姪が入院している間、ベランダのカネの成る木が弱ってたと母が話していた。
そういえば、実家の庭先に突然深緑の茎が伸び、真っ白なヒガンバナが咲いたことがあって、
そのときはほどなく祖母の葬式の連絡が来た。
うちのカネの成る木が枯れたときは奥さんの、妹のとこのカネの成る木が枯れたときは妹の
それぞれ葬式となった。
人間が弱るのに呼応して植物が弱るのか、植物が弱ったことに反応して人間が弱るのか、
植物は異変を知らせてくれるものなのか、なんか関連があるような心持になってくる。
叔父の家でも何か弱ってる木があるのかもしれない。
姪の部屋のへこたれたマットレスの交換用のムアツふとんと
退院祝いのショートケーキを会社の帰りに買って帰る。
ムアツふとんは昨日チラ見したとき「9900円か安いな」と
思ったんだが、今日レジへ持って行ったら39900円だった。
歯医者さんに行った後、叔父の入院先に行く。
3階のHCU。
ちょっと前まではGICUだったらしい。
若干よくなったのだろうか。
まだ、しゃべれないのだけれど、何かしきりにしゃべろうとする。
指3本立ててる。
何の意味なのかは、しゃべれるようになったら確かめます。
肩胛骨のあたりがかゆい。
定規で上から掻こうとしてもかゆいところに届かない。
肩胛骨の出っ張った下というか裏がかゆいらしい。
手は届かない。
ああ、もう、うまく掻けなくてもどかしい。
銀座のギャラリーで「スプーンに乗ってるウサギ」の銅版画を買った。
技術と手間とアイデアと材料費と額代を考えたらとってもとってもお買い得だと思う。
姪からリクエストメールあり。
「イチゴ味の飴が食べたい」
コンビニ・スーパー・デパ地下・無印・ソニープラザと探して、
グミとゼリーしか見つけられなかった。
姪の入院している病院まで車で行く。
迷路のような町だ。
行き止まり、一方通行、急カーブ、商店街、じゃまな電柱、Y字路。
クタクタだ。
姪の入院先に行く。
手術終了後、リカバリールームで面会。
実は叔父も別の病院に入院しているらしい。
帰りに親が板チョコを2枚くれる。
またチョコを食う生活に戻っちゃうじゃん。
コートのポケットを探ったら、メモ用紙を丸めたものが出てきた。
何かくるんである。
広げようとしたら、メモ用紙が朽ち果てていて紙は粉状に崩れ散った。
中身は白いチョークだった。
紙がこんなにパリパリになるなんて、どれくらいの時間ポケットに入っていたんだろ。