停止位置に合わせるように、
早い段階で、ゆっくりブレーキを踏みこみ、
競輪の自転車を停止させるときにやる、
「バックを踏む」ようなイメージで徐々にブレーキを緩めていき、
惰性を利用して停止位置に合わせて停車させるという。
感覚的な表現として「缶コーヒーをこぼさないように停車させる」
ようなイメージとのこと。
止まる瞬間に揺れをほとんど感じない、
乗客(立客含め)が、いつ停止したのか気づかなかった・・・
と思われるくらいが、
路線バスのブレーキングテクの真骨頂だと言いきる。
よって、ことブレーキの足のポジショニング(履物含め)には、
本当に拘るし、神経を最大限に使うので、
ブレーキングにおいてアクセルとの踏み間違いなどあり得ないと、
彼らは自信を持って反論する。
いや逆に極度の疲労感や眠さと闘っているようなときにこそ、
急なブレーキングが発生し易いとも付け加えて語る。
アクセルに足を置くという行為は路線バスの運転士たちにとって、
「最終的」動作としてのルーティンなので、
何はさておき大型車は、まずブレーキありき!
という認識らしい。
急ブレーキあれど故障絡みでエンジンが吹けない時や、
意図的以外の急発進は、
シートポジションの関係からしても、
プロの理解を超えるレベルのハナシということになるか。
むしろ早々に、「故障説」を当初から、
一切排除しての事故検証の方が、
危うい考え方だと指摘する運転士多数。
そう、ここでも再三書いてきたが、
現在のバス業界ではコストカットの観点から、
「壊れてから直す」が基本であり、
未然に事故を防ぐは「理論上」の考え方というのが、
現在のバス業界の常識と思った方がよさそうだ。
加えてコストカットのために行ったリストラの影響もあって、
どこも必要最小限の人数で整備を行っているため、
各社整備力が年々低下傾向にあることも、
なかなか大手メディアは報道したがらない。
バス整備士の人数も年々減少傾向にあることも、
重ねて付け加えて加筆しておきたい。
それと、この事故に関して個人的な疑問として、
当初は冒頭にも書いた通り、
「糖尿病が原因では?」という見立てだったハズだが、
いつの間にか、原因はブレーキとアクセルの踏み間違えと、
早々に事故原因を公表している点。
病気の件に関して途中から一切報道しなくなった。
これも聞けば糖尿病が原因となると、
「いろいろ不都合な運転士がゴロゴロ出てくるからな」
という皮肉を言う人がいた。
これまた言い得て妙なハナシ。
現在、路線バスの運転士の平均年齢が約48歳というから、
そりゃ高血圧やらなんやら、
何かしらの「病歴」あって不思議ナシ。
そこで「糖尿病検査」で引っ掛かってしまった場合、
やむなくリストラ?・・・そうでなくとも現在、
慢性的かつ絶対的人手不足な状況・・・・
となると、そのハナシはマズいので・・・ドロン!
というカンジがしないでもナイが、
これ以上は書かない方がよさそうか・・・
つまりそういうことらしい。
今回はハナシが長くなり申し訳ございませんm(__)m
あと、この件についても一筆。
神戸の一件の少し前、
東京、竹ノ塚駅前で東武の路線バスが、
渋滞中の本線から対向車線に逆走して、
信号を無視し交差点内に強引に侵入、
右折をしたことが発覚。
しかも2台連続で。

これにより対向の乗用車の進路が塞がれ、
進行できず。
この様子が「対向車」のドラレコに録画され、
マスメディアに公表されると「大問題」に発展・・・・

強引に交差点に進入してきたバスドライバーは。
警察と会社の調べに対し、
「発車に間に合わせようと・・・」と説明、
結果、罰金1万2千円と違反切符を切られることに。
詳細は「かしけん」さんの動画でご覧いただくとして、
ここでは最近のバス業界全体における、
本質的な問題点について置き換え端的に指摘していきたい。
とにかく現在の路線バスの運行時間は、
本当にタイトなつくりになっているのが一般的だという。
以前にも、ここで指摘した通り、
例えば元々A駅から終点Bバスセンターまでの運行時分が、
30分でBバスセンターからの折り返し時間が15分あった路線。
この20年間で、このAからBまでの区間内に、
信号機が新たに4台設置されたと。
当然、信号待ちの時間が加わるので、
運行時分の見直しをするものだろうと、
我々庶民は単純に考えるが、
バス業界では、そういうことはしないのが常識という。
あくまで30分という運行時分そのものは見直さないことが、
常識だそうな。
運行時分1分追加は、
時刻表に書かれているダイヤ分×
年中無休の365分というコストに、
なってしまうからだ。
信号を1回待つと約1分から2分程度、
一つ信号を待つごとに先の信号を通過するには、
結果、倍近くの時間を要することとなる。
ならば途中のC停留所の常連客(主にクレーマー)たちから、
バスが、いつも遅れると苦情が殺到しそうなものだが、
そうすると表向きダイヤ改正を行い、
C停留所への到着時刻を遅くして、
時刻表に表示することにするのが通例という。
つまりC停留所からA駅までが15分の運行時分だったところを、
今までより到着時刻を3分遅く表示して、
C停留所からA駅までの運行時分を12分に短縮する。
こんなカンジとのこと。
遅れたら遅れたでかまわないんで・・・と運転士たちには、
表向きの安全運転を指導をするが、
やはりココは日本。
定時運行当たり前の国である。
よって、ほとんどの運転士が定時運行確保のため回復運転を、
ギリギリの速度でチャレンジするという。
ここで「運転が荒い」とか「電車に乗り遅れた」、
「運転手の態度が悪い」などの苦情が発生する。
というメカニズム。
こういう状況が毎日続くのが、
今の路線バス業界の実態といえるかと。
バス業界の異常な労働時間問題も以前から、
再三書いてきたし「かしけん」さんも鋭い指摘を
動画でされているので、その件に関しては割愛するが、
その結果、こういう事故や「事件」が発生し続けることとなる。

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
なんでまた「シロウトごときの分際」で、
ここまで書くことにしたのか?
実は今年の1月にこういうコトがあって、
このことが、ずっと燻っていた中での、
この半年間の出来事・・・

こういう「メジャーなプロジャーナリスト」が、
こういうコトを平気で発信してしまうナゾ・・・
この700万円台とかいう年収世代とは、
日本の高度成長期に入った世代の、
基本給うなぎのぼり時代からの流れでの、
年収なのだが、現在は団塊世代が順次、
大量に「退職」しているため、
あと10年もしないうちに、
こういう高給取りは事実上「消滅」する。
補足して書くと年収700万となると、
大ベテランとはいえ、
残業100時間レベルは確実で、
バス業界における残業100時間レベルとは、
1日の拘束時間16時間ギリギリにして、
法定限度の連続出勤日数である13日連続勤務、
といったところか・・・
とにかくこの世代は良くも悪くも、
良く働くそうな。
「賃上げ闘争するヒマあるなら走って稼ぐ」が、
信念という世代らしい。
そういう世代の人達が歳を重ねていったなかで・・・・
ということになる。
法令違反スレスレはバス業界では常識という。
ということすら取材していないのだろうか?と。
ここ近年の入社組においては、
基本給が「高卒の新卒組」より低い設定になっているという。
基本給プラス能力給(もしくは職能給)としてトータル的に、
巷の平均月収に近づけて、
募集をかけている会社も多い。
しかしこの場合だと当たり前な話だが、
ボーナスや残業・休日出勤手当は低い設定となる。
中には基本給は高いものの、
退職金というのは存在せず、
功労金として最大200万円程度の手切れ金で、
終了というところもあるという。
よって「現役時代」に稼げるだけ稼ごうとする心理となる。
会社としても余計な賃上げの手間が省けるので、
皮肉なウィンウィンの関係性をここまで続けてきたワケだ。
皆さんご存知のとおり、
この数年いや2.30年ほどか、
路線バスの運賃は消費税アップ以外での、
賃上げを行っていないところが殆んど。
この先、劇的な収入アップもありえない。
また免許証返上に伴う高齢者の乗客も増加、
更には近年の定年者勤続延長から、
通勤定期代わりに定期券より格安な、
高齢者パスを使って「出勤」することで、
さらなる減収に拍車がかかるようになった。
人不足と走って稼ぐの狭間に揺れ動くバス業界。
そして現在、業界内で囁かれているのが、
2020パラリンピック問題。
オリンピックつまりパラリンピックが開催される度、
「車椅子」の乗客が右肩上がりで増加しているという現実。
かつては一か月に1人いるか、どうか?だった、
車椅子利用の乗客も最近は各路線に、
必ず数名いるようになったという。
これが2020年以降には、
毎便ごとの乗車も当たり前、
という時代になっていくことだろう、
との予測。
さぁ、ここまでお読みいただいた上で、
この文章を最後にお読みいただきたい。

この人物、調べてみると、
慶応大学卒の元日経新聞の記者という、
華麗なるキャリアをお持ちの、
エリートジャーナリストだそうな。
まぁでもコレが一般の人達の、
バス業界に対する認識なんでしょうなと・・・
そう思うと、
ここまで書いてきたが、
なんともやりきれない思いである。

この件に関してはさすがに「かしけん」さんも、
お怒りでおられたが、
プロのメジャージャーナリストですらこのレベルという、
今の日本。
でも、高学歴、エリートジャーナリストが、
発信するコトバの方が説得力がある昨今。
再度、再度、書かせて頂くが、
地べたの目線でモノを書け!
そして地べたの目線で読め!
地べたの目線で判断せよ!
当方はそう思うのですが。
これだけ書いても所詮「シロウト」の戯言にすぎないのか…
これが上級国民と格差社会の本質だろう。
この半年近くで、よくわかった!
今回は長文にて大変失礼をばいたしました。
よろしければ、ご参考まで。
それと頑張れ「カシケン」さん!!
応援してますよ。
ではまた次回。
※情報提供にご協力いただいた皆さん、
この場をお借りして御礼申し上げ感謝いたします。
おかげさまで書くことができました。m(__)m
今回はご挨拶もソコソコに早速本題に入らせていだだきます。
もう、この手のネタは現役バスドライバーにして、
有名ユーチューバーの「かしけん」さんにお任せし、
門外漢の私メとしては、
このネタからは「撤退宣言」をしたのですが、
その後「かしけん」さんに次ぐ、
「便乗組」や「後発便」が、
なかなか登場しないどころか、
せっかくの「かしけん」さんの貴重な情報も、
大手マスメディアはスルーして、
なかなか活用したがらないし、
挙げ句、
「エリートジャーナリスト」やらによる、
トンデモ情報まで飛び出す始末。
しばらく静観していたものの、
さすがにこれはどうかな?と思い、
あえて今回一時的ながら「復帰」させていただいた次第。
都合、約一か月近くかけて複数社の現役路線バスドライバーに、
直接取材をかけて情報を入手しての内容となっております。
ではなぜ、そこまでして「シロウト」なのに書くことにしたのか?
じゃあ、どこのメディアが取り上げてくれるんですかぃ?と・・・
もう皆さんこの「事件」ですらお忘れのことでしょう。
結局、警察が調べた結果の事故原因とやらはなんでしたっけ?
平成もいよいよ終わる今年4月21日、
神戸で市営路線バスが駅前の「横断歩道」にて暴走、
若い2名の尊い生命が奪われ、
6名の負傷者を出すという悲惨な事故が発生。

運転をしていたのが64歳の定年を過ぎて、
再雇用されていた嘱託運転士だったと。
バスドラ歴30年という超ベテランドライバーで、
糖尿病の持病があったとの当初の情報。
結局、今回の事故原因はアクセル誤操作によるものだったという、
当局の見立てにて後日コッソリと報道。
一見すると、こういう書き方、報道のされ方をすると、
この直前の4月19日に東池袋で87歳の「上級国民」なる、
お年寄りが今話題のミサイルカー「プリウス」を暴走させ、
2歳の幼児とその母親を「殺害」し9人を跳ね飛ばし負傷させた、
あの痛ましい事故と重なり「高齢ドライバー」による・・・
という共通認識を殆どの一般大衆は持つ。
が、現役のバスドライバーの皆さんたち曰く、
全員が共通して「路線バスの運転士がアクセルとブレーキを
踏み間違えるコトはナイ!」と断言する。
まず認知症の運転士というものが存在しない。
ちょっとした「ボケ」も今や苦情(悪質クレーム含め)となり、
大騒動に発展すること確実という。
とにかくバス会社の上層部はクレームを忌み嫌う。
そういうウワサの段階で乗務から即外すこと当然とのこと。
またプロ目線で言うと国産の乗用車事故の場合、
アクセルとブレーキの踏み間違い事故の殆どは、
「シートポジション」を「異常」なまで、
目一杯前側にセッティングしているケースだろうという。
そこに携帯電話やら運転操作以外の動作や、
深視力低下による目測距離判断の誤り、
突発的なパニック状況が加わると、
急ブレーキになるか急発進になるか・・・とのこと。
ではバスで、そういう状況になることはナイのか?
と聞くと、本物の路線バスドライバーの場合、
ブレーキングの仕方そのものが乗用車とは「逆」なので、
踏み間違える方がむしろ難しいだろうという。
彼らが「バス」を運転する場合、
できるだけシートとフットブレーキの距離をとって、
ギリギリのところに調整してポジションを決めているそうで、
乗用車と違い「大型車」はシートポジションの「高さ」も、
だすことが可能であるため、
超微妙な感覚まで拘って調整するのが常識。
というのも、
バスのブレーキングというのは乗用車とは違い、
「踏む」ではなく「抜く」という方法でブレーキングするという。
我々「シロウト」からするとブレーキは「踏んで止める」という認識だが、
路線バスの場合だと「踏んで止める」と確実に、
車内転倒事故となってしまうとのこと。
路線バスが信号や停留所にバスを停止させる場合、
雪道を走る要領で停止位置に合わせるように、
早い段階で、ゆっくりブレーキを踏みこみ、
競輪の自転車を停止させるときにやる、
「バックを踏む」ようなイメージで徐々にブレーキを緩めていき、
惰性を利用して停止位置に合わせて停車させるという。
感覚的な表現として「缶コーヒーをこぼさないように停車させる」
ようなイメージとのこと。
止まる瞬間に揺れをほとんど感じない、
乗客(立客含め)が、いつ停止したのか気づかなかった・・・
と思われるくらいが、
路線バスのブレーキングテクの真骨頂だと言いきる。
よって、ことブレーキの足のポジショニング(履物含め)には、
本当に拘るし、神経を最大限に使うので、
ブレーキングにおいてアクセルとの踏み間違いなどあり得ないと、
彼らは自信を持って反論する。
いや逆に極度の疲労感や眠さと闘っているようなときにこそ、
急なブレーキングが発生し易いとも付け加えて語る。
アクセルに足を置くという行為は路線バスの運転士たちにとって、
「最終的」動作としてのルーティンなので、
何はさておき大型車は、まずブレーキありき!
という認識らしい。
急ブレーキあれど故障絡みでエンジンが吹けない時や、
意図的以外の急発進は、
シートポジションの関係からしても、
プロの理解を超えるレベルのハナシということになるか。
むしろ早々に、「故障説」を当初から、
一切排除しての事故検証の方が、
危うい考え方だと指摘する運転士多数。
そう、ここでも再三書いてきたが、
現在のバス業界ではコストカットの観点から、
「壊れてから直す」が基本であり、
未然に事故を防ぐは「理論上」の考え方というのが、
現在のバス業界の常識と思った方がよさそうだ。
加えてコストカットのために行ったリストラの影響もあって、
どこも必要最小限の人数で整備を行っているため、
各社整備力が年々低下傾向にあることも、
なかなか大手メディアは報道したがらない。
バス整備士の人数も年々減少傾向にあることも、
重ねて付け加えて加筆しておきたい。
それと、この事故に関して個人的な疑問として、
当初は冒頭にも書いた通り、
「糖尿病が原因では?」という見立てだったハズだが、
いつの間にか、原因はブレーキとアクセルの踏み間違えと、
早々に事故原因を公表している点。
病気の件に関して途中から一切報道しなくなった。
これも聞けば糖尿病が原因となると、
「いろいろ不都合な運転士がゴロゴロ出てくるからな」
という皮肉を言う人がいた。
これまた言い得て妙なハナシ。
現在、路線バスの運転士の平均年齢が約48歳というから、
そりゃ高血圧やらなんやら、
何かしらの「病歴」あって不思議ナシ。
そこで「糖尿病検査」で引っ掛かってしまった場合、
やむなくリストラ?・・・そうでなくとも現在、
慢性的かつ絶対的人手不足な状況・・・・
となると、そのハナシはマズいので・・・ドロン!
というカンジがしないでもナイが、
これ以上は書かない方がよさそうか・・・
つまりそういうことらしい。
今回はハナシが長くなり申し訳ございませんm(__)m
あと、この件についても一筆。
神戸の一件の少し前、
東京、竹ノ塚駅前で東武の路線バスが、
渋滞中の本線から対向車線に逆走して、
信号を無視し交差点内に強引に侵入、
右折をしたことが発覚。
しかも2台連続で。
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これにより対向の乗用車の進路が塞がれ、
進行できず。
この様子が「対向車」のドラレコに録画され、
マスメディアに公表されると「大問題」に発展・・・・
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強引に交差点に進入してきたバスドライバーは。
警察と会社の調べに対し、
「発車に間に合わせようと・・・」と説明、
結果、罰金1万2千円と違反切符を切られることに。
詳細は「かしけん」さんの動画でご覧いただくとして、
ここでは最近のバス業界全体における、
本質的な問題点について置き換え端的に指摘していきたい。
とにかく現在の路線バスの運行時間は、
本当にタイトなつくりになっているのが一般的だという。
以前にも、ここで指摘した通り、
例えば元々A駅から終点Bバスセンターまでの運行時分が、
30分でBバスセンターからの折り返し時間が15分あった路線。
この20年間で、このAからBまでの区間内に、
信号機が新たに4台設置されたと。
当然、信号待ちの時間が加わるので、
運行時分の見直しをするものだろうと、
我々庶民は単純に考えるが、
バス業界では、そういうことはしないのが常識という。
あくまで30分という運行時分そのものは見直さないことが、
常識だそうな。
運行時分1分追加は、
時刻表に書かれているダイヤ分×
年中無休の365分というコストに、
なってしまうからだ。
信号を1回待つと約1分から2分程度、
一つ信号を待つごとに先の信号を通過するには、
結果、倍近くの時間を要することとなる。
ならば途中のC停留所の常連客(主にクレーマー)たちから、
バスが、いつも遅れると苦情が殺到しそうなものだが、
そうすると表向きダイヤ改正を行い、
C停留所への到着時刻を遅くして、
時刻表に表示することにするのが通例という。
つまりC停留所からA駅までが15分の運行時分だったところを、
今までより到着時刻を3分遅く表示して、
C停留所からA駅までの運行時分を12分に短縮する。
こんなカンジとのこと。
遅れたら遅れたでかまわないんで・・・と運転士たちには、
表向きの安全運転を指導をするが、
やはりココは日本。
定時運行当たり前の国である。
よって、ほとんどの運転士が定時運行確保のため回復運転を、
ギリギリの速度でチャレンジするという。
ここで「運転が荒い」とか「電車に乗り遅れた」、
「運転手の態度が悪い」などの苦情が発生する。
というメカニズム。
こういう状況が毎日続くのが、
今の路線バス業界の実態といえるかと。
バス業界の異常な労働時間問題も以前から、
再三書いてきたし「かしけん」さんも鋭い指摘を
動画でされているので、その件に関しては割愛するが、
その結果、こういう事故や「事件」が発生し続けることとなる。
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なんでまた「シロウトごときの分際」で、
ここまで書くことにしたのか?
実は今年の1月にこういうコトがあって、
このことが、ずっと燻っていた中での、
この半年間の出来事・・・
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こういう「メジャーなプロジャーナリスト」が、
こういうコトを平気で発信してしまうナゾ・・・
この700万円台とかいう年収世代とは、
日本の高度成長期に入った世代の、
基本給うなぎのぼり時代からの流れでの、
年収なのだが、現在は団塊世代が順次、
大量に「退職」しているため、
あと10年もしないうちに、
こういう高給取りは事実上「消滅」する。
補足して書くと年収700万となると、
大ベテランとはいえ、
残業100時間レベルは確実で、
バス業界における残業100時間レベルとは、
1日の拘束時間16時間ギリギリにして、
法定限度の連続出勤日数である13日連続勤務、
といったところか・・・
とにかくこの世代は良くも悪くも、
良く働くそうな。
「賃上げ闘争するヒマあるなら走って稼ぐ」が、
信念という世代らしい。
そういう世代の人達が歳を重ねていったなかで・・・・
ということになる。
法令違反スレスレはバス業界では常識という。
ということすら取材していないのだろうか?と。
ここ近年の入社組においては、
基本給が「高卒の新卒組」より低い設定になっているという。
基本給プラス能力給(もしくは職能給)としてトータル的に、
巷の平均月収に近づけて、
募集をかけている会社も多い。
しかしこの場合だと当たり前な話だが、
ボーナスや残業・休日出勤手当は低い設定となる。
中には基本給は高いものの、
退職金というのは存在せず、
功労金として最大200万円程度の手切れ金で、
終了というところもあるという。
よって「現役時代」に稼げるだけ稼ごうとする心理となる。
会社としても余計な賃上げの手間が省けるので、
皮肉なウィンウィンの関係性をここまで続けてきたワケだ。
皆さんご存知のとおり、
この数年いや2.30年ほどか、
路線バスの運賃は消費税アップ以外での、
賃上げを行っていないところが殆んど。
この先、劇的な収入アップもありえない。
また免許証返上に伴う高齢者の乗客も増加、
更には近年の定年者勤続延長から、
通勤定期代わりに定期券より格安な、
高齢者パスを使って「出勤」することで、
さらなる減収に拍車がかかるようになった。
人不足と走って稼ぐの狭間に揺れ動くバス業界。
そして現在、業界内で囁かれているのが、
2020パラリンピック問題。
オリンピックつまりパラリンピックが開催される度、
「車椅子」の乗客が右肩上がりで増加しているという現実。
かつては一か月に1人いるか、どうか?だった、
車椅子利用の乗客も最近は各路線に、
必ず数名いるようになったという。
これが2020年以降には、
毎便ごとの乗車も当たり前、
という時代になっていくことだろう、
との予測。
さぁ、ここまでお読みいただいた上で、
この文章を最後にお読みいただきたい。
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この人物、調べてみると、
慶応大学卒の元日経新聞の記者という、
華麗なるキャリアをお持ちの、
エリートジャーナリストだそうな。
まぁでもコレが一般の人達の、
バス業界に対する認識なんでしょうなと・・・
そう思うと、
ここまで書いてきたが、
なんともやりきれない思いである。
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この件に関してはさすがに「かしけん」さんも、
お怒りでおられたが、
プロのメジャージャーナリストですらこのレベルという、
今の日本。
でも、高学歴、エリートジャーナリストが、
発信するコトバの方が説得力がある昨今。
再度、再度、書かせて頂くが、
地べたの目線でモノを書け!
そして地べたの目線で読め!
地べたの目線で判断せよ!
当方はそう思うのですが。
これだけ書いても所詮「シロウト」の戯言にすぎないのか…
これが上級国民と格差社会の本質だろう。
この半年近くで、よくわかった!
今回は長文にて大変失礼をばいたしました。
よろしければ、ご参考まで。
それと頑張れ「カシケン」さん!!
応援してますよ。
ではまた次回。
※情報提供にご協力いただいた皆さん、
この場をお借りして御礼申し上げ感謝いたします。
おかげさまで書くことができました。m(__)m