今日は、「令和」の元号の典拠とされる。
万葉集・梅花の歌三十二首のうち一首を紹介します。
万葉集/巻5-823 作者/大監伴氏百代(だいけんばんじのももよ)
梅の花 散らくはいづく しかすがに
この城(き)の山に 雪は降りつつ
【意味】梅の花がどこに散るのか それはわかりませんけれど
たしかにこの城(き)の山に今 雪は降っておりますね
※「散らくはいづく」822の歌を受けている。
〈散らく〉散っているところ。
※「しかすがに」逆接。しかしながら。そうはいうものの。
※「城の山」大宰府の北にある大野山。
写真は大宰府展示館の模型「梅花の宴」大監伴氏百代を写したものです。
「令和」という語を、万葉集にある(漢文での序)「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして 気淑(きよ)く風(かぜ)和(やわら)ぎ、...」という文から採り、「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味を込めている、とのことでした。
天平二年正月十三日、大伴旅人の邸に集まって宴会での梅花の歌、三十二首の序文