うーんとなんだっけ、
トロリーバスじゃなくて、
タンクローリーじゃなくて、
うーんと、
あ、フォークリフト。
立食パーティに行った。
右手のコップに入っているのは水。
左手に持ったパセリを食いながら壁面の棚のミニカーをずっと眺めていた。
みなさんテーブルに向って談笑する中、ひとり背を向けていた。
行かなきゃいいじゃん。
「はい」
「○TTの○○もとです」
「はい」
「お宅でお使いの光回線ですが、モデムの機種が古い型のようでしたのでご連絡させていただきました」
「はい」
「お客様のご負担なしで変更可能です」
「はい」
「今回一軒家でご利用のお客様に、モデムを変更すると世界最速2ギガになるご案内をしています」
「はい」
「現在のフレッツ回線はいつごろからお使いですか?」
「それはそちらで把握されているのでは?」
「確認の意味もありまして、おたずねしました」
「そうですか」
「モデムの機種を教えてください」
「モデムの機種も古い型だとそちらで把握されているのでは?」
「確認の意味もありましてですねぇ。ちなみにご主人様ですか?」
「いえそういう苗字ではありません。どちらへおかけですか?」
プツ。
切れました。
あぁよかった名乗らなくて。
しかし何で電話が鳴るようになってんだ。
いつも音消しにしてあるはずなんだが。
歯みがきに使っている紙コップの内側が真っ黒だ。
その上フニャフニャだ。
2か月くらい使っただろうか。
歯ブラシといっしょに交換しよう。
洗面所の洗顔石鹸をふと見たら、
干からびて、ひび割れて、ホコリが積もっている。
そう言われると、今年になって1回も使ってない気がする。
リアクションで常に自分を語る会話を聞く。
「昨日どこ行ったんですか?」
「八ヶ岳」
「私も子供の頃行きましたよ、保育園の子どもの相手で・・・以下延々」
「こないだこんなでっかいナメクジがいてさぁ」
「ナメクジみたいなオープニングのウルトラQ昔見てましたよ私は」
「先週金曜振休だったの?」
「はい」
「おれも休暇で医者行ったんだよ、1万800円取られてさぁ・・・以下延々」
「さっき○○を見かけましたよ」
「おれは昔池袋で××に会ったよ」
「私は△△見ましたよ」
「俺は前に□□見たよ」
「私は××ですよ」
「おれは☆☆だよ」
・・・以下延々
リンゴジャムをトーストに塗り、シナモンパウダーをまぶした。
つもりだったが、まぶし終わった後ビンをよく見たら、
ジンジャーだった。